注目のスタートアップ

総合的な菌ケアサービスを展開する「KINS」が15億円調達

company

2023年10月4日、株式会社KINSは、総額約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。

KINSは、総合的な菌ケアサービスを展開しています。

自社でコンシューマーヘルスケア事業、クリニック事業、研究のすべてを行っている強みを活かし、慢性疾患・症状に対する効果が期待できる独自菌・原料の探索から開発までを自社で展開しています。

コンシューマーヘルスケア事業では、ヒト・犬・猫の皮膚・腸内・口腔内などを対象としたケア製品(サプリメント・デンタルジェルなど)を展開しつつ、菌バンクとしてユーザーから菌体を収集し、その中から効率的に有用菌の探索を行っています。

慢性疾患・症状に対する効果の期待できる独自菌・原料については、自社事業での活用や原料としての他社提供を行うとともに、一定の独自菌についてはマイクロバイオーム創薬シーズとしての研究・開発を行っていきます。

今後、2025年までに約1,000人分の検体を採取することを目標に菌バンクプロジェクトを活性化させ、さらなる独自菌獲得に向けた研究を進めていきます。

今回の資金は、研究開発・事業部門の人員増強、研究施設の拡充などに充当します。


生物の体内や皮膚には多種多様な細菌が生息しています。

たとえば、生物の腸内には腸内フローラ(腸内細菌叢)と呼ばれる、細菌の集まりがあります。

この腸内フローラは、細菌同士で複雑な生態系をなしているほか、宿主であるヒト・動物とも共生関係にあり、ヒトの生理や疾患に深く関わっています。

もし腸内フローラのバランスが大きく崩れた場合、病気の原因にもなり、その病気は腸など細菌から近い場所だけでなく、脳・心臓・関節などあらゆる場所に及びます。

近年、こうした常在菌に関する研究が進展し、常在菌と疾患の関係性が明らかになってきています。

こうした背景から、菌のバランスを保つための食事・サプリメントやスキンケアなどへの注目が高まっています。

ほかにもこうした菌の性質や菌そのものを活用した医療の研究開発が進められています。

たとえば、潰瘍性大腸炎やクローン病などの疾患の治療においては、健康な人の腸内フローラを移植することで患者の腸内フローラの環境を改善し、疾患を治療するといった腸内細菌叢移植(FMT)が注目されています。

KINSは、菌に焦点を当てたヘルスケア事業・クリニック事業を展開しながら、菌バンクの構築を進め、菌の研究開発を行うというビジネスモデルを展開しています。

企業の成長には戦略的な資金調達や提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ KINS ケア サプリメント ヘルスケア 医療 常在菌 株式会社 研究開発 腸活 菌ケア 菌バンク 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

中古不動産オンライン・サービス「TOSMY」がリリース
2019年12月10日、株式会社マチカラは、「TOSMY(トスミー)」をリリースしたことを発表しました。 「TOSMY」は、中古不動産のオンライン・サービスです。 東京都内にあるリノベーション物件から…
オンライン住宅ローン・サービス「モゲチェック」提供の「MFS」が6.5億円調達
2021年3月31日、株式会社MFSは、総額6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 オンライン住宅ローン・サービス「モゲチェック」を運営しています。 過去4,000件以上の審査結果…
シェアオフィス「VENTURE MAFIA」展開の「AND SPACE」が1億円調達
2022年10月3日、株式会社AND SPACEは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AND SPACEは、シェアオフィス「VENTURE MAFIA」を展開しています。 高いデザイ…
「zooba」が1億円調達 SaaS管理サービス「zooba」の提供を開始
2023年5月25日、株式会社zoobaは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、2023年5月から「zooba(ズーバ)」の提供を開始することも併せて発表しました。 「zooba…
ライドシェアサービスの展開を目指す「newmo」が15億円調達
2024年2月16日、newmo株式会社は、総額約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 newmoは、ライドシェアサービスの実現のため、2024年1月に設立された企業です。 利用者視点に立…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集