注目のスタートアップ

耐熱性とフレキシブル性を有する独自の薄型圧電センサーによる「配管減肉モニタリングシステム」を開発する「CAST」が1.5億円調達

company

2023年5月10日、株式会社CASTは、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

熊本大学の研究成果である「ゾルゲル複合体圧電デバイス」技術を活用した耐熱性とフレキシブル性を有する独自の薄型圧電センサーにより、製造業の課題解決を目指す、熊本大学認定ベンチャーです。

工場などにおいて、つけっぱなしのセンサーを設置して遠隔で常時モニタリングする「配管減肉モニタリングシステム」により、工場配管やタンクの厚みの変化などを把握し、腐食などの配管・タンクの減肉を検知し、点検作業の効率化やコスト削減、点検作業の事故発生の抑制などを実現します。

今回の資金は、製油所や大手化学工場に配管減肉モニタリングシステムを導入する際に必須となる”防爆”規格の認証を取得するための開発や、導入先拡大のための営業体制拡充に充当します。


工場などの現場には、さまざまな設備・機械が設置され、日夜稼働しています。

円滑かつ安全に工場を運転するにはこうした設備の定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。

一方で、点検・保守・メンテナンスはコストがかかっており、さらに人手も必要となることから、効率化・省人化のニーズが高い領域となっています。

こうした背景から、近年は工場などの現場において、設備・機械にセンサーやセンサーを内蔵したIoTデバイスを取りつけ、遠隔で監視するシステムを導入する動きが活性化しています。

工場などでは、高温・低温・高圧・高所・狭所などの人間には危険な環境が存在しており、点検業務においてリスクが生じていました。

遠隔モニタリングシステムは、点検業務を効率化するだけでなく、こうしたリスクを低減するものとしても期待されています。

とくに化学プラントなどは危険な環境であることが多いことから、遠隔モニタリングシステムのニーズが高くなっています。

CASTは、こうした過酷な環境でも常時設置が可能なセンサーにより配管減肉モニタリングシステムを実現し、業務効率化やリスク低減に貢献することを目指しています。

デジタル時代において企業の利益を最大化させるためには、IoTなどのテクノロジーを活用することが重要です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CAST IoT センサー センシング ゾルゲル複合体圧電デバイス ブランド モニタリング 化学プラント 化学工場 工場 株式会社 減肉 製油所 製造業 資金調達 配管減肉モニタリングシステム 防爆
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
事業計画書とは?書き方の18ステップやメリットを解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

エッジAI型の自動検針サービス「A Smart」を提供する「アシオット」が1.8億円調達
2022年12月7日、アシオット株式会社は、総額1億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アシオットは、現場をアタッチメント方式でIoT化する、エッジAI型の自動検針サービス「A S…
心疾患による突然死を防ぐ超聴診器を開発する「AMI」が3,000万円調達
2020年5月14日、AMI株式会社は、3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 4月10日には4.9億円を調達しています。 AMIは、疾患に繋がる心雑音のみを自動的に検出する聴診器「超…
9/28緊急開催! 【参加費無料】『北九州でIoT』説明会 in 東京 大手町
IoTをテーマに「ビジネス」から「ものづくり」までを支援するビッグプロジェクト『北九州でIoT』。全国からIoTに関するアイデアを募集し、メンタリングや資金援助などを通じて「事業化」することを最終目標…
ESG情報開示支援クラウド「SmartESG」を提供する「シェルパ・アンド・カンパニー」が1.5億円調達
2023年6月28日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 シェルパ・アンド・カンパニーは、企業のESG情報開示の業務負荷を軽減するク…
AI刃具自動検査装置など製造業向けAIプロダクトを展開する「RUTILEA」が資金調達
2022年8月31日、株式会社RUTILEAは、リード投資家Abies Venturesとサウジアラビア王国の政府投資ファンドRiyadh Valley Company(サウジアラビア王国リヤド)から…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集