注目のスタートアップ

世界中のデザインチームとデザインプロセスに出会えるプラットフォーム「Cocoda」運営の「alma」が1.3億円調達

company

2022年3月7日、株式会社almaは、総額約1億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

世界中のデザインチームとデザインプロセスに出会えるプラットフォーム「Cocoda(ココダ)」を運営しています。

デザイナーが迷いなく制作を続けられる環境を提供するため、デザイナー・デザインチームが集まるプラットフォームを構築しています。

他デザイナー・デザインチームが手掛けた豊富なデザインケースや、業務での試行錯誤や、制作プロセス、組織体制などを知ることができます。

2022年2月時点でユーザー数は約3万4,000人を超え、デザイナーだけでなく、PM・マーケティング・CSなど、幅広い職種でデザインケースが活用されています。

今回の資金は、さらなるプロダクト・マーケティングの強化のための組織の拡大に充当されます。

デザインとは、プロダクトの使いやすさを向上させたり、プロダクトの概念を上手くユーザーに伝えるなど、実用面を考慮した意匠・設計を行うこと/ものです。

Webサービスにおいても、UI・UXの重要性が認識されるにつれてデザイナーの重要度も高まり、デザイナーはITエンジニアと同様に必要不可欠な人材となっています。

スキルアップや知識を得ることができる環境としては、ITエンジニア向けのコミュニティやプラットフォームが充実している一方で、デザイナー向けとしてはこれといって目立ったコミュニティ・プラットフォームが存在していないことが課題となっていました。

もちろんデザイナー個人が運営しているブログやデザイン事例を集めたサイトなどはありますが、コミュニティとしての性質は薄く、デザイナー同士の横のつながりが生まれづらいという環境が続いていました。

デザイン業界にエンジニア業界のGitHubのような大きなコミュニティが生まれなかった理由としては、エンジニアは自分たちで使う道具を自分たちで生み出すことができる一方で、デザイナーは自分たちの道具を自分たちで生み出すことができないことが大きいと言われることもあります。

こうした環境を改善するため、近年は海外のWebデザインツール「Figma」にコミュニティ機能が追加されるなど、デザイナーのためのコミュニティの構築が進みはじめています。

「Cocoda」は、デザイナーだけでなくPM・マーケティングなどの職種でも活用されています。日本のデザイナーコミュニティとしてどのように広がっていくのか注目が必要です。

株式会社almaのコメント

このニュースを受けまして、株式会社alma 創業取締役 加藤健路氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

プロダクト開発へのさらなる投資を行っていくため、です。

almaでは、独特な組織体制を採用しており、いわゆる職種別の部署はありません。役割ごとに大きく5つのチームに分かれて、職種を横断して働いています。
(参考:現在の組織体制組織図の意図

全てのチームが「熱狂を生むプロダクトづくり」のためのチームで、ビジネスサイドも経営も、プロダクトづくりに関わっています。

そのようなalmaにおいて、プロダクト開発へ投資を行うことは、組織を拡大することとほとんど同じ意味を持っています。

そのため、今回の資金調達を通して「almaらしい組織の拡大を通して」「プロダクト開発へのさらなる投資を行う」というのが、調達のゴールです。

・今後の展望を教えてください。

今後は、デザインプラットフォーム「Cocoda」をより大きくしながら、デザインに関わる人を手助けするツール「Cocoda Board」やその他へと展開していく予定です。

デザインは、もともと「見た目」「意匠」の意味で用いられてきました。

一方で、インターネット・スマートフォンが普及してきて、デザインは見た目だけではなく、サービスが選ばれるための「設計」を意味するようになってきました。

その「設計」としてのデザインは、まだまだ不透明な領域で、知られていない取り組みが多くあります。

Cocodaでは、「設計」を含むデザインの実態を明らかにしながら、世の中のデザインに対する認知や行動の変化を起こします。

そして、Cocoda Boardなどの、デザインに関わる人を手助けするツールの開発を行なっていくことで、デザイン産業をさらに大きくalmaとしても成長していく予定です。

・読者へのメッセージをお願いします。

みなさんは、「デザイン」ってなんだと思われますか?

みなさんが使っているスマホのアプリやサイトは、年々クオリティが上がり便利で、使いやすいものになってきています。

そんな現代で「デザイン」は「きれいな見た目」だけではなく「人々に選ばれるための設計」という意味を強く持つようになってきました。

「設計」としてのデザインは、デザイナーだけではなく組織やチームの全員が取り組む必要があるものです。

我々almaが実現するのは、まさにそんな「組織の全員がデザインを扱えるようになること」です。

選ばれ、愛されるサービスづくりをするために世界中の組織やチームにデザインをインストールするのがalmaの役割です。

その壮大なチャレンジを一緒に実現するには多くの知恵と努力が必要です。

そんなalmaにご興味がある方はぜひご応募をお待ちしております。

優れたプロダクトの開発のためには、優れたエンジニアやデザイナーの採用が欠かせません。「冊子版創業手帳」では、創業期の人材採用のノウハウについて詳しく解説しています。創業期における採用は大きな投資となります。しっかりと準備をして臨むとよいでしょう。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ alma Cocoda ココダ デザイナー デザイン プラットフォーム 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

解体工事の一括見積もりWebサービスを運営する「クラッソーネ」が資金調達
2023年2月15日、株式会社クラッソーネは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、朝倉祐介氏が代表を務めるアニマルスピリッツ合同会社です。 クラッソーネは、解体工事の一括見積もりWebサ…
AmazonPODを活用したオンデマンド出版など展開の「galaxy」が資金調達
2020年1月30日、galaxy株式会社は、株式会社メディアドゥホールディングスと資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 AmazonPODを活用し、オンデマンドで書籍を出版する「galax…
IFA向け総合コンサルティング展開の「アドバイザーナビ」が4,500万円調達
2020年4月2日、アドバイザーナビ株式会社は、総額4,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 IFAチャネルの総合コンサルティング事業を展開しています。 具体的には、完全無料のIFAマッ…
低糖質・高タンパク質の冷凍弁当を届ける「ゴーフード」が6,000万円調達
2021年6月2日、ゴーフード株式会社は、総額6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 低糖質・高タンパク質の冷凍弁当のデリバリーサービス「GOFOOD(ゴーフード)」を運営しています。…
シェアード・ワークプレイス「co-ba ebisu」がオフィスレスの新プラン「ワタリドリ」を正式リリース
2021年3月29日、株式会社ツクルバは、運営する「co-ba ebisu」において新プラン「ワタリドリ」を正式リリースしたことを発表しました。 「co-ba ebisu」は、コワーキング・フロア、イ…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】