注目のスタートアップ

小型人工衛星用の推進機(エンジン)を開発・製造する「Pale Blue」が15億円調達

company

2025年8月7日、株式会社Pale Blueは、総額約15億円の資金調達を発表しました。

Pale Blueは、小型人工衛星向けの推進機(エンジン)を開発・製造しています。

推進剤に水を用いた推進機の宇宙作動に複数回成功しています。

製品ラインナップ拡充のための研究開発や宇宙実証を行うほか、生産体制の強化も図っています。

今回調達した資金は、生産・品質体制の強化に活用します。

生産技術開発拠点の立ち上げ、人員体制強化、品質マネジメントに積極的に取り組むほか、研究開発においてはホールスラスター(ホール推進機)の開発と宇宙実証に引き続き取り組むとしています。


宇宙ビジネス市場の市場規模は急速に拡大しており、2040年には140兆円を超える規模に達するという見方もあります。

この急成長を後押ししているのが、超小型人工衛星の技術進化です。小型人工衛星は、一度のロケット打ち上げで複数基を同時に打ち上げることが可能であるため、打ち上げコストが低下します。このコスト低減と参入障壁の引き下げによって、宇宙ビジネスへの民間企業の参入が相次ぎ、市場が成長しているのです。

こうした背景のもと、人工衛星のサイズや運用方法も多様化が進んでおり、それに応じてさまざまなタイプの推進システムが求められるようになっています。

現在、軌道上に投入される小型人工衛星の多くは、推進システムを搭載していません。これは、高い推進力を持つ液体燃料が爆発や引火のリスクを伴い、安全対策にコストがかかることが理由です。そのため、安全性と推進力を両立した新たな燃料や、それを実現する推進システムの開発が進められています。

Pale Blueは、小型衛星用推進機に関する研究開発で実績を有するメンバーによって、2020年に設立された東京大学発のスタートアップです。推進剤として水を用いた推進機により、安全かつ低コストで、持続可能な宇宙開発の実現を目指しています。

革新的な技術を実現するには資金調達を成功させることが重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Pale Blue エンジン 人工衛星 宇宙 宇宙ビジネス 実証 小型 推進機 株式会社 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

海外オンライン医療相談プラットフォーム「世界オンラインドクター」運営の「Japan Doctors Health」が資金調達
2020年7月31日、Japan Doctors Health Ltd. (ジャパンドクターズ株式会社、中国語名:日本醫健有限公司、本社:台湾台北市松山區)は、資金調達を実施したことを発表しました。 …
建築業マッチング・アプリ運営の「助太刀」と求人情報サイトなど運営の「エン・ジャパン」が業務提携
2020年12月2日、株式会社助太刀は、エン・ジャパン株式会社と業務提携を開始したことを発表しました。 助太刀は、建設現場で働くすべての⼈を⽀えるアプリ「助太⼑」のほか、建設業に特化した求人サービス「…
iPS細胞を活用した脊髄損傷や脳梗塞等の細胞移植治療の実現を目指す「ケイファーマ」が15.5億円調達
2022年5月24日、株式会社ケイファーマは、総額15億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ケイファーマは、iPS細胞を活用した脊髄損傷や脳梗塞等の細胞移植治療の実現のための研究と…
空間デジタル演出の「プリズム」と空間づくりの「丹青社」が業務提携
2020年10月5日、株式会社プリズムは、株式会社丹青社と、業務提携に関する協定書を取り交わしたことを発表しました。 プリズムは、イベント・コンサート・舞台などにおいて、映像やデジタル技術を駆使した空…
「ASTINA」が「【産業・製造業向け】IoT製品開発用PoCパッケージ」を提供開始 最短2週間で概念実証のための環境を構築
2022年7月14日、株式会社ASTINAは、「【産業・製造業向け】IoT製品開発用PoCパッケージ」を提供開始したことを発表しました。 「【産業・製造業向け】IoT製品開発用PoCパッケージ」は、ど…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集