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グロースハックとは?

グロースハック(growth hack)とは、直訳すると「成長をたたき切る」といった意味ですが、インターネットの業界においては、ユーザーから得た製品やサービスについてのデータを分析し、検証と改善を繰り返して課題を解決するマーケティング手法を指します。

グロースハックの起源、事例、具体的な手法についてくわしく説明します。
はじめに、グロースハックの起源は比較的新しく、2010年にアメリカの起業家であるショーン・エリス氏が提唱しました。
従来のインターネットにおけるマーケティング手法では、まず製品やサービスを開発した上で、ユーザーに対するテストや広告プロモーション、SEOの対策やSNSの活用、アクセス解析を行うなど、製品やサービスの完成後を主体とするものでした。
一方のグロースハックでは、製品やサービスの開発と並行してユーザーテストなど従来のインターネットマーケティングに取り組み、結果を分析しながら仮説と検証、改善を繰り返します。さらに、製品やサービス自体に成長、拡散する仕組みを取り入れることで、飛躍的な改善と成長を図ります。このように、開発中における分析や改善の繰り返し、成長の仕組みがある点が従来のインターネットマーケティングと大きく異なると言えます。

実際に、提唱者のショーン・エリス氏がグロースハックの手法によってマーケティング部門を支えた、オンラインストレージのサービス業者であるアメリカのDropbox社は業界のトップ企業となり、その手法も世界的に広く普及しました。

ここで、前述のDropbox社がグロースハックを用いた事例について紹介します。
Dropbox社がオンラインストレージのサービスを開始、拡大をしたのちに新規ユーザーが伸び悩みとなった場面では、ユーザーの利用状況が徹底的に分析されました。そこで得られたのは、新規ユーザーの三分の一は既存ユーザーの紹介を受けていることでした。
そのような状況から、新規ユーザーを対象として他のユーザーを紹介することで容量追加の特典があるサービスを打ち出したのです。新規ユーザーは紹介によって容量追加を得られ、それが次々と新しいユーザーへ広がってゆく、成長の仕組みになるものです。
このサービスの結果、実に60%の新規ユーザーを獲得することができ、その後のさらなる拡大を経て業界のトップ企業へと成長しました。

続いて、実際のグロースハックの取り組みで重要となる分析手法について解説します。
まず、グロースハックを分析するための考え方、フレームワークとして有名なものが
「AARRR(アー)」です。こちらはアメリカのベンチャーキャピタルのデイブ・マクルーア氏が提唱したフレームワークで、別名では「スタートアップ・メトリクスモデル」とも呼ばれ、スタートアップ企業を成長させるために考え出されました。製品やサービスの成長を次の5つのフェーズに分けて分析していく方法で、客観的で合理的なグロースハックを行うことが可能となります。

1. Acquisition(顧客獲得):サービスを開始したばかりで多くの人が知らない状況のため、新規ユーザーの獲得が重要となります。
2. Activation(利用):サービスの新規ユーザーが実際に利用し、会員登録などをしてもらう状況を目指します。
3. Retention(継続):サービスの利用や登録をしてもらったユーザーができるだけ長時間、頻繁に利用してもらうことが狙いとなります。
4. Referral(紹介):ユーザーに自身の家族や友人へサービスを紹介してもらうことを目指します。
5. Revenue(収益化):ユーザーに収益へつながるサービス利用をしてもらい、事業としての売上や収益を図ります。

これらのフェーズの中で分析と検証を繰り返し、ゴールとなる評価指標のKGI(Key Goal Indicator)を定め、その達成のための中間評価指標であるKPI(Key Performance Indicator)を設定して、モニタリングと改善を行います。

また、グロースハックに取り組むための分析手法として有名な二つを説明します。
第一は「コホート分析」です。ユーザーを一定の条件や属性によってグループに分け、サービスの利用の中で、グループ毎にどのような行動の変化があるのかを分析するものです。ユーザーのグループ毎での行動が分かれば、それに応じたマーケティングやキャンペーンなどの施策に活用することができます。

第二は「ファネル分析」です。AARRRモデルの顧客獲得から収益化までのフェーズの中で、どこに問題があるのかを分析するものです。ファネル分析を行うことで、ユーザーがサイトを訪れてから、購入や成約といったコンバージョンに至るまでにどこで離脱してしまうかなど、サイトの問題点を抽出することが可能となります。
これらの分析手法は、GoogleアナリティクスといったWebサイトの解析ツールに組み込まれており、比較的簡単に設定や分析をすることができます。

ここまでで、グロースハックの起源、事例、具体的な手法について説明しましたが、まとめると次の通りとなります。
・グロースハックとは、インターネットにおいてユーザーから得た結果を分析しながら仮説と検証、改善を繰り返して改善を行うマーケティング手法。製品やサービス自体に成長、拡散する仕組みを取り入れることで飛躍的な改善と成長を図る。
・従来のマーケティング手法に比べて、製品やサービスの開発中における分析や改善を繰り返し、成長の仕組みがある点が異なる。
・主な分析手法として、製品やサービスの成長を5つのフェーズに分けて分析するAARRR、ユーザーをグループ毎に分けて行動を分析するコホート分析、ユーザーの利用段階毎の問題点を抽出するファネル分析などがある。

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