主婦が賢くリスキリングする方法!おすすめの支援制度やステップを紹介

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リスキリングは支援制度を活用しよう


変化の激しい社会において、職場で必要となるスキルの変化に対応すべく、スキルの獲得や機会を提供することをリスキリングといいます。
ライフイベントに左右されず、長く働きたいと考える主婦も多いでしょう。しかし、リスキリングにかかる費用を考えると断念せざるを得ない可能性もあります。
そのような時に役立つのが、主婦も活用できるリスキリングに対する支援制度です。制度を活用することで、費用を抑えたリスキリングが可能になります。

今回は、リスキリングが主婦や助成に必要な理由をはじめ、主婦のリスキリングで活用できる支援制度や、リスキリングを賢く進めるステップを紹介していきます。
リスキリングを考えている主婦や支援制度について興味のある人は、参考にしてみてください。

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リスキリングが主婦や女性に必要な理由


性別に関係なく働きやすい環境にする動きは社会全体で進んでいますが、下記のような境遇は未だに多い状況です。

  • 賃金格差
  • 管理職に就いている女性が少ない
  • 結婚や出産、育児など、ライフイベントに左右されやすい

これらの課題を解決するために、リスキリングは重要な役割を担っています。リスキリングの必要性を詳しく解説していきます。

・様々な就業形態への対応
子育て中の女性には制限があり、思うように働けないケースもあります。正社員ではなく、パートやアルバイトとして働くケースも多いです。
しかし、キャリアアップのため、収入アップのためなど、契約社員や正社員を目指す主婦も増えています。
そのような時にリスキリングを行えば、キャリアプランの実現に役立ちます。
リスキリングによって多くの知識を増やせれば、パートやアルバイトから正社員を目指すことも可能です。

・賃金格差の解消
日本では男性と女性の賃金格差はまだまだ大きい状況です。リスキリングを行い必要なスキルを身に付ければ、高収入を得られる可能性が高まります。

・キャリアブランクの解消
結婚や出産、育児や介護など、女性はライフイベントによってキャリアを中断せざるを得ないケースもあります。
また、ブランクがあれば同じ職場でも思ったような働き方ができないかもしれません。
さらに、仕事探しにおいてはブランクがマイナスの印象となり、仕事を見つけられないケースもあります。
そのような時にリスキリングを行えば、キャリアアップや再就職に役立つスキルを身に付けることが可能です。

様々な問題解消に向けて、リスキリングは重要な役割を担っています。

【個人向け】主婦のリスキリングに活用できる支援制度


ここからは、主婦のリスキリングで活用できる個人向けの支援制度を解説していきます。それぞれ具体的に解説していくので、ぜひ参考にしてください。

教育訓練給付金

教育訓練給付金は、キャリアアップを支援するために厚生労働大臣が指定した養育訓練講座を受講した際に費用の一部を給付金として受け取れる制度です。
教育訓練のためにかかる費用の負担を軽くでき、知識やスキルの習得やキャリアアップしやすくなる点が魅力です。

身に付ける内容やスキルのレベルによって、一般教育訓練・特定一般教育訓練・専門実績訓練の3種類が用意されています。対象講座は介護系や一般職種など、約16,000講座です。

・一般教育訓練
雇用の安定や就職の促進を支援するための制度です。
受講を開始した日に雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人や雇用保険の資格を喪失した日以降、受講をスタートするまで1年以内かつ雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人が対象です。
支給額は訓練経費の20%(上限10万円)となります。

・特定一般教育訓練
速やかな再就職や早期のキャリア形成に役立つ講座が対象となる制度です。
受講開始日に雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人や一般被保険者等の資格を喪失した日以降、受講をスタートする日までが1年以上あり、雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人が対象です。
受講費用の40%(上限20万円)が支給されます。

・専門実践教育訓練給付金
労働者の中長期的なキャリア形成を支援する制度です。
専門実践教育訓練を受講する日に雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人や、一般保険者等の資格を喪失した日以降、受講を開始するまでが1年以内かつ雇用保険に加入していた期間が3年以上ある人が対象です。
支給額は、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)です。

求職者支援制度

再就職や転職、スキルアップを目指している人が生活支援のための給付金を受け取りながら職業訓練を無料で受講できる制度が求職者支援制度です。以下が要件です。

  • ハローワークの求職申込をしている
  • 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者ではない
  • 労働の意思や能力がある
  • 職業訓練の支援を行う必要があるとハローワークに認められた場合

また、給付金を受けるためには以下の要件を満たしている必要もあります。

  • 本人収入が月8万円以下
  • 世帯全体収入が月30万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 現在暮らしている場所以外に土地や建物を保有していない
  • 訓練が実施されている日すべてに出席できる

詳しい条件はハローワークで確認してみてください。
給付金は月10万円で、訓練が開始する前から訓練中、訓練が終了した後まで、ハローワークによる求職活動のサポートも受けられます。

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

新たなスキルを身に付けてキャリアアップを目指す人のための制度です。
キャリアプランに関する相談や、リスキリングに役立つ講座、転職相談や職業紹介といった支援を受けられます。

講座の受講が修了すると受講費用の1/2相当額(上限40万円)の受け取りができ、講座修了後に転職に成功して1年以上継続して就業していれば、追加で1/5相当額(上限16万円)を受け取れます。

助成金は講座を実施する事業者に支払われるもので、個人に対して支払われるものではありません。
そのため、制度を活用するためにはリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業を展開しているスクールを活用する必要があります。

母子(父子)家庭自立支援給付金

ひとり親世帯の保護者が教育訓練を受講する場合や資格取得を目指す場合に、費用の一部が補助される制度が母子(父子)家庭自立支援給付金です。
給付金には種類が2つあります。「自立支援教育訓練給付金」と「高等職業訓練促進給付金等事業」です。

自立支援教育訓練給付金は、教育訓練に対して支払った費用の60%に相当する額が支給されます。
雇用保険の専門実践教育訓練給付の対象となる講座を受講して、修了後1年以内に資格を取得して就職した場合には、その経費の85%が支給されます。

一方の高等職業訓練促進給付金等事業は、資格取得のために修業している間、支給額は区市町村民税非課税世帯に月額10万円、課税世帯であれば月額7万500円です。(上限は4年)
また、修業期間が修了した後には修了支援給付金が支給される仕組みです。

主婦が賢くリスキリングを進めるためのステップ


育児や家事との両立を考える主婦にとって、時間やお金の制約は大きな課題です。ここからは具体的な進め方を紹介します。

STEP1:目的とゴールを明確にする

まずは、「なぜリスキリングしたいのか?」を明確にしていきます。
目標を明確にせずにスタートすれば、途中で「なぜ学んでいるのか」がわからなくなり、挫折につながる恐れがあります。
目的やゴールの一例は以下の通りです。

  • 再就職のため
  • 在宅で副業を始めたい
  • 時間に縛られず働けるスキルを得たい

目的によって、選ぶスキルも支援制度も変わります。
ゴールを設定することで、学ぶべき内容がはっきりし、途中でブレにくくなるので失敗を防ぐために役立つステップです。

主婦が稼げる仕事について、詳しくはこちらの記事を>>
「主婦が月20万円稼ぐにはどうすれば良い?」おすすめの仕事や稼ぐポイント

STEP2:使える支援制度を調べて申し込む

目的が決まったら、次は制度選びです。制度には複数の種類があります。目指している目標や自分の境遇を振り返ることで適切な制度を見つけられるでしょう。
例えば、資格取得を目指すなら教育訓練給付金、無職で収入が不安なら求職者支援制度、シングルマザーなら母子家庭自立支援給付金を活用できます。
なお、制度によっては事前に申請が必要な場合もあります。住民票や身分証明書、申請書などが必要になるので、事前に確認してください。

また、申請方法もあらかじめ確認しておいてください。郵送やオンライン申請、窓口での申請などがあります。
不明な点があれば、制度を管轄する期間に問い合わせをして、疑問点を解消してから申請することが大切です。

STEP3:主婦に合った学び方を選ぶ

主婦の場合、思うようにリスキリングのための時間が確保できない場合もあります。そのため、学び方を選ぶことも重要です。おすすめは、オンラインスクールや通信講座です。
「朝の1時間だけ学ぶ」「子どもが寝た後に30分ずつ進める」「土日にまとめて学習する」といったような学び方ができれば、家事や育児の合間でも知識を習得しやすく、自分のペースで続けられます。

主婦や女性におすすめのスクールとして、以下が挙げられます。

・SHElikes(シーライクス)
SHElikesは、女性専用のITに特化したオンラインスクールです。Webデザインやライティング、マーケティングといった様々なスキルを習得できます。
オンラインで学べるので、子育て中の主婦でも使いやすいです。

・Famm(ファム)
Fammは、主婦や子育てをしている女性に特化した短期集中型の講座を提供しているスクールです。効率的に学ぶことができ、シッターサポートを受けられる点も魅力です。

・MamaEdu(ママエデュ)
MamaEduは、シングルマザー向けのITに特化したスクールです。
給付金制度の個別説明会が毎日開催され、ぴったり合う給付金制度を紹介してくれます。オンラインで学ぶだけではなく、通学での受講も可能です。

STEP4:実践を通じてスキルを磨く(みがく)

知識を習得した後には、実際に使ってみることが大切です。以下の方法でスキルを磨く(みがく)ことが可能です。

  • Webデザイン:自分のSNSでバナー作成、ブログ作成
  • ライティング :クラウドソーシングで副業体験
  • Webマーケ ティング: 自分のInstagramで練習

スモールステップでいいので、「学ぶ→やってみる→振り返る」の流れを作ることが、スキル定着のコツといえます。

STEP5:リスキリング後の働き方を探る

スキルを身につけたら、働き方の選択肢が広がります。

  • 副業(クラウドワークス・ココナラなど)
  • 在宅ワーク(企業の業務委託)
  • 時短・リモートOKの再就職(求人サイトで検索)

「この働き方なら自分でもできそう」と思えるモデルケースを早めに見つけると、モチベーションが続きます。

働く場所を探す際には、女性向け再就職支援(マザーズハローワーク)の活用も検討してみてください。
キッズコーナーがあり、チャイルドシートを隣に置きながらの相談も可能です。
子連れでも利用しやすい環境の中で働く場所を探せるので、子育て中の主婦でも利用しやすいです。また、就職活動に向けての面接対策やパソコン講習なども実施しています。

なお、在宅や副業に特化した求人サイトも複数あります。主婦向け、ママ向けなどの求人サイトを活用して、自分に合った働き方を探ってみてください。

まとめ・自分にとってベストな制度を活用してリスキリングに取り組もう

資格取得や収入の不安などリスキリングにおいては様々な問題が考えられますが、適切な制度を活用すれば、問題解決に大きく役立ちます。
家事や育児の合間でも学びやすい方法でリスキリングを進めてみてください。

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主婦が活躍するために必要な内容が豊富に揃っているので、ぜひ参考にしてみてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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