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2022年4月12日iPresence合同会社 クリストファーズクリスフランシス|日本初のリモートプレゼンスソリューションの事業展開が注目の企業
日本初のリモートプレゼンスソリューションの事業開発で注目なのが、クリストファーズクリスフランシスさんが2014年に創業したiPresence合同会社です。
人が生きていく上で欠かすことが出来ないコミュニケーション。一昔前までは直接面と向かってやり取りをするしかなかったその手段が、最近ではデジタル化が進んだことにより、遠く離れている者同士でもリアルタイムに意思疎通が出来るようになりました。
テレビ電話、チャット、SNS、ウェブ会議システム等、私たちの身の回りにはもはや当たり前のように遠隔コミュニケーション手段があふれかえっています。
一方で、デジタル化されたコミュニケーションでは、本来感じ取れるはずの ‶温もり” や ‶ニュアンス” や ‶存在感” が抜け落ちてしまい、どこか無機質なやり取りになってしまいがちという感覚を持たれる方も少なくはありません。
単なる情報伝達だけがコミュニケーションではありません。心と心の交流、互いの感情や気持ちを伝え合うということも大切なコミュニケーションであり、それこそが人として生きていく上で必要なことではないでしょうか。
今、遠隔コミュニケーション事業分野に新たな革命を起こそうと、今までにない新たな取り組みに挑む起業家に注目が集まっています。
iPresence合同会社のクリストファーズクリスフランシス(Chris Francis Christophers)さんです。
iPresence合同会社のリモートプレゼンスソリューション事業の特徴は、先端テクノロジーを搭載したロボットが自分のアバター(分身)となり、それを介してコミュニケーションが出来ることで、よりリアリティが高い人同士の交流、心と心の通じ合うやり取りが可能になる、という点です。
iPresence合同会社のクリストファーズクリスフランシスさんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・リモートプレゼンスソリューションにロボティクス事業で切り込もうと思ったきっかけについて教えてください。
まず、私たちは「テレポーテーション・アズ・ア・サービス」というコンセプトの下で ‶テレプレゼンスアバターロボット” を活用し、人々のコミュニケーションをあらゆる形で支援していく事業を展開しています。
2014年に ‶リモートプレゼンスソリューション事業” を立ち上げた時、既にBtoB向けのテレビ会議システムやWEB会議システムが次々とリリースされていて、遠隔コミュニケーション分野はレッドオーシャン化しつつありました。
そこに対して、今までとは全く違う『ロボット』という観点から切り込んだら真新しい提案が出来るのではないか?という面白みを直感したというのが、プロダクト開発の一つ目のきっかけです。
もう一つは、私自身が前々からロボット分野に興味を感じていたということです。確実に今後伸びていく分野であり、ちょうどAIブームも到来し、某企業の開発した人型ロボットが登場した時期でもありましたので、今後ロボット分野を事業としてやっていくことはとてもインパクトがあると思いました。
コミュニケーションニーズは分野を問わず人が存在する限りあり続けるということ、ロボティクスは今後必ず伸びていく分野だということ、この二つを掛け合わせた事業展開には大きな将来性がある、そう感じてプロダクト開発を決意しました。
・自社で開発したロボット『動く電話テレピー』の特徴は何ですか?
もともとは、世界中から同じコンセプト(コミュニケーション×ロボティクス)を持ったロボットを集めてきて、求められるコミュニケーションの在り方に応じて適材適所なロボットを提案したり、内部のアプリケーションを独自に開発してお客様にサービス提供できる、というのが私たちの強みです。
リアル世界にアバターロボットを置いたり、メタバースやバーチャル空間にアバターを置いて、それらのロボット(アバター)間をテレポーテーションすることで、今までにない遠隔地の体験が出来たり、いつでも会いたい人に会えるという世界を作っています。
そうした取り組みに加え、創業時から「ロボットメーカーになりたい」という思いを持ってスタートして約8年が経ち、ようやく納得のいくオリジナルロボットを開発し、量産できるようになりました。それが『動く電話テレピー』です。
今までは、一般家庭内で誰でも簡単に手軽に使えるロボットがなかったので、それを作って「コミュニケーション×ロボティクス」の世界観を一気に社会に普及させたい、と考え、この形にたどり着きました。
特徴としては、簡単に誰でもすぐ使えること、8000円台という手頃さ、専用アプリのビデオチャットをつなぐだけで遠隔操作が可能といった点が上げられます。
最近だと離れて暮らすご家族の『見守り』に使いたいというニーズも増えています。従来からある監視カメラだと ‶見張られている” 感があって嫌がられる方も多いのですが、これであれば双方向で顔を見ながら ”対等なコミュニケーション” が取れるということで受け入れられやすいという特徴があります。
最近ではコロナの影響で、離れ離れに暮らす家族も多いのではないか、とも思います。実際に私自身もイギリスからの単身赴任で日本にいます。
単なるビデオ電話だと、どうしても視野が限られてしまったり、自分が見たいものに自由に照準を合わせられなかったり、相手の手を塞いでしまったり、画面上だけの2次元コミュニケーションなので相手の存在を感じにくい等、ちょっとした不便さがいくつもありますが、『動く電話テレピー』であれば、自分のアバター(擬態ロボット)として家族のもとにいてくれるという存在感がある上、スマホを設置するだけで360度自分が見たいものを自分で操作して見ることが出来ます。
家族は、まるで私がイギリスの自宅の食卓に座り、一緒にご飯を食べたり団らんを楽しんでいるかのようにコミュニケーションをリアルに実感できますし、私も自分の目で家族や周囲の様子を確認するような感覚でコミュニケーションを取ることが出来ます。
・どういう方にこのロボティクスサービスを使ってほしいですか?
個人、法人問わず、遠隔でのコミュニケーションを必要とされている方全てにお使いいただきたいと思います。
例えば過去にあった事例として、仕事で海外に駐在していて、日本にいる弟の結婚式に参加したいという方が、卓上型ロボット『動く電話テレピー』と自走式移動可能ロボット『temi』を活用して結婚式に参列したというものがあります。
この方は、過去にもビデオ通話システムを利用して遠隔での結婚式参加をされたことがあるそうなのですが、それとはまったく比べ物にならないくらい、リアルな参加感覚を持つことが出来たとおっしゃっていました。
またご兄弟の側も、実際にロボットがタキシードを着て、お兄さんの遠隔操作で自由に会場内を動き回ることで、そこに実際にお兄さんがいてくれているような感覚を持つことが出来、とても心に残る結婚式になったとおっしゃっていました。
法人様の場合ですと、例えば飲食店など、本部と店舗が離れている状態でも、本部スタッフが自走型ロボットを自分の分身として店舗内においておけば、自由に店内を動き回って様子を確認したり、店頭スタッフとのやり取りもリアルタイムに行えます。
直近だとコロナによる入院患者さんも増えておりますが、ICUや専用病棟に入院中の患者さんとそのご家族がロボットを通じて面会することが出来ると、気持ちの上でもとてもありがたいといったお声も頂いています。
今後はウィズコロナ、アフターコロナの世界に応じて、ハイブリッド型イベント(リアルとバーチャルで同時開催するイベントのこと)の開催も増加していきます。そうした場面においても、最先端のロボットテクノロジーを活用してもらうことで、フィジカルに直感的に、「こころ交わる」交流イベント、それぞれが居る場所を越えた交流体験を提供できます。
・このサービスが解決する社会課題は何ですか?
まずは何より、先にも触れましたように、離れた家族をつなぐ、離れた人と人とをつなぐ、ということです。
逢いたくても逢えない、近くに感じ合いたくても感じ合えない、という状況を、このプロダクトを通じて無くしていきます。
人が生きる上で必要なコミュニケーションの在り方を一段進化させて、誰もが時空を超えたつながりを実感できる社会を創造します。
また、例えば忙しくてなかなか遠くまで旅行に出かけられないとか、療養中で学校に登校できないといった際に、こうしたアバターロボットを介して現地に行ったり学校行事に参加出来たりすることで、あらゆる人がやりたいことを自由にやれたり表現出来たりする社会を実現していくことにも寄与できると考えています。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
会社を作ったときに、合同会社にするか株式会社にするか、契約や会社の規約をどう作ったらいいのか、銀行口座はどうするのか、会計士はどうやって選んだらいいのかなど、基本的なことがわからず悩むことも多かったです。やりたいことはあるが資金がない、という問題ももちろんありました。
そんな時には創業手帳に書いてある情報を参考にしたり、いろんな人に聴いて回ったりしながら、一つ一つ突破してきました。
私は幸い、いろんな分野で経験を踏んでから会社を立ち上げたので、ある程度は会社を運営するための基本知識は持っていたので、その経験値に支えられたという部分もあります。
創業してから今までに至るまで、とにかく様々な判断の連続だらけですが、判断を迫られる際に大切にしているのは、その軸足を必ずお客様の方に置いておくということです。
その判断がお客様にどのような影響を及ぼすのか?それは本当にお客様のためになるのか?それが結果、会社の営業や利益にどのような影響を及ぼすのか、という視点で判断するということを大事にしてきました。
また、常に最悪のケースを想定したうえで判断するということも意識しています。最悪のケースに対し自分が対応できると思ったらやる、できないと思ったらやらない、最悪のリザルトをきちんと考えるて動くということがとても大事です。最悪を想定して最善を目指す、そうするとほとんどの場合最悪のケースにはならないものです。
・今の課題はなんですか?
会社が次のフェーズに入ろうとする段階にきている中で、人が増え、やることも増えてきています。
今まで手作業でやっていたものを自動化(DX化)したり、社員のレベルの底上げをして、会社としても個人としてももう一段上のステップに成長していけるようにしていかないといけない、と感じているところです。
会社の商品も今までは主に人海戦術で販売してきたのですが、これからはサブスクリプション化したり定期的に安定した売り上げが上がるような仕組みにしていくことを目指しており、こうした課題を解消していく為にも、今後はいろんなパートナーシップを組んでいこうと動いています。
近いところでは既に、阪急阪神ホールディングスのグループ内企業である株式会社ミマモルメが手掛けておられる子どもたちの見守りサービスの新たな一つとして、弊社のロボットを導入するということが決定しています。
・読者にメッセージをお願いします。
創業時の思いはとても大事です。私自身が常にメンバーに向けてその想いを伝え続けることで、メンバーの成長やモチベーション向上につながり、結果、会社を大きくしていくのだと思います。
そして私たちは常に業界のトップランナーとしてマーケットを牽引するんだという心意気をもって、社員全員が同じ気持ちで取り組んでいます。
自らそう言い続け、周りにも発信し続け、その気概を持って走り続けることで、周囲からもおのずと認められ、支援者やパートナー企業さんとの出会いにも繋がりました。
これから皆さんがそれぞれに新しい事業を開発されていく中で、弊社とも協業できる機会があれば、是非ご一緒したいと思っています。
特に、メタバース、デジタルツイン、ホログラム、AI画像認識等を使ったコミュニケーションプラットフォームに挑んでおられる方や、ロボットを使ってハイブリッドイベント開催を考えておられる方がおられましたら、ワクワクするような面白いプロジェクトを一緒に創っていきたいです。
会社名 | iPresence合同会社 |
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代表者名 | クリストファーズ クリスフランシス |
創業年 | 2014年 |
事業内容 | テレプレゼンスロボット・アバターロボット・分身ロボット・テレプレゼンス・タブレットスタンド |
サービス名 | リモートプレゼンスソリューション |
所在地 | 〒658-0032 兵庫県神戸市東灘区向洋町中6-9 神戸ファッションマート |
代表者プロフィール | 1980年生まれ (神戸市)。14歳で家族で渡英。 大学前のGAP Yearではインド南部で障害者の子供支援のボランティアとして従事。英シェフィールド大学では建築を学び、建築設計士、デザイナー、人材コンサルタントとしての仕事を経て世界最大手の外資系遠隔コミュニケーションサービス企業の西日本拠点(大阪・名古屋)の立ち上げから全国の営業統括を行う。その後新たな遠隔コミュニケーション方法であるテレプレゼンスアバターロボットという概念と出会い、2014年に日本初のリモートプレゼンススペシャリスト企業『iPresence合同会社』を立ち上げる。 遠隔空間にロボットアバターで、バーチャル空間にデジタルアバターで存在でき、多空間をアバターからアバターへ瞬間移動できることで実現される人のコミュニケーション能力拡張体験を教育から遠隔医療、テレワーク、ハイブリッドイベントまで幅広い分野でサービス化していく概念『Teleportation as a Service』を打ち出し現在事業拡大中。 2021年には最もシンプルな形のアバターロボット『動く電話テレピー(Telepii)』のクラウドファンディングを成功させ、2021年夏から量産販売も開始。ANA AVATAR XPRIZE Semi-Finalist。 |
カテゴリ | 有望企業 |
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関連タグ | iPresence アバターロボット クリストファーズクリスフランシス タブレットスタンド テレプレゼンス テレプレゼンスロボット 分身ロボット |
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