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2023年1月6日化学薬品不使用・短時間の醸造物・発酵物製造技術を保有する「日本ハイドロパウテック」と「ロッテ」が資本業務提携
2023年1月6日、日本ハイドロパウテック株式会社は、株式会社ロッテと、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。
日本ハイドロパウテックは、化学薬品を一切用いず短時間で加水分解を行う独自技術を保有しています。
この技術により、醸造・発酵食品の製造の短時間化、栄養・風味を保持した加工、品質保持、菌数の問題で利用できなかった食品への活用などを実現しています。
さらに化学薬品を用いないため、原材料そのものの表示が可能となっています。
また、2020年からチョコレートの製造に関する研究開発を行っており、短時間、衛生的、低コストでチョコレート原料の製造を実現しています。全粉乳を代替する植物性加水分解物を用いることでアレルゲンフリーのチョコレートの開発にも成功しています。
今回の提携により、チョコレートの領域を中心に技術革新やアップサイクルなどに取り組みます。
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加水分解とは、反応物が水に反応して起こる分解反応です。食品では発酵や醸造といった現象が知られていますが、この過程でも酵素による加水分解が発生しています。
食品の領域、とくに醤油の製造では加水分解の研究が進んでおり、大豆や小麦グルテンなどを塩酸によって加水分解して製造されたタンパク加水分解物(アミノ酸液)は、うま味・こく味が強く、食品の味を引き立てる力を持っており、醤油の原材料として利用されていることがあります。
さらに、安価かつ大量生産でき、長期間の保存ができるため、醤油だけでなく、即席麺、スナック菓子などの加工食品にも広く利用されています。
タンパク加水分解物は、食べられる食品由来から作られた純度の高いアミノ酸、つまり昆布や鰹節などからとれる出汁と同じです。うま味のもととなるグルタミン酸を知っている人は多いと思いますが、これもアミノ酸の一種です。
一方でタンパク加水分解物は塩酸によって化学的な方法で製造され、微量ながらもクロロプロパノールという物質ができてしまうことがあります。この物質は健康への悪影響がないとの調査結果がでており、さらには製造工程で除去されていますが、不安に思う消費者も少なからず存在しています。
日本ハイドロパウテックは、化学薬品を一切使用せず、短時間、低エネルギーを実現する加水分解技術を保有しています。
この技術によって製造された食品は「タンパク加水分解物」ではなく、原材料そのものの表示が可能であるため、食品表示を気にする消費者に訴求することも可能です。
さらに、これまで菌数の問題で利用できなかった食品への利用も可能、栄養・風味を保持した加工が可能などの特徴も備えており、今後どのように技術が活用されていくのか注目が必要です。
日本ハイドロパウテック株式会社のコメント
このニュースを受けまして、日本ハイドロパウテック株式会社 代表取締役 熊澤正純氏よりコメントが届きました。
・今回の資本業務提携の目的は何ですか?
弊社技術がチョコレート製造において、アップサイクルを含む様々な新たな価値を創造できる可能性が高い事が、過去からの技術取り組みから判断されました。
業界最大手のロッテ社と、その技術取り組み・深化を大規模に行い、世の中の公共に利する為に、資本業務提携を行いました。
・今後の展望を教えてください。
23年内は技術検証段階から、技術熟成・磨き上げを行い、その一部を実際に販売し、来年以降その取り組み成果物を広く提供していく考えです。
・読者へのメッセージをお願いします。
弊社も含む様々なスタートアップ企業が日本においても新たに現れて参りました。
我々はコンセプト、実証の段階から、現実のモノやサービスへそれらを具現化し、世の中の役に立つ事がシビアに求められると思います。
NHPとしては、世の中に求められるモノや技術を引き続き提供して参ります。
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