注目のスタートアップ

遺伝子細胞製剤のCMO/CDMO事業を展開する「サイト‐ファクト」が3億円調達

company

2023年8月28日、株式会社サイト-ファクトは、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。

サイト-ファクトは、遺伝子細胞製剤に特化し、CMO(医薬品製造受託企業)・CDMO(医薬品製造開発受託企業)事業、品質試験の受託、遺伝子細胞製剤の製造コンサルティングを行っています。

阪神・淡路大震災の震災復興事業「神戸医療産業都市構想」の中核組織として公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)が設立されました。

FBRIの組織のひとつである細胞療法研究開発センター(RDC)は、遺伝子・細胞治療に使用する細胞製剤の品質規格の研究や、国内外の医薬品メーカーから委託された細胞製剤の製造を行ってきましたが、2023年4月から、株式会社サイト-ファクトがこれらの事業を引き継いでいます。

今回の資金調達により、がん治療を対象としたCAR-Tなどの細胞製剤の製造受託の拡充、事業ポートフォリオの拡充、統合型製造管理システムの拡販を行っていきます。


近年、バイオ医薬品が医薬品市場に占める割合は上昇傾向にあります。とくに売上額上位100位以内の医薬品に限定すると、2019年時点でバイオ医薬品の割合は約半数を占めています。

さらに、2019年から2026年のバイオ医薬品の年平均成長率は9.6%(従来型医薬品は5.5%)と見込まれており、バイオ医薬品は医薬品分野のなかでも成長領域となっています。

日本国内で販売されるバイオ医薬品の数は増加傾向にありますが、一方でその医薬品の約9割が海外で生産されているという課題を抱えています。

バイオ医薬品の製造は、多額の初期投資や従来の低分子医薬品とは異なる技術/ノウハウを必要とします。したがって近年の製薬産業は、研究開発に力を入れる製薬会社と、主に製造工程を担うCMO/CDMOという水平分業が広がっています。

サイト-ファクトは、国際的なGMP基準(PIC/S GMP)管理下における遺伝子・細胞製剤(市販品・商用品)の製造事業(CMO事業)や、豊富な遺伝子・細胞製剤・再生医療等製品に関する研究知見に裏付けされたプロセス開発・治験品製造事業(CDMO事業)を進めています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CDMO CMO FBRI RDC サイト-ファクト 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 株式会社 細胞療法 細胞療法研究開発センター 細胞製剤 資金調達 遺伝子
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

作業自動化トータルソリューションパッケージ「OKIKAE」など展開の「ASTINA」が3.7億円調達
2022年1月19日、株式会社ASTINAは、総額約3億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 作業自動化トータルソリューションパッケージ「OKIKAE」や、IoTデバイス開発・コンサ…
独自のDNA/RNA編集技術による遺伝子治療薬の創薬・研究開発を行う「エディットフォース」が3億円調達
2023年5月22日、エディットフォース株式会社は、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 直近では、2023年3月に18億円の資金調達を発表しています。 エディットフォースは、ISCO株…
AIファイナンスの「H.I.F.」がAI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始
2022年5月19日、H.I.F.株式会社は、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始することを発表しました。 今回発表した、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業は、H.I.F.が敷金を…
カイコ由来タンパク質を用いた経口ワクチンを開発する「KAICO」が2.6億円調達
2021年12月15日、KAICO株式会社は、総額2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 九州大学のオリジナルカイコを利用し、難発現性タンパク質を大量生産できる生産プラットフォーム…
「マネーフォワード」と「ジャフコ」が共同でスタートアップ企業支援プログラムを開始
2020年12月4日、株式会社マネーフォワードは、ジャフコ グループ株式会社と共同で、「スタートアップ企業支援プログラム」を開始することを発表しました。 第1弾として、ジャフコの投資先企業に対し、「マ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集