開業時のネット回線開設はどこに頼む?起業家におすすめのプロバイダ厳選7社をご紹介!

創業手帳

起業・開業時のネット回線の開設は安く行おう!

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起業や開業準備の際、ネット回線は必須です。ネット回線の契約には「プロバイダ」を選ぶ工程が欠かせません。

しかし、法人向けプランはいろいろあって、どうやって選べばいいかお困りの方も多いのではないでしょうか。個人向けプランとは違う法人向けプランの特徴と、プロバイダを選ぶ際のポイントについて解説します。

創業手帳では、起業や開業準備に最適な「創業カレンダー」をご用意しています。起業・開業前後の基本スケジュールを時系列でチェックできます。細かいタスクがたくさんありますので、ぜひこちらを使いヌケモレなく準備をすすめましょう。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

ネット回線業者とプロバイダの違いとは?

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ネット回線事業者とプロバイダは、しばしば混合されがちです。開業時に適切なインターネット環境を構築するためにも、両者の違いを把握しておきましょう。

ネット回線業者:インターネット回線を所有する事業者

ネット回線業者とは、インターネットをつなぐための回線を持っている事業者です。

電話回線と同じく、インターネットも回線がなければつながりません。この回線はネット回線業者が持っており、管理・提供をしています。

実際にユーザーがインターネットを使うには、プロバイダが提供するサーバーにインターネット回線を通じてアクセスしなくてはならず、回線とは別に契約が必要です。

プロバイダ:インターネット回線を接続する事業者

インターネット回線の接続サービスを提供するのがプロバイダです。

ネット回線業者の持つ回線をインターネットに接続するために、さまざまなサービスを扱っています。IPアドレスの割り当てなどが代表的です。

単にネット回線へ接続するだけでなく、メールアドレスに使うドメインの提供やサーバーのレンタルなども行なっています。

現在はネット回線とプロバイダの一体型が人気

ネット回線業者とプロバイダは基本的に別物であり、契約も個別にしなくてはなりません。一方現在では、ネット回線とプロバイダの一体型契約が人気です。

ネット回線とプロバイダの一本化が図れることで、契約や管理の手間が削減できます。

NTTの回線を利用する光コラボレーションのほか、地方ではeo光などが一体型のサービスを提供中です。

開業時はさまざまな手続きに追われますが、少しでも手間を省きたいのであれば、ネット回線とプロバイダの一体型サービスにするのがよいでしょう。

下記では、おすすめのプロパイダ業者をまとめていますので、ぜひご確認ください。

プロバイダの法人向けプランと個人向けプランの違い

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プロバイダには、法人向けプランと個人向けプランがあります。どのような違いがあるのか、以下の表にまとめました。

項目 法人 個人
通信量 通信制限の心配なく大規模なデータのやりとりができる 通信量が膨大になると通信制限がかかる場合がある
セキュリティー性 機密情報や顧客情報などの重要情報を扱うための対策がある 個人で使う場合の限られたセキュリティー対策のみとなる
サポート 法人ならではの問題や要件に対応するサポートがある 個人で使う場合に限られたサポートのみとなる
IPアドレス オプションなどで固定IPアドレスを取得できる 一般的に可変IPアドレスのみ取得できる
営利目的 利用できる 利用できない場合がある

法人プランは個人利用を前提としているプランより、さまざまな用途や要件を想定しています。

通信量の制限を受けにくい、セキュリティー性に優れるなど、ビジネスでの利用に支障がないよう多くの恩恵があるのです。

固定IPアドレスが取得できるのも特徴で、安全性を高めて利用できます。個人プランでは営利目的のサイト運営を認めていないケースもありますが、法人プランなら認められるのが通常です。

安く済ませたいからといって個人プランを選ぶと、事業を進める上で不都合になる可能性もあります。特にネット環境が必須の事業なら、法人プランを選ぶのが賢明です。

法人契約でプロバイダを選ぶ際のポイントは?

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法人契約でプロバイダを選ぶ際のポイントを紹介します。スムーズな開業のためにも、インターネット環境を万全に整えましょう。

開通までの期間がどのくらいか

プロバイダの法人契約は、個人契約に比べて時間がかかります。あらかじめ開通までの期間を確認し、開業タイミングに合わせるのが理想です。

法人契約をするとなると、登記簿謄本や印鑑登録証明書など、対企業ならではの書類を求められます。複数のIPアドレスや独自ドメインが欲しいといった、法人特有の事情が加わることも期間がかかる要因です。

インターネット開通までの期間を確認した上で、計画的にプロバイダ契約を済ませましょう。

固定IPアドレスは何個取得できるのか

固定IPアドレスが何個まで取得できるのかは、法人にとって重要な確認事項です。

法人の場合はセキュリティー対策として、固定IPアドレスの必要性が高まります。部署や端末ごとにIPアドレスを割り当てたくても、1つしか取得できなければ不可能となり、実用的ではありません。

固定IPアドレスを複数取得できるプロバイダなら、サーバーの複数運用にも対応でき、社内用・外部用とでIPアドレスを分けることも可能です。

ただし、固定IPアドレスの取得数が多いほど料金も高くなります。開業予算や利用目的に応じて検討しましょう。

次世代回線に対応しているか

プロバイダ契約で押さえておきたいのが、次世代回線「IPv6 IPoE」に対応しているかどうかです。

従来型の「IPv4 PPPoE」は供給過多にあり、IPアドレスの新規取得枠が底をつくと予想されています。IPv6への移行は必須とも言え、世界的にも普及が進んでいるのです。

IPv6 IPoEの接続が可能なプロバイダを選ぶことに加え、ルーターも対応する機種が必要となります。IPv6 IPoEを選択しておけば、通信の混雑や速度の遅延といったリスクの回避にもつながるでしょう。

月額料金や初期費用は予算内か

プロバイダ選びで気になる月額料金は、各社比較して予算内の業者と契約しましょう。

月額料金は固定IPの取得数など、契約内容で変動します。自社の目的に合うかを見極め、過不足のないよう契約しなくてはなりません。

2〜3年でどのくらいの料金になるかなど、長い目で見たトータルコストから比較するのがおすすめです。月額料金だけでなく、回線工事や導入にかかるコストを含め、初期費用も慎重に見極めます。

ネット回線にかかる費用の総額で比較し、開業予算の範囲に収まるプロバイダをピックアップしましょう。

サービス・サポートは充実しているか

プロバイダによって、サポートなどのサービス内容は異なっています。ウイルスメールなどセキュリティー対策に力を入れているところや、法人向けホームページの作成サービスがついているプロバイダもあります。

緊急時やトラブルが起こったときに、素早く対応してもらえるかもポイントです。時間がかかるほどビジネスの機会損失につながるため、サポート体制が万全のプロバイダを選んでください。

自社にとって利用価値のあるサービスやサポートが受けられるかどうかが、重要なチェックポイントとなります。

回線の速度・安定性は十分か

ネット回線の速度と安定性も大事なポイントです。

プロバイダによって速度が変わるのは安定性の問題が大きく、回線が混み合っていると接続が遅くなります。速度は回線に依存するため、回線業者の提供する性能が1Gbpsあるかを目安にするとよいでしょう。

プロバイダのキャパシティの大きさと回線業者の回線速度の両方を比較することで、安定したネット環境になります。プロバイダの比較の際には、安定性をチェックしましょう。

モバイル回線に対応するか

ネット回線業者がモバイル回線を提供している場合、無線通信によるインターネットの利用が可能です。プロバイダもモバイル回線への接続に対応する業者を選ぶ必要があります。

モバイル回線を利用できれば、社内だけでなく外出先でもインターネットを使えます。固定回線を引かずにモバイル回線のみを使う場合、低料金に済ませられるのも魅力です。工事の必要性もありません。

一方、Web開発やECサイトの運営など、IT事業を主力とする場合には不向きです。モバイル回線の通信状況は場所や時間帯に左右されやすく、安定性に懸念があります。

ネットはちょっとした調べものやメールのやりとりにしか使わないなど、最低限の環境があればよい開業者向きの選択肢です。

おすすめのネット回線(プロバイダ業者)7選

以下におすすめのプロバイダ業者7社をご紹介します。各社の主な料金プランや機能を比較してみましょう。正確な料金などについては、公式サイトから確認してください。

So-net

「So-net」は高速通信と回線の安定性に定評があります。各種特典を利用すれば、よりお得にネット回線の利用を開始可能です。

個人契約でも選べるSo-net光Mなどが法人向けにも用意されていますが、固定IPアドレスを使う場合はSo-net光アクセスの契約が必要となります。

内容をよく確認した上で、自社の目的に合うプランを選択してください。

主なプランや料金の一例
初期費用

(So-net光M)

事務手数料:3,500円(税込)

工事費:

・派遣工事 26,400円(税込)

・無派遣工事 3,300円(税込)

プラン:月額料金 So-net光M:

・マンション 3,520円(税込) ※3年目以降4,895円(税込)

・戸建て 4,378円(税込) ※3年目以降5,995円(税込)

So-net光アクセス:※So-net料金のみ、回線事業者の諸費用は別

・マンション 990円(税込)

・戸建て 1,320円(税込)

機能・特徴 営利目的の利用可、追加IDの登録上限なし、Access Mailbox(法人向け追加メールボックス)など
運営元 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社

Sony Network Communications Inc.

出典元:So-net法人向けサービス

BUSINESSぷらら

「BUSINESSぷらら」は、NTTグループのプロバイダです。豊富なプランから自社に合ったプランを選ぶことができ、フレッツも高速モバイルも対応しています。

サポート体制も整っており、ビジネス向けのウイルスバスターやアンチマルウェアといった各機能をオプションにて選択可能です。固定IPアドレスの取得数は5種類用意されており、企業規模に応じて柔軟に選べます。

主なプランや料金の一例
初期費用 無料
プラン:月額料金 フレッツ光プライオタイプ対応コース:6,800円(税抜)~

フレッツ光ビジネスタイプ対応コース:36,000円(税抜)~

機能・特徴 固定IP(別途料金発生)、各種セキュリティー、サーバープランの提供など
運営元 株式会社NTTドコモ

NTT DOCOMO, INC.

出典元:BUSINESSぷらら公式サイト

OCN

「OCN」はフレッツ光提供プロバイダの中でも国内最大級の規模を誇ります。NTTコミュニケーションズによる高速ネット環境を強みとするサービスです。

固定IPアドレスも利用でき、自社サーバーの構築・運用を安全に行えます。複数の店舗でVPNを構築したPOS利用、大規模なウェブサイトの運営など、幅広い事業に対応可能です。

主なプランや料金の一例
初期費用 ネットワーク工事費 3,300円(税込) ※forVPNは無料
プラン:月額料金

(OCNの料金のみ)

光フレッツ「ファミリー」(IP1):10,780円(税込)

光フレッツ「ギガファミリー」(IP1):10,780円(税込)

光フレッツ「ビジネス」(IP1):82,500円(税込)

機能・特徴 複数固定IP(別途料金および初期費用発生)、OCN モバイル ONE for Business、OCNセキュリティゲートウェイなど
運営元 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

出典元:法人向けOCNサービス | NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま​

BIGLOBEオフィスサービス

「BIGLOBEオフィスサービス」は、光回線はもとより、モバイル回線やクラウドサービス、CMSなど多岐にわたるネットサービスを提供しています。

インターネット環境が欲しいというシンプルな要件だけでなく、格安SIMや社用携帯のためのプラン、テレワークに対する提案など、多角的にサービスを展開する企業です。

開業に際して出てきたネット環境にまつわる悩みごとも、多くの選択肢によってカバーできます。小さなことでも、一度相談してみましょう。

主なプランや料金の一例
初期費用 NTT契約料 800円(税別)

工事費 ファミリータイプ&マンションタイプ 20,000円(税別)

プラン:月額料金 プロバイダ料金のみ:

・管理者 2,500円(税別)

・利用者1~4人 2,000円/人(税別)、5人目以降 2,300円/人(税別)

BIGLOBE法人光パックNeo with フレッツ(東日本エリア):

・ファミリータイプ(一戸建て・商業ビル・オフィスビル) 6,100円(税別)※初月は700円(税別)分が無料、残りは日割り計算。14カ月目以降6,600円(税別)

・マンションタイプ ミニ(4戸以上) 4,200円(税別)※初月は150円(税別)分が無料、残りは日割り計算。14カ月目以降4,700円(税別)

機能・特徴 条件付き特典あり(特典新規に光回線を引く場合に12カ月間値引き、無線LANルータプレゼントなど)、固定IPアドレス(別途料金および初期費用発生)など
運営元 ビッグローブ株式会社(BIGLOBE Inc. )

出典元:BIGLOBE biz 公式サイト

GMO BIZアクセス

プロバイダや光コラボサービスを提供する「GMO BIZアクセス」は、法人向けのWiMAX+5Gなどを展開しています。

個人向けサービスに加えて、月間通信容量の制限がない法人向けならではのプランが利用可能です。

ポケット型やホームルーター型を用意しており、手軽に使い始められます。開業に合わせてすぐにネット回線を利用したい場合にも選択肢に入るでしょう。

固定回線については要問い合わせのため、詳細は公式サイトからアクセスしてください。

主なプランや料金の一例
初期費用 事務手数料 3,300円(税込)
プラン:月額料金 WiMAX+5G:

・端末発送月、1カ月目~12カ月目 3,784円(税込) 

・13カ月目~35カ月目 4,334円(税込)

・36カ月目以降 5,104円(税込)

・端末代金 770円(税込)※36回払い

機能・特徴 ISP・光コラボOEM、ローカル5G、SINET6、MVNO SIM、1社専有型回線など
運営元 GMOインターネットグループ株式会社(GMO Internet Group, Inc.)

出典:GMO BIZアクセス 法人向け WiMAX +5G

楽天ブロードバンドプレミアム

「楽天ブロードバンドプレミアム」は、楽天ひかりやNURO Bizなどの法人プランを提供するプロバイダです。

プロバイダのみの契約、回線と一体型の契約のどちらも対応でき、用途や環境に合わせて選べます。どちらでも最大1Gbpsの安定したネット環境があるため、事業用として申し分ありません。

楽天ひかりとNURO Bizでは初期費用や月額料金が大きく異なるため、詳細は公式サイトから確認してください。

主なプランや料金の一例
初期費用

(楽天ひかり)

転用:

・初期費用 1,800円(税別)

・工事費用 0円~

新規:

・初期費用 800円(税別)

・工事費用 20,000円~(税別)

プラン:月額料金

(楽天ひかり)

マンション:4,200円~(税別)

ファミリー:5,600円~(税別)

機能・特徴 リモートサポート、Wifiルーターなど
運営元 楽天コミュニケーションズ株式会社

Rakuten Communications Corp.

出典:Rakutenブロードバンドプレミアム 公式サイト

NIFTY BIZ(nifty)

「NIFTY BIZ」は、@niftyでおなじみのインターネットサービスプロバイダです。法人契約も可能で、モバイル回線にも対応しています。

Ipv6対応、最大1Gbpsの高品質な接続環境が整っており、インターネットをよく使う事業でも安心です。

開業後にすぐネット環境が必要な場合は、@niftyつなぎモバイルを利用することで、開通まで無料でモバイルWi-Fiのレンタルが受けられます。希望する場合は申し込み時にチェックしましょう。

主なプランや料金の一例
初期費用 回線契約料(新規) 3,000円(税別)

工事費 1,000円×20回払い(税別)※支払いは月額料金に含む

プラン:月額料金

(3年プラン(N))

ホームタイプ(一戸建て向け):

・開通月 0円

・2~21カ月 4,900円(税抜) ※割引適用後の価格、分割工事費込み

・22カ月目~ 5,200円~(税抜)

マンションタイプ(集合住宅向け):

・開通月 0円

・2~21カ月 3,980円(税抜) ※割引適用後の価格、分割工事費込み

・22カ月目~ 3,980円~(税抜)

機能・特徴 NifMo法人契約と合わせて法人契約管理費(500円・税抜/月)無料、@niftyつなぎモバイル、@nifty光電話、常時安全セキュリティ24、@niftyセキュアプライバシー、@niftyオフィス機器サポートなど
運営元 ニフティ株式会社

出典元:NIFTY BIZ公式サイト​ (@nifty法人向けサービス | NIFTY BIZ)

法人のインターネット回線の選び方について、詳しくはこちらの記事を>>
法人のインターネット回線の選び方は?法人回線の特徴と選び方ガイド

まとめ・プロバイダは比較して選ぶべし!ネット回線の準備を整えて開業を

Young women are using the latest smartphone
プロバイダは一度契約すると、変更したくなっても手間がかかります。自社に合ったサービスを慎重に選び、必要なインターネット環境を整えておきましょう。改めて、チェックポイントをおさらいします。

  • ネット回線の利用にはプロバイダが必要である
  • 料金は2年程度の長いスパンで検討する
  • 回線の速度や安定性をチェックする
  • モバイル回線か固定回線かは利用目的に応じて選ぶ
  • 自社に合ったサービスやサポートを受けられるかで考える

顧客の個人情報を扱う機会の増える法人利用ですから、使い勝手だけでなく、セキュリティーやサービスなどをしっかりと比較をして選んでください。

創業手帳では、計画的な創業をサポートする「創業カレンダー」を無料で提供しています。創業に必要なステップを時系列で整理し、各種手続きなどの期限が一目でわかります。起業前後の重要な活動を管理し、計画的に準備を進められます。この機会にぜひご活用ください。

創業カレンダー

(編集:創業手帳編集部)

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