【中小企業庁】「価格交渉促進月間の実施」と「フォローアップ調査結果」

tips

中小企業庁は、価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果について発表しました。

エネルギー価格や原材料費、労務費などが上昇する中、中小企業が適切に価格転嫁をしやすい環境を作るため、2021年9月から、政府は、毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と設定しています。

この「価格交渉促進月間」では、価格交渉・価格転嫁を促進するため、広報・講習会・業界団体を通じた価格転嫁の要請などを行っています。

また、終了後には、複数の中小企業に対し、主な取引先との価格交渉・価格転嫁の状況についてのフォローアップ調査を実施し、価格転嫁率や業界ごとの結果や順位付けなどの結果をとりまとめています。

さらに、状況の芳しくない親事業者に対しては下請中小企業振興法に基づき、大臣名での指導・助言を実施しています。

進みつつある価格交渉・転嫁の好事例

・輸送コストの高騰に対応するため、原油価格上昇分を考慮した燃料サーチャージを導入し、契約額に加算して支払い。
・労務費の値上げに対応する予算を措置し、適正な転嫁を行う環境を整備。
・取引先との交渉内容を記録し、上長が必ず確認することをルール化。また、そのデータを社内で一元管理し、交渉の進捗状況や結果を見える化。


中小企業は、国内の全企業のうち9割以上を占め、さらに雇用の約7割を支える重要な存在です。

一方、大企業などを取引先とする下請企業などは立場が弱いことが多く、価格面でしわ寄せを被っているケースが散見されます。

近年は、世界的な情勢の変化によってエネルギー価格が高騰し、国内ではそれに伴い物価が高騰しています。

物価が高騰しているにもかかわらず、賃金が上がらない状況が長く続いている日本は、非常に国民の生活が厳しい状況となっています。したがって、中小企業には賃上げの実施が求められているのですが、中小企業も厳しい経営環境におかれているため、賃上げを実施できるほどの体力がありません。

したがって、下請中小企業が賃上げを実施するには、付加価値を確保できるよう、コストの適切な価格転嫁が必要不可欠です。

企業を成長させていくにはさまざまな知識を身につけることが重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、資金繰り、会計・経理、販路拡大、ネット活用、人材採用、契約など、あらゆるノウハウについて詳しく解説しています。

また、別冊の資金調達に特化した「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるための方法や、融資制度の活用法、クラウドファンディングを成功させるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ 中小企業 中小企業庁 価格交渉促進月間 価格転嫁
詳細はこちら

価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

【東京都】「新製品・新技術開発助成事業」【最大2500万円支援】
「新製品・新技術開発助成事業」のご案内です。 公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する助成事業です。 対象となる研究開発 製品・サービスを生み出すために、試作品の設計、製作、試験評価を行うことを「…
【参加費無料】インボイス制度やキャッスレス対応に 中小企業・個人事業主必見!デジタル化経営相談会を開催
いよいよ2023年10月1日に制度開始となるインボイス制度や、来年から本格的に施行開始となる電子帳簿保存法など、各種法改正に対応したCASIO製システム製品や、今や日常生活において当たり前の決済方法と…
「大阪・関西万博」大阪ヘルスケアパビリオン出展企業377社が公表
2024年3月26日、大阪産業局と大阪商工会議所は、「大阪・関西万博」に出展する大阪ヘルスケアパビリオンの「展示・出展ゾーン」出展企業377社を公表しました。 「展示・出展ゾーン」は、万博に向けて新技…
【補助上限最大9,000万円!】「中小企業新事業進出補助金」予告
「中小企業新事業進出補助金」のお知らせです。 既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援する補助金です。 補助対象者 企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中…
「令和4年度 東京の中小企業の現状(サービス産業編)」が発行
2023年7月13日、東京都は、「令和4年度 東京の中小企業の現状(サービス産業編)」を発行したことを発表しました。 東京都は、都内中小企業の現状に関する調査を毎年実施しています。 この調査では、3年…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集