【厳選】経費精算システム7選を徹底比較!基本的な機能や選び方のポイントも解説

創業手帳

経費精算システムを比較して自社に合うものを導入しよう


経費の精算業務を効率化する目的で、経費精算システムが用いられています。
システムの活用で申請者と承認者、双方の手間を省きながら人的ミスや不正を防止することが可能です。
ただし、経費精算システムといってもそれぞれのシステムによって特色や機能などが異なることから、自社に適したものを探すのは難しいのが現状です。

そこで今回は、経費精算システムの基本的な機能や選び方のポイントを解説し、おすすめするシステムについてご紹介します。
どのような経費精算システムが自社に適しているのか検討する際の参考にぜひお役立てください。

経費精算システムとは?


経費計算システムとは、経費の入力や申請・承認作業を自動化し、効率良く業務を行えるようにしたシステムです。
あらゆる経費をすべて電子化させ、一元管理を行います。
経費精算システムを活用すれば、領収書の読み取りや自動仕訳なども行えるため、経費精算にかかる時間を大幅に短縮でき、さらにキャッシュフローを透明化させることも可能です。

経費精算システムの基本機能一覧

経費精算システムの機能は、主に「経費を申請する時の機能」と「経費を承認する時の機能」に分けられます。

経費を申請する時の機能 OCR読み取り レシートや領収書をスマホの画像から読み取り、申請データに反映させる
モバイルデバイス対応 スマホやタブレットから直接経費精算の申請が行える
外貨対応 海外出張での経費精算で、為替レートを用いて自動計算してくれる
ガソリン代事前設定 ガソリン代を事前に設定し、距離を入力するだけでガソリン代を自動計算してくれる
定期区間控除 交通費として事前登録していた金額から、定期区間の運賃を自動で控除する
移動経路検索 移動経路を入力することで、かかる運賃を自動算出する
交通系ICカード取り込み カードリーダーで交通系ICカードを取り込み、経路と運賃情報を登録できる
クレジット・プリペイドカード連携 クレジットカードやプリペイドカードと連携し、利用明細をソフトに自動で読み込む
経費を承認する時の機能 承認ルートの自動選択 過去に承認した事例やルートから最適な承認者を自動で選択する
申請違反・エラーチェック 自社の経費ルールを設定しておき、ルールに適さない申請に対して警告やブロックを行う
経費データの分析・レポート 経費データを集計・分析し、レポートを出力する
電子帳票保存法による保管 電子帳簿保存法に則ってデータの保管を行う

経費精算システムを選ぶ時の比較ポイント


経費精算システムにも様々な種類があり、それぞれ特色や機能が異なります。そこで、どのようなポイントに着目して比較していくべきかについて解説します。

入力補助機能が自社に適しているか

経費精算システムには入力補助機能が備わっているものが多いです。しかし、それぞれのシステムによって機能性などは異なります。
例えば、領収書を電子化させる回数が多い場合は、画像をアップロードして読み込めるOCR機能が付いていた方が入力の手間も省けて、業務を効率的に進めるようになります。
また、交通費を精算する機会が多い場合は、交通系ICカードを読み込める機能があると、効率的に情報を読み込むことが可能です。

経費の支払いが自社のタイミングに対応できるか

経費の支払いは自社のタイミングに対応できるかどうかも確認すべきポイントです。
企業によっては給与を振り込むタイミングで経費を支払うケースもあれば、その都度経費を精算するケースもあります。
経費精算システムのほとんどは都度払いに対応していないので注意が必要です。
現金での都度払いを採用している場合は、システムを選定する際に注意する必要があります。
また、経費精算システムの導入をきっかけに、現金精算を廃止するのもひとつの方法です。

既存のシステムと連携できるか

各経費精算システムは、それぞれ連携できるシステムが異なります。特に経費精算システムと連携しやすいのは、会計ソフトです。
自社が使っている会計ソフトと連携できれば、データの転送がスムーズに行えるようになり、転記が不要になるため人的ミスも起きにくくなります。
会計ソフトと連携できるといっても、CSVファイルを活用してデータ連携するものもあれば、APIで自動連携が可能な場合もあるので、連携方法についても確認してください。

申請・承認のワークフローの機能が充実しているか

経費精算システムの多くはWeb上で申請・承認できるワークフロー機能が備わっています。
しかし、システムごとに条件分岐や承認方法など、細かい設定などに相違があるため、事前に確認してください。

申請・承認のワークフロー機能が充実していないと、一部アナログの作業が必要となったり、人事異動が行われるたびに手動で修正しなくてはいけなかったりするため、手間がかかってしまいます。
カスタマイズ性にも配慮されている経費精算システムを選ぶと、自社にとって使いやすいシステムを構築することも可能です。

電子帳簿保存法に対応しているシステムか

2024年から法人・個人事業主に限らず、領収書や請求書など電子的に取引きしたデータを保存することが完全に義務化されました。
そのため、経費精算システムも電子帳簿保存法に則って電子データを保存できるか確認しておく必要があります。
電子帳簿保存法に対応している度合いはシステムごとに異なっています。どこまで対応しているのか、事前に確認しておくと安心です。

セキュリティ性の高いシステムか

経費精算システムはクラウド型を採用しているケースがほとんどです。
クラウド型だと大量のデータを保存することが可能ですが、サイバー攻撃を受けてしまうリスクもあります。
経費精算システムで行われているセキュリティ対策は、主に以下の3つが挙げられます。

  • データが消失してしまった場合の対策
  • データが漏えいしてしまった場合の対策
  • 口座やクレジットカードの情報が流出してしまった場合の対策

セキュリティ性の高いシステムかどうかを判断する際には、第三者機関による認証を受けているかどうかをチェックすることも大切です。
例えば、PCI DSSはクレジットカードの情報を保護するために設けられたセキュリティ基準です。
PCI DSSを遵守したシステムであれば、クレジットカード情報を不正アクセスから保護する対策を講じていることがわかります。

自社の規模やコストに見合ったシステムか

自社の規模に合わせて経費精算システムを選ぶことも大切です。
例えば、大手企業であれば複雑な承認フローにも対応しているシステムや、多言語機能が付いたシステムを選んだ方が使いやすくなります。
中小企業であれば多機能よりも、誰でも使いやすいシステムを選んだ方が業務効率化につながるでしょう。

また、導入時やランニングコストについても確認しておく必要があります。経費精算システムの相場は以下のとおりです。

  • 初期費用:無料(有料の場合は10万~30万円)
  • 月額料金:1ユーザーあたり300~500円

月額料金に関しては、追加機能やオプションを付けると料金が上がるので注意してください。

【比較表】経費精算システム7選

初期費用・月額 OCR読み取り モバイルデバイス対応 外貨対応 ガソリン代事前設定 定期区間控除 移動経路検索 交通系ICカード取り込み クレジット・プリペイドカード連携 承認ルートの自動選択 申請違反・エラーチェック 経費データの分析・レポート 電子帳簿保存法による保管
楽楽精算 初期費用:10万円(税抜き)
月額:3万円~(税抜き)
× ×
HRMOS経費 初期費用:無料
月額:29,000円~(税抜き)
×
マネーフォワードクラウド経費 初期費用:無料(51名以上だと発生)
月額:要相談
× ×
ジンジャー経費 初期費用:要相談
月額:300円~×利用者数
×
ジョブカン経費精算 初期費用:無料
月額:1ユーザーあたり400円(中小企業)
× × × △(FBデータの出力は可能)
Concur Expense Standard 初期費用:無料
月額:3万円~
× ×
freee支出管理 経費精算Plus 初期費用:要相談
月額:要相談
× × × ×

楽楽精算

楽楽精算は、経費に関するあらゆる処理をまとめて行える経費精算システムです。
OCR機能や経路検索、ICカード連携などはもちろん、規定違反チェック機能も搭載されているため、人的ミスや不正を防ぐこともできます。
自動仕訳・会計ソフトとの連携機能も備わっており、業務をさらに効率化させることも可能です。

なお、月額費用は従業員数に応じて変動します。
初期費用はかかってしまうものの、その分専任スタッフによるサポート体制が充実しているため、初めてでも安心して利用できます。

HRMOS経費

HRMOS経費は、税理士法人による監修を受けた経費精算システムです。税理士法人が監修しているため、電子帳簿保存法やインボイス制度などにも対応しています。
定期的なアップデートにより最新の法令にも対応しています。

HRMOS経費は初期費用が無料で、月額費用は29,000円(税抜き)から利用できます。利用人数に合わせて変動するため、企業の規模に見合ったコストで運用できるでしょう。

マネーフォワードクラウド経費

マネーフォワードクラウド経費は、小規模~中小企業やIPOを準備する企業や中堅、上場企業向けに開発された経費精算システムです。
50名以下の企業であれば無料でお試し利用ができます。
2,500を超えるサービスと連携しているため、明細データを自動取得することも可能です。また、OCR入力やオペレータ入力も可能であり、手動入力によるミスも減らせます。

料金は50名以下だと年額プランで毎月2,980円~、月額プランだと毎月3,980円~となります。51名以上の料金体系は問い合わせが必要です。

ジンジャー経費

ジンジャー経費は電子帳簿保存法にも対応し、申請から承認までオンラインで完結できる経費精算システムです。
専用のスマホアプリから手軽に経費申請や承認が行えるようになっています。承認されると自動で仕訳されるのも嬉しいポイントです。

料金システムは、ジンジャーの他サービスと利用する従業員数に応じて変動します。詳しい料金については個別に問い合わせてください。
なお、実際のサービス画面で操作できる無料トライアルも用意されています。
自社に適したシステムか試してみたい方は、無料トライアルを利用し、操作方法などを体験できます。

ジョブカン経費精算

ジョブカン経費精算は、電子帳簿保存法・インボイス制度にも対応している経費精算システムです。
IT導入補助金の対象サービスであり、補助金を利用することで最大利用料80%オフにできます。
シンプルで使いやすい画面や仕訳・FBデータの自動作成が特徴で、導入実績はシリーズ累計で20万社以上にも上っています。

料金プランは初期費用・サポート費用は無料で、中小企業だと1ユーザーあたり月額400円です。
また、経費精算・ワークフローをセットにしたプランだと、1ユーザーあたり月額600円で利用できます。

Concur Expense Standard

Concur Expense Standardは中堅・中小企業向けの経費精算システムです。AIを活用したOCR技術を搭載しているため、データの自動入力を正確に行うこともできます。
会計ソフトに取り込むデータ出力ができ、さらにオプションを利用すれば自社で取り入れている会計ソフト用に加工することも可能です。

Concur Expense Standardは初期費用が無料で、利用する機能やユーザー数に応じた料金プランから選べます。
オンリープランなら月額3万円台から利用できますが、より充実した機能を求めるならエントリー・ベーシック・ベーシック+を選びましょう。

freee支出管理 経費精算Plus

freee支出管理 経費精算Plusは、事前に設定したルールに基づいて会社の支出を自動制御できる経費精算システムです。
OCR機能やカード利用明細における経費科目の自動推測機能を活用すれば、入力作業がほとんど不要になり、経理業務の効率化につながります。
freee支出管理 経費精算Plusの料金は資料から確認できるので、導入を検討している際は資料をダウンロードしてください。

まとめ・中小企業にあった経費精算システムを比較検討しよう!

経費精算システムは、経費の申請・承認・支払いといった業務を効率化し、サポートしてくれます。
経費精算システムにも様々な種類があり、それぞれできることに違いがあります。
自社に適したシステムを導入するためにも、どんな機能が必要なのか洗い出してから比較検討するのがおすすめです。

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(編集:創業手帳編集部)

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