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大学の技術シーズの事業化を手掛ける「ピクシーダストテクノロジーズ」が21.7億円調達

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2022年10月3日、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、総額約21億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

ピクシーダストテクノロジーズは、リアルとデジタルをつなぐ計算機インターフェースの研究開発とその実装により、さまざまな社会課題を解決することを目指しています。

また、技術的イノベーションを持続的に発生させるため、自治体・企業とのオープンイノベーションの促進、大学と連携したアカデミア発の技術を活用したビジネスによる価値創造を行っています。

具体的なプロダクトとしては、抱きかかえることで音楽を光と振動で楽しめるボール型のデバイス「SOUND HUG」、音響メタマテリアル技術を応用した透明な吸音パネル「iwasemi HX-α」、Bluetooth通信を使用した高精度屋内測位システム「hackke(ハッケ)」、超音波ヘアケアデバイス「SonoRepro」などを展開しています。

今回の資金は、「SonoRepro」「iwasemi」や今後上市予定の各種プロダクトの製造・マーケティング、新規事業のプロダクト開発・人材採用などに充当します。

社会課題の解決を実現できる科学的な発見や革新的な技術のことをディープテックといいます。

これまで大学・研究機関が発見してきた成果のうち、革新的ではあるものの、それが具体的にどのように応用できるのかという道筋がつけられず、そのまま眠っているというものもあります。

しかし近年はSDGs(持続可能な開発目標)の策定によって、世界的に社会課題解決に向けた取り組みが推進されていることもあり、こうしたディープテックに大きな期待が寄せられています。

国内でも大学が持つ技術・知見を活かすため、大学発ベンチャーの創出に向けた取り組みが活発になってきています。大学や大学コンソーシアムが組成したファンドによる大学発ベンチャーへの投資も増えてきています。

経済産業省の「令和3年度大学発ベンチャー実態等調査」によると、2020年度の大学発ベンチャー数は2,905社だったものが、2021年には3,306社と増加しています。

ピクシーダストテクノロジーズは、ヒューマンインタフェースとホログラムなど波動制御の学術的バックグラウンドを持つ2人の研究者を中心として創業されたスタートアップです。

大学や研究機関と企業をつなぐことで新たな製品の開発を行っており、すでに複数のプロダクトを展開しています。

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カテゴリ 有望企業
関連タグ アカデミア イノベーション オープンイノベーション デジタル ピクシーダストテクノロジーズ 企業 大学 株式会社 研究開発 社会課題 自治体 資金調達 連携
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