【業界別】業務システムの導入例とおすすめの開発会社5選|外注する際の注意点も解説

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業務システムとは、業務の効率化をサポートするITシステムのことです。生産管理システム、会計管理システム、在庫管理システム、人事管理システムなど、さまざまな種類があります。

今回はそのような業務システムの導入例を、業界ごとにお伝えします。また業務システムを発注するのにおすすめの開発会社も紹介するので、業務システムの導入に興味のある方はぜひ参考にしてください。

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【業界別】業務システムの導入例を紹介


それでは早速、業務システムの導入例を業界ごとに紹介していきます。ご自身が属する業界でどのような業務システムが使われているのか、確かめてみましょう。

製造業界の業務システム

製造業に導入されることが多いのが、「生産管理システム」です。基幹業務である製造(生産)に関して、計画や進捗から出荷、請求、入金にいたるまで、一連の情報を管理します。なお、製造業の生産管理システムには、販売管理や在庫管理の機能が一体化したものも多いです。

また部品を効率的・画一的に管理できる「部品表管理システム」、タブレットで現場の情報をチェックできる「IoT実績収集システム」なども用いられます。どちらも生産管理システムと連携でき、生産性の向上に寄与します。

さらに「勤怠管理システム」や「人事・給与システム」を導入し、大規模なペーパーレス化を実現する製造業者も少なくありません。勤怠管理や給与計算をIT化すれば、事務処理に追われていた人材を、生産的な業務へシフトさせることも可能です。

金融業界の業務システム

銀行や信用金庫で必ずといって良いほど用いられるのが「勘定系システム」です。預金や融資といった取引履歴を管理したり、利息計算を行ったりします。

また勘定系システムに「補完業務システム」を連携させて活用する金融機関もあります。補完業務システムは、勘定系システムから顧客の信用情報やローン試算といった取引情報を切り出し、データベース化するツールです。データベースをもとに、帳票を作成する機能もあり、手作業の削減やペーパーレス化につながります。

さらに最近は、窓口業務を効率化する「営業店システム」を活用する金融機関も増えています。顧客からの問い合わせにAIが自動で応える、24時間365日対応のチャットボットがその一例です。

飲食業界の業務システム

飲食店では、オーダーの自動化や注文情報の一括管理ができる「オーダーエントリーシステム」がよく用いられます。オーダーをIT化することで、人員配置を効率化でき、注文対応のミスも防げます。

またレジ会計をした際に、金銭や顧客、在庫などの情報をリアルタイムで更新・分析する「POSシステム(POSレジ)」も人気です。POSシステムには、クレジット・電子マネー決済のサービスと連携できるものも多く、支払い方法を増やしたい場合にも向いています。

さらに顧客情報や予約を管理する「顧客管理システム(CRM)」、「予約管理システム」も便利です。予約した顧客へ、自動的に事前確認メールを送ってくれるシステムもあり、ドタキャンの防止にも寄与します。

旅行業界の業務システム

旅行業には、おあつらえむきの「旅行業システム」というのが存在します。予約や顧客情報、売上仕入れ、在庫、実績など、旅行業に関する一連の情報をまとめて管理できるシステムです。施設や時刻表などのデータベース、インターネット予約システムと連携しても使えます。

また行程表や見積書を簡単に作れる「行程表・見積書作成システム」も人気です。顧客への提案にかかる準備を効率化するのに役立つほか、法廷の運賃や休憩時間も算出・表示でき、コンプライアンス強化にもつながります。

さらに予約サイトを容易に設置・運営できる「予約管理システム」を用いる旅行業者も多いです。24時間364日、自動で予約を受け付け、情報を管理してくれるので、効率化や収益性アップが期待できます。

物流業界の業務システム

物流業界で主流なのは、出荷から配送までを一元管理できる「配送管理システム(TMS)」です。このシステムでは、最適な配車計画を立てたり、運賃を自動計算したり、配送の動向をリアルタイムで確認することができます。

また配車や運行管理をサポートする「運行管理システム」もよく用いられます。最近の運行管理システムは、車両の速度や走行距離、燃費、CO2排出量などもチェックでき、安全運転やエコドライブのためのツールとしても便利です。

そのほか、入庫・出庫にかかる作業を効率化する「倉庫管理システム」、在庫を多角的に管理する「在庫管理システム」、出荷業務で作業者をサポートする「ピッキングシステム」などもあります。

介護・福祉業界の業務システム

介護現場では、入居者それぞれを把握するための介護記録を自動化する「介護記録システム」が重宝されます。このシステムがあることで、手書きで行う長時間の作業がなくなり、職員間での引き継ぎや情報共有も効率化できます。

また医療機関との連携をサポートする「医療・介護連携システム」も便利です。医療機関と介護施設でデータベースを共有することで、双方が必要な情報を調べやすくなり、有事にもスムーズに協力し合えます。

さらに出退勤の管理やシフト作成を自動化する「勤怠管理システム」もよく用いられます。介護職員・ケアマネジャー・看護師・パートの事務員など、多様な職種・雇用形態が協働する介護業界において、勤怠管理をIT化するメリットは大きいです。勤怠管理システムがあれば、訪問介護をはじめとする外勤のサービスでも、容易に職員の動向を把握できます。

ネット通販業界の業務システム

EC・通信販売業では、売上・仕入れの管理、帳票の作成、データ分析などを行う「販売管理システム」が活用されます。通販業務のほか、卸売業務もまとめて管理できるシステムもあり、一台で事業全体を効率化することが可能です。

また在庫数の更新や把握、発注書・請求書の自動作成などができる「在庫管理システム」も広く用いられます。在庫管理システムを導入すれば、在庫にかかる業務の工数を削減でき、ヒューマンエラーの防止による顧客満足度の向上も期待できます。

さらに顧客情報を管理・参照できる「顧客管理システム(CRM)」も便利です。例えば、電話での注文や問い合わせがあった際に、該当の顧客情報が自動で表示され、スムーズな対応につながります。

業務システムの選び方・導入方法【5パターン】

内容 特徴
1. クラウド/SaaS ・インターネット上で既製システムを利用する
・サブスクリプション形式
・費用が最も安い
・導入にかかる期間も短い、最短即日で始められる
・カスタマイズはできない
2. パッケージ ・標準的な既製システム一式を購入
・自社内にハードウェア・ソフトウェアを買って導入(オンプレミス型)
・費用は安め
・すぐ導入できる(買ってそのまま使える)
・定期的に更新&メンテのコストがかかる
3. パッケージ&カスタマイズ ・既製品を自社に合うよう改良する
・オンプレミス型
・価格はカスタマイズの度合いによる
・開発よりも短期間で導入できる
・手を加えることで保証の対象外となる場合も
4. フレームワーク開発 ・雛形に沿って開発を行う ・費用は高め
・自由度の高い設計ができる
・幅広い業務範囲、特殊な業務にも対応可能
5. スクラッチ開発 ・0からオーダーメイドで開発 ・費用は高い(数百〜数千万円以上)
・半年〜数年の開発期間がかかる
・業務に最適化できるので現場の負担が少ない
・機能の拡張性が高い

表:業務システムの導入方法の比較

業務システムの導入方法としては、上記5つのパターンがあり、それぞれで機能性やコスト、開発期間などが異なります。以下では、各導入方法について簡潔に解説するので、ご自身の会社に適したものを探してみてください。

1. クラウド/SaaS

クラウド/SaaS型は、インターネットを経由して用いる業務システムです。サブスクリプション形式で契約するのが主流であり、月額数千〜数万円のコストをかけて運用します。ちなみにSaaS(Software as a Service)は、クラウドサーバー内のソフトウェアを利用するとの意味なので、「クラウド」とほぼ同義と考えて差し支えありません。

クラウド型の業務システムでは、物理サーバーを社内に設置する必要がないため、初期費用が抑えられます。またインターネット上で利用することから、即日導入できるシステムも多いです。さらにシステムの保守や管理は業者が行うことから、自社にシステム管理者を配置する必要もありません。

よって、クラウド型は、業務システムをできるだけ手軽に導入したい場合に向いています。ただし、カスタマイズは難しく、オンラインでしか利用できないといったデメリットもあるので注意しましょう。

2. パッケージ

パッケージ型とは、開発会社が作った標準的なシステム一式を購入する形式です。そのまま使える既製品を買うだけなので、比較的短い期間で導入することができます。

またカスタマイズや開発を伴わない分、費用も安価で済みます。カスタマイズはできませんが、会計管理や勤怠管理、給与計算など、標準的な業務については標準的なシステムが最適ともいえるでしょう。

なお、パッケージシステムは、自社内にハードウェアやソフトウェアを配置する「オンプレミス型」が主流です。よって、クラウド型のように月額料金はかかりませんが、定期的な更新やメンテナンスにコストがかかります。

3. パッケージ&カスタマイズ

パッケージ&カスタマイズは、既製のパッケージシステムを購入し、自社に合うよう改良する方法です。自社での開発よりも安価であり、独自性も持たせられることから、バランスの良い選択といえるでしょう。

ただし、パッケージをカスタマイズするには、既製のシステムを解読することが前提となるため、実現に時間がかかるケースもあります。また商品によっては、カスタマイズすると保証を受けられなくなることもあるので注意しましょう。

なお、パッケージ&カスタマイズも、パッケージシステム同様、バージョンアップや補修にコストがかかります。

4. フレームワーク開発

フレームワーク開発とは、フレームワークと呼ばれる雛形をもとに、自社専用のシステムを作る方法です。基礎がある状態で開発を始めるので、一から開発するのに比べると費用も時間もかかりません。

また自社の事業内容に合うよう、かなり自由なカスタマイズができることも魅力です。細部の仕様を調整したうえで導入できるため、幅広い業務範囲に適用しても、不具合が生じにくいといえます。もちろん特殊な業務内容にも柔軟に対応できます。

事業の大部分や、特殊な業務を担当するシステムの場合、既製パッケージが必ずしもうまく適用するとは限りません。カスタムの自由度が高いフレームワーク開発のほうが、業務効率化の精度を追求しやすいといえます。

5. スクラッチ開発

スクラッチ開発とは、自社専用の業務システムをゼロからオーダーメイドで作成することです。最も自由なカスタマイズで、既存業務に最適化したシステムを作れるため、システムに合わせて業務を変える必要がありません。よって、現場の負担を抑えつつ、システムを導入できます。

またスクラッチ開発は、機能の拡張性も高いです。必要な機能を好きなだけ追加できるため、ほしい機能がすべて揃っており、なおかつ無駄な機能がない理想的なシステムを作れます

よって、費用や開発期間に目をつむれるなら、スクラッチ開発を検討してみるべきです。ちなみにスクラッチ開発にかかる費用は数百万〜数千万円以上、開発期間は半年〜数年といわれます。

業務システムに強いおすすめの開発会社5選

以下では、業務システムの開発を得意とする開発会社を5社紹介します。スクラッチ開発やフレームワーク開発、パッケージのカスタマイズをお考えの方は、ぜひ以下の活用を検討してみてください。

1. 株式会社アイ・エス・ビー

運送業・製造業・介護業をはじめ、業務システムの開発に強いIT企業です。これまでに以下のような導入事例を持ちます。

  • 運送業向け基幹システム
  • 運送業向け配車請求システム
  • 運送業向け小口精算システム
  • 製造工場向け工程・部品在庫管理システム開発
  • IT点呼システム
  • 販売管理システム
  • ネットワーク事業者向け「回線工事管理システム」
  • アプリバージョン管理システム
  • 介護事業者向け訪問看護保険請求システム
  • 製品情報問合せアプリ
  • 業務用電話帳アプリ開発・管理システム

なお、この企業はモバイルシステムの開発も得意なので、スマホやタブレットを積極的に活用し、業務を効率化したい場合にもおすすめです。

また開発の前にはコンサルティング、開発の後には導入支援・運用サポートが受けられるため、業務システムに詳しくない場合でも安心して任せられます。

2. 株式会社コンサルリンク

製造業や金融業をはじめ、さまざまな業種を支援してきた大阪の開発会社です。これまでに以下のような業務システムの開発実績があります。

  • 顧客情報分析システム(自動車メーカー向け)
  • 発電管理システム
  • 銀行系営業支援システム
  • 大手食品メーカーの基幹システム
  • 人材派遣会社のWeb管理システム
  • 大手機器メーカーの容器管理システム
  • 教育関連基幹システム

またITコンサルティングも得意とする会社なので、業務システムの導入にかかる種々の相談をすることも可能です。

3. 株式会社プラムザ

教育業・不動産業をはじめ、これまでにさまざまな業種のシステム開発を手がけてきた会社です。25年・300社以上の実績と経験に基づき、以下のように幅広い開発スタイルに対応します。

  • 生徒管理システム
  • 成績管理システム
  • 物件管理システム
  • 顧客管理システム
  • 不動産マッチングシステム
  • 物件検索サイト
  • Web転職面談システム
  • 査定データ検索システム
  • 研修用シミュレーションゲーム
  • Web保険相談システム

なお、株式会社プラムザは、良心的な価格設定にも定評があります。よって、格安で利用できる開発会社をお探しの方にもおすすめです。

4. 株式会社GeNEE

大手金融機関の大規模システムを手がける優秀な開発会社です。金融業のほか、飲食業や小売業、不動産業をはじめ、幅広い業種に対して開発実績を持ちます。これまでに同社が開発したシステムの一例は以下の通りです。

  • 勘定系システム
  • 動画配信・アンケートシステム
  • モバイルオーダーシステム
  • デリバリーアプリ
  • 顧客管理システム(CRM)
  • 基幹システム(販売管理・見積管理・発注管理等)
  • 倉庫管理システム
  • 会員制・投資物件閲覧システム
  • 旅行パンフレット閲覧アプリ
  • 受付業務管理システム

なお、株式会社GeNEEは、開発速度も売りにしています。フレームワークも活用しつつ、「圧倒的なスピード感」でシステムを導入できるため、できるだけ早く自由度の高いシステムを導入したい場合にもおすすめです。

株式会社GeNEE 日向野氏 インタビュー記事はこちら!
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5. 合同会社テックコネクト

以下のような業務システムの開発を得意とする開発会社です。

  • Webシステム
  • マッチングシステム
  • シフト管理システム
  • 申し込み/受発注システム
  • 業務効率化システム

また同社はスクラッチ・フレームワーク開発だけでなく、クラウドサービスのカスタマイズによる簡易的な開発や、パッケージシステムの販売なども行なっています

そのため、自社専用のシステムを開発するか、既製品を活用するかで迷っている場合にもおすすめです。とりあえず相談してみることで、システム導入が具現化していくでしょう。

システム開発を外注する場合の注意点


開発会社に業務システムを外注する際は、以下のポイントに注意すべきです。重要なのは「丸投げしないこと」で、経営者のほうでも準備や勉強をすることで、より良い開発につながります。

業務フローを徹底して洗い出す

まずは現場で行われている業務のプロセスを徹底的に洗い出します。業務フローに漏れがあると、そこでシステムが機能せず、十分な効率化が実現できない可能性があるからです。

適宜、現場担当者へのヒアリングなども実施しながら、細部に至るまで、業務の内容や流れをチェックしましょう。

システム導入が本当に必要かをよく検討する

業務システムの開発には、百万円以上の単位で費用がかかります。よって、本当にシステム導入が必要なのかについて、慎重に検討するのがおすすめです。

また現場でシステムが求められているか、システムを受け入れる体制があるかも確かめましょう。現場で業務システムを使いこなせなかったり、いまいち必要性が実感できなかったりすると、不満が出る恐れもあります。

経営者も最低限の開発知識を身につけておくべき

業務システムの導入は、開発会社に丸投げしても実現できますが、任せきりにするのはおすすめできません。開発するシステムに対し、的確な要望や真っ当な評価をするためにも、経営者自身が最低限の開発知識は身につけておくべきです。

また開発会社への依存度が高いと、その会社に万が一のことがあると、事業が大きく揺らいでしまう恐れもあります。そのため、自分でシステムの保守・運用ができるよう勉強したり、社内でエンジニア人材を育てたりすることも有意義です。

まとめ

製造業には生産管理システム、金融業には勘定系システムおよび補完業務システムなど、業務システムの導入例は業種ごとにさまざまです。所属する業種の特徴や、現場の業務フローを踏まえ、最適な業務システムを導入しましょう

なお、業務システムは外注するのが一般的ですが、開発会社に丸投げするだけでは、望ましいシステムができない場合があります。経営者自身でも最低限の開発知識を身につけ、的確な要望を出していくことが大切です。

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(編集:創業手帳編集部)

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