起業したらマイナンバーと法人番号はいつどんな時に使うのか その違いは?

マイナンバーの取り扱いには注意が必要。経営者が知っておくべきことを解説

(2020/07/01更新)

平成28年に利用が始まったマイナンバーには、個人番号と法人番号の2種類あります。どちらも起業後の各種申請に必要となってくるものですが、「存在は知っているが、概要や活用シーンはあまり知らない」という起業家も少なくないのではないでしょうか。

プライバシー情報であるため、取得・利用・保管・安全管理措置について、法律上の厳しい規制を受ける個人番号と、公開の法人番号ではかなり取り扱い方・用途が違います。今回は、法人番号と個人番号の概要と、法人としてどんなときに使う必要があるのか。基本的な情報を解説します。

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マイナンバーは法人にも割り当てられる

マイナンバーには個人番号と法人番号があります。法人番号とは、1法人に1つ指定される番号(13桁)で指定され、登記上の所在地に通知されます。個人番号(マイナンバー)とは異なり、原則として公表され、だれでも利用することができます。

法人番号の指定

法人番号は、次の法人等に指定されます。法人等は、法人番号を取得するための届出や手続は必要ありません。国税庁長官により、その法人等に対して法人番号が指定されます。

  • 会社法その他の法令の規定により設立の登記をした法人(設立登記法人)
  • 国の機関
  • 地方公共団体
  • これら以外の法人(設立登記のない法人)又は人格のない社団等のうち給与支払事務所等の開設届出書等を提出することとされている団体

個人番号との一番分かりやすい違いは、番号の桁数です。個人番号が12桁であるのに対して、法人番号は13桁となっています。

例えば、会社法等の規定により設立の登記をした法人(設立登記法人)は、法務省から商業登記法に基づく「会社法人等番号(12桁)」の提供を受けます。
この12桁の会社法人等番号を基礎番号として、法人番号では、基礎番号の前に1桁の検査用数字を付され13桁の番号となります。

○法人番号の通知
法人番号は、設立登記後に登記されている本店又は主たる事務所の所在地に国税庁から送られてくる「法人番号指定通知書」で通知されます。

○法人番号の公開
法人番号は、法人番号の指定後に、インターネット上(法人番号公表サイト)で公開されます。公開情報ですので、だれでも自由に利用することができます。これが個人番号(マイナンバー)との大きな違いです。

マイナンバーの記載が必要なケース

法人番号は、税務関係・社会保険関係の書類に記載することが求められます。

○税務関係で記載が必要な主な書類

  • 法人税及び地方法人税の申告書…
  • 法人設立届などの法人に関する届出書
  • 消費税及び地方消費税の確定申告書
  • 消費税課税事業者届出書などの消費税に関する届出書
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
  • 給与所得の源泉徴収票
  • 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書

○社会保険関係で記載が必要な主な書類

  • 雇用保険被保険者資格取得届
  • 健康保険被扶養者(異動)届

個人のマイナンバーの取り扱い方法

個人番号(マイナンバー)とは、日本に住民票を有するすべての人(外国人も含まれる)が持つ12桁の番号です。原則として、マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められる場合を除いて変更することはできません。

マイナンバーが導入された目的は、①公正・公平な社会の実現(給付金などの不正受給の防止)②国民の利便性の向上(面倒な行政手続きが簡単に)③行政の効率化(手続きを無駄なく正確に)です。

個人番号には、次のような特徴があります。

○個人番号は一対一で個人を識別する番号
税や社会保険の情報と紐づいた重要な個人情報です。

○利用範囲は法令の規定で限定されており、利用目的以外には使えない
マイナンバーは重要な個人情報ですので、漏洩や悪用を防ぐために利用範囲が限定されています。また、安全管理措置がガイドラインで定められており、漏洩や悪用を防ぐための方策を設立されたばかりの会社でも講じなければなりません。法令違反があった場合には、法令によって罰則も定められています。

(1)目的外の利用できない
マイナンバーは、法令でマイナンバーが必要とされている事務にしか使えません。認められているのは、税務・社会保障・災害対策に関する業務に限られます。

(2)目的は事前に通知する必要がある
マイナンバーの取得・利用の「前」には、下記の例のようにして、マイナンバーの利用目的を従業員・従業員の扶養家族や取引先に知らせる必要があります。手紙形式・メール・社内掲示などで行うことが可能です。

(3)帳票の法定保管期間がある。
マイナンバーの保管期間は、マイナンバーを利用する帳票類の保管期間に従います。帳票類は、大別して、税務関連の帳票と、社会保険関係の帳票があります。税務関係の帳票は保管期間が7年ですが、社会保険関係の帳票の保管期間は保険の種類ごとに分かれています。
保管期間は、次の表の通りです。

帳票の種類 保管期間
税務帳票(源泉徴収票・扶養控除申告書・支払調書など) 7年
雇用保険関係帳票  4年
労災保険関係帳票 3年
健康保険・厚生年金保険関係帳票 2年

創業したら、知らないでは済まされないマイナンバー制度

マイナンバー制度には厳しい罰則規定があります。マイナンバー情報の漏えいや目的外使用など、それが故意でなくても罰則が科されることがあります。罰則だけでなく、社会的信用の損失や損害賠償など、会社が受けるダメージは計り知れません。
そのため起業する場合にはマイナンバー制度を正しく理解し、きちんと対応することが必要です。

〇取得・収集時の本人確認を徹底する
社会保険や税の手続きで、従業員や従業員の扶養家族などマイナンバーを取得・収集する必要があります。取得・収集時にはなりすまし防止のため、運転免許証などでの本人確認が必要となります

〇法律で定められた利用目的にのみ利用
マイナンバーの利用目的は、法律で社会保障、税、災害対策に限定されています。収集前に利用目的を正しく通知する必要があり、通知した利用目的以外の目的の利用はできません。

〇適切な保管と廃棄が必要
マイナンバーは社会保険や税金などの処理の必要がある場合には、保管し続けることができます。個人情報が絶対に漏れないような仕組みが必要です。また、退職などで処理の必要がなくなった場合、速やかに廃棄・削除することも忘れてはいけません。

まとめ

法人番号と個人番号との双方について、起業時に利用する場面を中心にご説明しました。法人番号については公開情報ですのでそれほど心配する必要はありません。しかし、個人情報(マイナンバー)は要注意。厳しい罰則規定もある制度です。取得・収集時、利用時、保管・廃棄時のそれぞれにきちんと取り組む事が重要です。

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(編集:創業手帳編集部)

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