上場を目指す方必見!チェックすべき管理体制6つのポイント
上場準備する前に押さえておこう
(2017/05/01更新)
上場するには監査法人・主幹事証券会社・証券取引所のチェックをパスしなければならず、そのためには全社的に管理部門を強化する必要があります。上場に向けてチェックすべき管理体制や監査対応についてまとめてみました。
この記事の目次
上場までの流れ
上場までの流れとして、基本的には以下のようになります。業績だけでなく、内部統制の構築や各種資料を用意する必要があります。
1.上場検討
上場時期・市場決定
監査法人の選定
主幹事証券会社の選定
上場準備担当者の採用
2.直前々期(2期前)
監査開始
管理体制の構築
(財務、労務、情報等)
財務諸表の整備
資本政策立案
予算統制の整備
3.直前期
申請書類の作成
管理体制の運用
予算統制の運用
証券会社よる引受審査
IR体制の構築
4.申請期(上場)
R体制の構築
証券会社の引受審査
取引所の上場審査
上場
上場準備をはじめる前に必用なこと
上場準備には会社に大きな負担がかかるうえ、上場後も上場を維持するためのコスト負担が大きい。準備を始める前にもう一度上場のメリット・デメリットを比較して、なぜ上場が必要なのか見直しましょう。
また、上場準備のパートナーとなる監査法人・主幹事証券会社・信託銀行は会社のブランドだけでなく、担当者との実績や自分との相性を見極めるためにも、関係者とできるだけ多く会い、情報ネットワークを作っておきましょう。
メリット
・知名度の向上による優秀な人材の確保
・内部管理体制の充実
・創業者利益の確保
・決算の適正化
・コンプライアンスの強化
デメリット
・株式公開準備コスト
・上場維持費用の増加
・ステークホルダーのプレッシャー
・社会的責任の増加
Column あるはずの契約書がない!?
監査を受けるなかで様々な資料を要求されることになるが、きちんと整理をしておかないと、あるはずの契約書などが見つからないことがあります。すべてのファイルをひっくり返し、夜遅くまで探したり、、、とならないためにも、日々の資料管理はきっちりとやっておきましょう。
上場に向けてチェックすべき管理体制6つのポイント
1.予算管理の体制を整備しよう
開示される事業計画の信頼性を確保するためにも、上場審査では予算管理が正しく行われることが必要とされます。体制が整うまでに時間がかかるため、できるだけ早い段階から準備を始めましょう。
2.コンプライアンスを見直そう
業務にかかわる法令は上場審査で確認されるため、顧問弁護士などに相談して、原点に戻りひと通りチェックしましょう。
3.労務管理を見直そう
労務管理方法は非常に幅広く専門的なため、社会保険労務士や弁護士のアドバイスを受けておきましょう。また、上場審査の重点ポイントであり、確認項目も多いため、主幹事証券会社と十分に協議しましょう。
4.財務報告の体制を構築しよう
上場会社は金融商品取引法で定められた財務報告に係る体制を構築することが義務化されています。体制の構築には専門知識を要するため、内部統制に詳しい人材の確保しましょう。
5.定款、諸規定を整備しよう
上場企業では誰でも一定レベルで業務を遂行できるように、規程・業務マニュアル等を整備する必要があります。規程内で不整合が発見されると審査がストップすることもあるため、万全な準備をしておきましょう。
6.関係会社等を整備しよう
子会社や関係会社がある場合、連結ベースでの管理体制を構築する必要があるため作業量は直接的に多くなります。また、上場審査では関係会社等を利用した不正も厳しくチェックされるため準備しましょう。
(執筆:創業手帳編集部)
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