注目のスタートアップ

シェアサイクルサービス「チャリチャリ」を運営する「neuet」が「豊田合成」から資金調達

company

2023年3月16日、neuet株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、豊田合成株式会社です。

neuetは、シェアサイクルサービス「チャリチャリ」を運営しています。

福岡市とは共同事業として約3,000台の自転車と600か所以上のポートを展開しています(2023年1月時点)。

2023年3月現在までに、約3,000台の自転車と610ヵ所以上の駐輪ポートを展開し、累計1,400万回以上利用されています。

また、熊本エリアでは、「熊本市シェアサイクル実証実験事業」の共同事業者として採択され、2022年4月28日からサービスを開始しています。

2023年3月現在、福岡、名古屋、東京、熊本の4つのエリアでサービスを提供しています。

今後、豊田合成を含む豊田合成グループのサポートを得ながら、名古屋を含めた東海地方へのさらなる展開を行います。また、すでにマルチモーダルモビリティサービス「my route」で連携しているトヨタファイナンシャルサービス、ポート設置などで連携しているトヨタ不動産などを含め、全国の販売店なども含めた広範囲の連携をより深め、事業拡大を進めます。


温室効果ガス排出の削減のため、大気汚染物質を排出しない乗り物の開発・普及が世界的に推進されています。

国内では自動車が主な移動手段として定着していますが、自動車の利用実態については、単独での移動が多く、かつ移動距離も10km以内が中心であり、非効率的であることが課題となっています。

そのため国内においては、短距離かつ少人数での移動という利用実態に即したモビリティ(乗り物)やそのサービスの開発・普及が進められています。

この利用実態に即しており、すでに定着している移動手段のひとつに自転車ががあります。

2016年時点で国内における自転車保有台数は約7,000万台で、単純計算で2人に1人以上は自転車を保有していることになります。

一方で自転車が完璧な乗り物であるかというとそうではなく、自転車にも不便や非効率がいくつか存在しているため、さらなる利用拡大にはこの課題を解決することが必要です。

自転車が抱える課題には、「目的地に駐輪場がないため目的地から離れた駐輪場に停めて歩いていかなければならない」、「自転車に乗る時間・期間が限られており自転車が活用されていない時間帯がある」などがあります。

この自転車の課題解決を目的としているのがシェアサイクルサービスです。

シェアサイクルサービスは、まちなかに複数のポート(自転車の貸出返却拠点)を整備し、どこでも貸出と返却を行えるようにすることで、使う間だけのレンタルと自転車の利用の最大化を実現するサービスです。

ポートは無人で運営されており、QRコードを読み取ったりBluetoothやNFCなどの無線通信によって鍵が解錠される仕組みが採用されています。

国土交通省の資料「シェアサイクルの取組等について」(2021年1月)によると、シェアサイクルを本格的に導入している都市数は2019年時点で164都市となっています。

多くの都市では将来的にも規模を維持もしくは拡大していく計画であるため、今後もシェアサイクルの取り組みが進んでいくと考えられます。

またシェアサイクルサービスは、バスや電車などの公共交通機関が充実していない場所の回遊を促すものでもあるため、地域活性化につながるものとしても注目されています。

社会課題を解決する取り組みでは、事業者・自治体の連携が必要となる場合があります。そのため多くの企業・起業家と出会うことも重要です。「冊子版創業手帳」では、提携・連携できる企業を探すためのネットワークづくりのノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ MaaS neuet シェアサイクル シェアリング シェアリング・サービス チャリチャリ モビリティ 名古屋 株式会社 福岡 自転車 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

上質な体験を提供する予約ECサービス「Otonami」を展開する「Japan Culture and Technology」が「クレディセゾン」と資本業務提携
2023年2月1日、Japan Culture and Technology株式会社は、株式会社クレディセゾンと資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Japan Culture and Te…
大学周辺飲食店向けモバイルオーダーアプリ「Boomee」がリリース
2021年9月27日、株式会社Boomeeは、「Boomee」と「Boomee for Owner」をリリースしたことを発表しました。 「Boomee」は、コロナ禍で売上が落ち込む大学周辺の飲食店の集…
独自の接木技術やゲノム編集技術により素早い新種苗開発を可能にする「グランドグリーン」が2.5億円調達
2020年3月31日、グランドグリーン株式会社は、総額約2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 独自の接木技術やゲノム編集技術により迅速な新種苗の開発を可能にソリューションを開発・…
上空シェアリングサービス「ソラシェア」運営の「トルビズオン」が9,600万円調達
2022年4月6日、株式会社トルビズオンは、総額9,600万円の資金調達を実施したことを発表しました。 トルビズオンは、空のシェアリングエコノミーサービス「sora:share(ソラシェア)」を開発・…
パワード義足「Bio Leg」を手がける「BionicM」が資金調達 米国市場進出加速へ
2024年10月8日、BionicM株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 今回の調達・助成金により、累計調達額は19億円となりました。 BionicMは、パワード義足「Bio Leg」を…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集