ものづくり補助金の成功事例を紹介!補助金活用で企業課題を解決

創業手帳

ものづくり補助金を活用して問題を解決した企業は多数!成功事例を参考にしよう


中小企業や小規模事業者が活用できる国の補助金制度のひとつに、ものづくり補助金があります。
ものづくり補助金を利用することで、設備投資を実現し、企業課題の解消につなげることが可能です。
実際、補助金を活用して抱える課題を解決した企業は多数存在します。

そこで今回は、ものづくり補助金の成功事例をご紹介します。補助金を通じてどのような課題を解決できたのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

ものづくり補助金をはじめ、起業家や経営者のために国が支援策として打ち出している補助金・助成金はいくつかあります。創業手帳では、起業家・経営者の方々がよく活用される補助金・助成金を厳選して解説した「補助金ガイド」を無料で配布しています。審査通過のポイントや、専門家からのアドバイスなど掲載。是非あわせてご活用ください。


補助金ガイド

この記事の目次

ものづくり補助金とは?中小企業の設備導入の補助金


ものづくり補助金の正式名称は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。
2013年の開始以降、毎年複数回にわたって公募が行われる中小企業・小規模事業者向けの補助金制度になります。

補助金の提供を通じて、革新的なサービスや試作品の開発、生産プロセスの改善のための設備投資の支援を受けられます。
生産性の向上につながる設備への投資であれば、製造業をはじめ、サービス事業や小売業など様々な業種で利用可能です。
また、中小企業だけではなく、個人事業主も応募できます。

ものづくり補助金には3つの部門があり、そのうち設備投資の支援として応募できるのは一般型とグローバル展開型の2つです。
通常枠やデジタル枠など目的に応じて枠組みが複数あり、それぞれ補助金額や補助率に違いがあります。
そして、もうひとつの部門であるビジネスモデル構築型では、30人以上の中小企業を対象に事業計画策定を支援しています。

ものづくり補助金は申請に条件があり、さらに採択されないと補助金が交付されない点に要注意です。
詳しい補助金額や補助率、募集要件などは公式サイトから最新情報を確認してください。

ものづくり補助金ついて、詳しくはこちらの記事を>>
【2024年最新】最大1億円!ものづくり補助金をわかりやすく解説!

ものづくり補助金の成功事例7選


ここからは、ものづくり補助金を利用して課題解決を実現した中小企業・小規模事業者の事例をご紹介します。
企業が抱える課題や補助金の活用方法をチェックしてみてください。

品質低下が問題に…補助金で最新機器を導入し、品質・生産性が共にアップ!│A社・製造業

A社は、精密工業や医療系の製品・部品をメインに、プラスチック成形加工分野で製造業を営んでいます。
知り合いの企業がものづくり補助金にチャレンジしたことをきっかけに、本制度を知ったそうです。

A社が抱えていた課題「製品の精度・生産能力」

A社が創業した当時、知り合いの企業から譲ってもらった中古の油圧成形機を使用し、プラスチック成形品を製造していました。
中古の油圧成形機しか置いていないことから精度面に課題があり、品質低下が問題となっていました。
それに加えて、生産能力が低いことも課題となり、成長の機会に恵まれていなかったようです。
ものづくり補助金の存在を知ってからは、創業当時から付き合いのある信用金庫から詳しい説明を受けたことでチャレンジ意欲が高まりました。

ものづくり補助金の活用方法「高品質なプラスチック成形品の製造に関する機器・機械の導入」

2014年のものづくり補助金に応募して採択されたA社では、以下の機器・関連機械の導入を実現しました。

  • 電動射出成形機
  • 取り出し機
  • ベルトコンベアー
  • 粉砕機
  • ローダー付属乾燥機

これらは、高品質なプラスチック成形品の製造に必要不可欠な機器・機械です。新鋭機の導入により、安定した品質で製品を製造できるようになりました。

さらに、24時間無人で稼働できる体制になったことで、1日あたりの生産可能個数も大幅に増えて、生産性向上につながっています。
また、新しい成形機の導入によって製造可能な成形品の幅が広がり、新規分野での受注にも対応できる可能性が生まれたそうです。
新鋭機導入後は、地元でも有力な金型企業からの試作依頼やその企業の客先から重産受注されるなど、得意先との縁にも恵まれました。

印刷ミスをなくすためにものづくり補助金で印刷検査機を導入!業務軽減&顧客からの信頼度も向上│B社・印刷業

B社は、一般書籍や参考書といった出版印刷をはじめ、商業印刷、オンデマンド印刷などを手掛ける印刷会社です。
2015年に高度生産性向上型(IoT)、2017年に一般型で採択され、2度にわたってものづくり補助金を活用しています。

B社が抱えていた課題「多色刷への対応と印刷物のチェック検査の労力負荷」

B社は、もともと薄い用紙での一色・二色印刷を得意としていました。
反対に、多色刷に対応が弱みとなっており、新規の業務受注や顧客の開拓する機会を逃していました。

また、印刷業としてあってはならないことといえば、印刷ミスです。
特に同業から打診されて参入した医薬品の効能書の印刷においては、人命にかかわる印刷物であることからミスは許されません。
しかし、印刷物のチェック検査で多大な時間と労力を要することが、業務の負担になっていました。

ものづくり補助金の活用方法「4色印刷機と印刷物検査機の導入」

2015年に採択されたものづくり補助金では、最新鋭の4色印刷機を導入しています。
従来の4色印刷機を有していましたが、最新鋭の導入によって今まで受注できなかった業務の受け入れや新規顧客の獲得に貢献しました。
最新鋭の印刷機は印刷速度が速く、従来機と性能に大きな格差が生じました。
それにより従来機を扱う現場社員のやる気と競争意識に火が付き、従来機も最新鋭とほぼ同じ時間で作業をこなせるように自主的に工夫するという想定外の成果もあったようです。

そして、2017年に採択されたものづくり補助金では、印刷物検査機を導入しています。
時間や労力がかかっていたチェック検査を自動化かつ高精度化を実現でき、課題の改善と同時に顧客からの信頼度向上につながりました。

小ロット生産に対応した機器を開発!海外企業との取引きにも成功│C社・製造業

C社は、製菓や食品、農業機械の製造を手掛ける会社です。バームクーヘンオーブンの開発・製造に向けて、ものづくり補助金を活用しています。
設備導入後は、開業企業との取引きに成功した実績があります。

C社が抱えていた課題「バウムクーヘン製造機の小ロット生産の需要への対応」

C社は、もともと地元の大手菓子メーカーにて、バウムクーヘン製造機のメンテナンスを手掛けていました。
その経験から国内で生産されるバウムクーヘンオーブンは中~大規模生産に対応したものばかりで、小ロットに対応したものが少ないことに気付きます。

そこで、小ロット生産向けのバウムクーヘンオーブンの開発を考えるようになり、本格的に事業化するタイミングでものづくり補助金の存在を知りました。
そして、2013年のものづくり補助金に応募し、採択されています。

ものづくり補助金の活用方法「小ロット生産向けバウムクーヘンオーブンの開発」

C社は小ロット生産向けの小型バウムクーヘンオーブンの製造を目指し、必要な機器設備の購入に補助金を活用しました。
小型バウムクーヘンオーブンの開発後は、販路開拓にあたって海外展開も考えるようになります。
どう海外展開していくかが課題となっていましたが、「FOOMA JAPAN2016(国際食品工業展)」でバウムクーヘンオーブンを出展が転機となります。
出展をきっかけに中国企業から声をかけられ、初めて海外企業との取引きが実現しました。

その後シルクロード国際博覧会にも出展し、主催側のジェトロ(日本貿易振興機構)の支援を受けながら海外販路を拡大していきました。
補助金申請前の売上高は約4,000万円でしたが、その後は約7,000万円に伸びた実績もあります。

大火の被害から再建へ!調理機器の導入で外販事業にも着手│D社・飲食業

D社は、江戸時代に創業された老舗日本料理店を営む企業です。2016年に発生した大火被害から再建を目指し、ものづくり補助金を活用しています。
また、時代の変化に合わせて外販事業にも乗り出しました。

D社が抱えていた課題「大規模な火災で店舗全焼」

2016年12月、D社の店舗が全焼する大規模の火災が発生しました。火災により店舗も調理に必要な設備まで燃え尽き、使えなくなってしまいました。
D社は店舗再建に向けて、クラウドファンディングなど様々な施策を模索します。施策を模索する中で、ものづくり補助金を活用して新事業や外販事業の展開を決意しました。

店舗再開事業に本格的に着手するにあたって、地元の商工会議所のサポートを受けています。
火災前よりも魅力的な店舗に作り直すと同時に、地元の活性化に貢献できる目標を設定して再建事業を進めていきました。

ものづくり補助金の活用方法「外販事業用の調理器具の導入」

2017年に採択されたものづくり補助金は、外販事業に使う調理器具の購入に活用されました。
火災前は結婚式や宴会などでよく利用されていましたが、地元では高齢化が進み、需要の縮小が見込まれていました。
それにともない、店舗規模を縮小する代わりに外販事業の強化する方針を決定します。
2018年12月に調理器具を導入してから調理場を店舗に移し、2019年4月に外構工事も完了して本格的に店舗での営業が再開しました。

新しい調理器具に調理人は当初戸惑いもありましたが、慣れてから効率よく調理ができるようになったそうです。
その結果、伝統的な味を維持しながら、調理の効率化や商品の質向上を実現しました。

機械設備の導入で新商品開発に成功!ブランド化にも貢献│E社・食品製造業

F社は、カシス類を中心にスモールフルーツの栽培とジャム製造を手掛けている会社です。
地元の農業と観光の振興を目指し、新商品の開発に向けてものづくり補助金を活用しています。

E社が抱えていた課題「新製品の製造に必要な機械設備の導入コスト」

F社は、国内では希少性の高いスモールフルーツの栽培と加工を手掛けており、地元の農業・観光の振興につながる特産品の製造を検討しました。
健康志向の注目が集まっていることから、超低糖度のジャムとフルーツコーディアル(希釈タイプのシロップ)の製造に着手します。
新製品の製造にあたって、容器にジャムやシロップを充填するための機械の導入が必要になりました。
新しい設備の導入には多大なコストがかかるため、その負担削減策としてものづくり補助金に注目したのです。

ものづくり補助金の活用方法「ミニ充填機と半自動キャッパーの導入」

2014年に採択されたものづくり補助金は、新製品の製造で必要となったミニ充填機と半自動キャッパーの購入費用に充てられました。
ミニ充填機は、容器にジャム・シロップを充填するために必要な機械です。半自動キャッパーは、半自動で瓶の密封を行う機械になります。
製造に必要な設備を整えたことで、スモールフルーツを用いた超低糖度ジャムとフルーツコーディアルの生産を実現しました。

超低糖度ジャムは高級リゾートホテルの朝食用ジャム、フルーツコーディアルは東京都内のハイクラスホテルの飲料に採用されています。
ほかにも大手デパートや女性向け通販サイトでも人気を集めました。

また、新商品のブランティングを目的に、「フルーツコーディアル」を自力で商標登録しています。
さらに、別ブランドの「甲州ジャム」も公益財団法人やまなし産業支援機構も支援を受けて商標登録を行いました。

新たな機械設備の活用で高精度な加工部品の製造を実現!│F社・製造業

F社は、精密板金加工と切削加工を強みに、設計から塗装、組立てまでの製造工程を手掛けている会社です。
2013年と2015年の2度にわたって、ものづくり補助金を活用しています。

F社が抱えていた課題「重産品の低コスト製造と高度な加工技術」

F社は、優れた寸法精度での板金加工ができる技術力を有しています。
しかし、同業他社を圧倒できるほどの優位性はなく、保有している設備や技術だけで納期短縮や低コスト化を目指すのには限界がありました。

そこで、生産性の向上を目指して、2013年のものづくり補助金を活用して3Dプリンタを導入します。
3Dプリンタの導入によって、1次試作の製造にかかる時間が大幅に縮小されました。

その一方で、重産品の低コスト化は課題として残ります。
さらに、医療機器分野では製品のメイン素材がスチールからアルミニウムに転換が進んだことで、高度な加工技術が必要になるという新たな課題が生まれました。

ものづくり補助金の活用方法「5軸マシニングセンタの導入」

重産品の低コスト化と高度な加工技術を確保するためにF社がたどり着いた結論は、既存の板金加工技術に切削加工を組み合わせた複合加工技術を確立させることでした。
そこで、F社は2015年に採択されたものづくり補助金で、5軸マシニングセンタを導入しています。

5軸マシニングセンタは、熱変位制御や高速切削、複雑な形状の切削加工を高精度で実現できる機械となっています。
この機械設備を導入したことで、難易度の高い素材や複雑な形状の加工も高精度かつ高品質でできるようになりました。

また、製造コストは従来の1/2程度まで軽減されました。
難しい素材の加工も可能になったことから医療機器分野を中心に新規の受注が増え、売上高や利益の向上にも貢献しています。

通年雇用の課題を解決し、地域の雇用創出にも貢献│G社・食品生産加工業

G社は、業務用柚子の生産と加工を主力事業として展開している企業です。ものづくり補助金を活用し、地域の雇用創出に貢献した実績があります。

G社が抱えていた課題「通年雇用が難しい」

主力事業である業務用柚子の生産・加工事業は、柚子の収穫期に業務が集中する性質を持ちます。そのため、G社は通年雇用が難しいという課題を抱えていました。
通年雇用の課題を解決する策として、柚子ピールを使った新商品の開発を検討します。
それと共に、開発・製造に必要な設備の導入が必要になり、2017年のものづくり補助金に応募しています。

ものづくり補助金の活用方法「新製品の製造するために専用設備の導入」

G社は新製品の製造のために、ものづくり補助金を活用して専用設備を導入し、加工現場の環境を整えました。
導入した設備により製造工程がライン化され、効率の良い製造を実現しています。
専用設備の導入で開発されたのが、シロップ漬けされた柚子ピールです。柚子ピールは業務用品として洋菓子店を中心に販売されています。

柚子ピールの製造・販売をはじめたことで、業務領域が製造・加工・営業の3部門に拡大しました。
それにともない毎年2~3名程の正社員の雇用が可能となり、事業をはじめる前と比べて通年雇用者が10名に増加しています。
また、通年雇用の大半が地元出身者であることから、地域の雇用創出の貢献にもつながりました。

まとめ・ものづくり補助金の事例を参考に採択を目指そう

補助金を活用して設備導入を行った企業は、品質・生産性・業務効率の向上、海外への販路拡大などそれぞれが抱える課題の解決や会社の成長といった成果を挙げています。
課題解決や目標達成のために設備投資をしたい時は、費用面の負担を抑えられるものづくり補助金を活用してみてください。

ものづくり補助金は採択される必要があるので、入念な情報収集や適切な事業計画の策定が求められます。
普段から付き合いのある金融機関や商工会・商工会議所が認定する経営革新等支援機関に相談しながら、申請の準備を進めるのがおすすめです。


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(編集:創業手帳編集部)

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