注目のスタートアップ

杉の天然成分を活かしたオーガニックペット用品などを展開する「杉のチカラ」が資金調達

company

2022年11月14日、杉のチカラ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

杉のチカラは、杉の人工林の整備放棄問題(森林荒廃)を解決するため、杉の化学成分を利活用したペット用品を開発・展開しています。

2022年11月現在、オーガニック猫砂「杉にゃん」、国産杉の爪とぎ「本能の爪とぎ」、キャットタワー「杉にゃんこねこタワー」などを販売しています。

生産工程では、特許製法である杉おがこの自然乾燥を行う作業を「就労継続支援B型事業所」と協業して行っています。

今回の資金は、商品開発や、マーケティング人材の採用などに充当します。

今後、国立大学法人 埼玉大学との共同研究範囲をさらに広げ、ヘルスケア、アグリビジネス、ソーシャルビジネス、バイオ燃料の4つの領域で新市場創造型の商品開発を行っていく計画です。

日本は昭和30年には木材の自給率が9割以上もありました。しかし、現在は2~3割程度に落ち込んでいます。

国内の山林では、戦後の復興によって木材需要が高まり、さらに戦争による森林の荒廃もあり、政府主導で針葉樹中心の育成林に置き換える「拡大造林政策」が強力に推進されました。

しかし木が育つ前に海外木材の輸入が進み、安価・大量・安定供給というメリットもあり国産の木材が駆逐されてしまいました。これが急激に林業が衰退した理由です。

国産木材の需要は減り続け、間伐などの保育作業や伐採・搬出などの費用をペイできなくなり、林業の担い手はほとんどいなくなっています。

この状況は新たに森林荒廃という問題を生んでいます。

間伐などの森林整備がされないことで、樹木の根が充分に発達せず、さらに日光が遮られ下草が生えないことから土壌が侵食され、土砂災害などが起きやすくなっています。

杉のチカラはこの課題を解決するため、国産杉を利用したペット用品を開発し、付加価値を高めて需要を喚起することで、新たな市場を開拓することを目指しています。

新たなプロダクトの開発や技術の開発には豊富な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ オーガニック キャットタワー ペット 木材 杉のチカラ 林業 株式会社 森林荒廃 猫砂 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オンラインで弔電・香典を送ることができるプラットフォーム「itowa」を提供する「Swell」が資金調達
2024年2月20日、株式会社Swellは、総額9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Swellは、お悔やみプラットフォーム「itowa(いとわ)」と、お祝いやお悔やみの場面における…
食事・運動・体重管理アプリケーション「カロミル」を提供する「ライフログテクノロジー」と「ハウス食品グループ本社」が資本業務提携
2023年3月29日、ライフログテクノロジー株式会社は、ハウス食品グループ本社株式会社と、資本業務提携を締結したことを発表しました。 ライフログテクノロジーは、食事・運動・体重管理アプリケーション「カ…
家庭用プラズマ美顔器「Un」の「傳心堂」が6,300万円調達
2021年9月1日、株式会社傳心堂は、総額6,3000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 先端技術を活用した美容機器の開発を行うビューティーテックベンチャーです。 プラズマ美顔器「Un(アン…
EV充電インフラ「Terra Charge」などを展開する「Terra Motors」が本田圭佑氏率いる個人ファンド「KSK Angel Fund LLC」から資金調達
2023年2月2日、Terra Motors株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、本田圭佑氏率いる個人ファンド「KSK Angel Fund LLC」です。 Terra Mot…
介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合する「OwlCare」を開発する「EMC Healthcare」が2億円調達
2022年12月7日、EMC Healthcare株式会社は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 介護施設の見守りセンサーとナースコールを統合するサービス「OwlCare」の開発や、保…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集