注目のスタートアップ

GXマネジメントツール「Enecon」提供の「PID」が2億円調達

company

2022年5月31日、株式会社PIDは、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

PIDは、GXマネジメントツール「Enecon」を開発・提供しています。

カーボンニュートラル実現に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)の推進を支援するクラウドサービスです。

温室効果ガス(GHG)のサプライチェーン排出量の可視化や、報告書の自動作成、データ入力の自動化により、企業のESG対応や、不動産投資ファンドのESG投資対応、エネルギーコンサルティング事業を支援しています。

今回の資金は、「Enecon」の開発、人材採用、組織体制の強化に充当する予定です。

世界の平均気温は長期的に上昇傾向にあります。このまま地球温暖化が進むと今世紀末には地球の平均気温が最大で約4.8℃も上昇するという予測があります。

この気候変動に対応するためには、国などの政府機関だけでなく企業による取り組みが必須です。

このような背景から、世界では環境・社会・ガバナンス要素を考慮して投資先を決定するESG投資が注目されています。

また、SDGs(持続可能な開発目標)の推進もあり、企業ではESGやSDGsを考慮した経営の重要性が高まっています。

ESG対応としては、GHG(温室効果ガス)の排出削減が対応のひとつとして考えられます。一方で、GHG削減にあたっては自社のGHG排出だけでなく、サプライチェーン全体のGHG排出を削減していくことが求められています。

しかし、サプライチェーンは複雑な構造をしていることが多く、サプライチェーン全体のGHG排出量を把握することが難しいという課題があります。

そこで近年は専用のツールやシステムが開発・提供されており、企業のESG対応を支援する体制が整ってきています。

株式会社PIDのコメント

このニュースを受けまして、株式会社PIDよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

今回の資金は、カーボンニュートラル実現ツール「Enecon」の開発の加速並びに組織体制の強化に充当する予定です。具体的には開発、UXUI及び営業を強化するための人材採用並びに営業促進に投資します。

・今後の展望を教えてください。

従来、「Enecon」はコンサルティング会社を通じて、REIT業界向けの専用ツールとして利用されている専用製品でした。今後は、「Enecon」の機能拡充及び使いやすさを追及し、一般企業向けの汎用ツールに変更しリリース予定です。カーボンニュートラル社会実現に向け、さらに便利に多くのユーザーにとって使いやすいサービスを提供してまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

弊社に興味をもっていただきありがとうございます。「人々の時間をつくる」をビジョンとして、カーボンニュートラル社会の実現に向け、今後もITを活用して社会課題の解決に取り組んでまいります。PIDのメンバーと一緒にビジネスをしたいエンジニア、デザイナー、コンサルタント、営業の方等とのカジュアル面談も受け付けております。また、事業連携先や販売代理店も募集しています。少しでも関心をお持ちいただけましたら、PIDのホームページからお気軽にご連絡ください!

環境・社会・ガバナンス要素を考慮して投資先を判断するESG投資の登場など、以前の資金調達状況とは大きな変化が訪れています。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Enecon ESG ESG投資 GHG GX PID エネルギー カーボンニュートラル グリーン・トランスフォーメーション コンサルティング サプライチェーン排出量 データ ファンド マネジメント 不動産投資 可視化 対応 株式会社 温室効果ガス 自動化 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

学生向けのオンライン教育エコシステム「JISSEN-chi」を運営する「VARIETAS」が7,000万円調達
2021年10月29日、株式会社VARIETASは、総額7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 学生向けのオンライン教育エコシステム「JISSEN-chi(ジッセンチ)」を運営していま…
落とし物クラウドを提供する「find」が7,500万円調達
2023年5月19日、株式会社findは、総額7,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 findは、落とし物クラウド「find(ファインド)」を開発・提供しています。 落とし物にまつわる…
副業募集プラットフォーム「Kasooku」運営の「ドゥーファ」が1.9億円調達
2020年4月30日、株式会社ドゥーファは、総額約1億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 副業募集プラットフォーム「Kasooku(カソーク)」を運営しています。 副業で働く人と、…
CO2ゼロ電力・燃料の導入において利用者の購買行動による貢献量を算出する「CO2削減貢献量の算出サービス」が提供開始
2022年11月11日、株式会社テックシンカーは、「CO2削減貢献量の算出サービス」の提供を開始することを発表しました。 「CO2削減貢献量の算出サービス」は、CO2ゼロ電力・燃料を活用する企業の製品…
レアメタルを使用した次世代エネルギーデバイス向け高性能触媒製品を開発する「AZUL Energy」が1.4億円調達
2024年1月31日、AZUL Energy株式会社は、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 白金などレアメタルの代替として利用できる高性能触媒製品を開発する東北大学発スター…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集