注目のスタートアップ

田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボ」を開発する「有機米デザイン」が2億円調達

company

2023年2月17日、有機米デザイン株式会社は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

有機米デザインは、田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボ」の開発や、有機米の生産支援・流通・販売を手がけています。

「アイガモロボ」は、水田を自律航行し、水中を撹拌して泥を巻き上げることによって光を遮り、水面下にある雑草の生長を抑制するロボットです。

水稲の有機栽培において重要でありながら工数のかかる除草作業の省力化を図り、農地面積の拡大、生産性の拡大を実現します。

今回の資金は、「アイガモロボ」の量産化のための生産体制構築と品質向上のための研究開発、「アイガモロボ」を活用した有機米の産地形成と販路拡大の強化などに充当する予定です。


有機農業に対し、従来の農薬や化学肥料を使う農業を慣行農業といいます。日本はかなりの数の農家が慣行農業を行っており、2020年において有機農業がすべての農地に占める割合は0.6%となっています。

有機農業が拡大しない理由としては、日本は高温多湿の気候であり他国よりも病虫害の被害に遭いやすい、病虫害のリスクを抑えるため非効率的な多品目栽培をとる必要があり有機農業の大規模化が困難、有機農産物は高付加価値であるものの栽培にコストがかかり慣行農業よりも収益が低下してしまうなどさまざまな理由があります。

とはいえ環境負荷が低く、持続可能な農業の仕組みとして有機栽培は推進されており、農林水産省は「みどりの食料システム戦略」で、2050年までに有機農業が農地に占める比率を25%に高める目標を掲げています。

水稲栽培において雑草は水稲の生育に悪影響を与え、収量・品質を低下させます。雑草を手作業で取り除くのは労力がかかるため、多くの水稲栽培では雑草を取り除くための除草剤が利用されています。

米の有機栽培においてはこの雑草の問題をどう解決するかがもっとも重要な問題のひとつです。

有機米デザインは、水中を撹拌して泥を巻き上げることで水面下にある雑草の成長を抑制する自律航行ロボット「アイガモロボ」により、この課題解決を目指しています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Agritech アイガモロボ アグリテック スマート農業 ヤマガタデザイン ロボット 有機米デザイン 株式会社 田んぼ 田圃 自動 資金調達 農業
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「アステナホールディングス」の連結子会社「岩城製薬」が抗ウイルス薬を開発する「キノファーマ」に出資
2022年10月17日、アステナホールディングス株式会社の連結子会社である岩城製薬株式会社は、株式会社キノファーマに出資したことを発表しました。 キノファーマは、宿主因子をターゲットとし、ウイルスの増…
「リノベる」と「中央電力」が業務提携 リノベ―ションサービスとAI不動産査定の提供を開始
2021年11月19日、リノベる株式会社は、中央電力株式会社と、業務提携契約を締結したことを発表しました。 リノベるは、中古マンション探しとリノベーションのワンストップサービス「リノベる。」を提供して…
フリーランス向け賃貸与信アプリ「smeta」など運営の「リース」が7,000万円調達
2020年3月31日、リース株式会社は、総額約7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フリーランス向け賃貸与信アプリ「smeta(スメタ)」や、フリーランス向け家賃債務保証サービス「s…
オリジナルパッケージ作成プラットフォーム運営の「shizai」が5億円調達
2022年6月8日、株式会社shizaiは、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 shizaiは、オリジナルパッケージ作成プラットフォーム「shizai」を運営しています。 アパレル・サ…
Web3ゲームやプラットフォーム事業を手がける「Mint Town」が「NTTドコモ・ベンチャーズ」から資金調達
2024年2月22日、株式会社Mint Townは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズです。 Mint Townは、株式会社BLOCKSMITH&Co…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集