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曲がれる自走型ロープウェイ「Zippar」を開発する「Zip Infrastructure」が1.9億円調達へ

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2022年4月12日、Zip Infrastructure株式会社は、総額1億9,000万円の資金調達を実施することを発表しました。

Zip Infrastructureは、次世代の交通インフラである、自走型ロープウェイ「Zippar」を開発しています。

従来のモノレールに比べ約1/5のコスト・期間で建設が可能であること、自動運転であること、既存のロープウェイと違いカーブ・分岐を自由自在に設けることができること、上空を走るため交通事故のリスクが大幅に低下することなどのメリットがあります。

2021年6月には神奈川県秦野市と連携協定を締結しています。2022年に秦野市に試験線を作り、8人乗りモデルの走行実験のデータ収集を行う予定です。運行開始は2025年を予定しています。

今回の資金は、各種エンジニアの採用、試験線の建設などに充当されます。

次世代のモビリティとしては空飛ぶクルマ(エアモビリティ)が大きく注目されています。日本では2025年に開催される大阪・関西万博でエアモビリティによって万博会場まで送客するということが考えられています。すでに実証実験が開始されており、一般観客の前でもフライトが行われました。

エアモビリティの大きなメリットには、広大な空を使えるため、道路の整備が必要ないことや直線距離で移動できること、都市が抱える交通渋滞を解決できることなどが挙げられます。

一方で、技術的な課題をクリアできたとしても、法律や都市空間の問題があり、すぐに都市部で運行を開始できることにはならないと考えられます。

そこで同じく上空を活用できるロープウェイが次世代交通インフラとして世界で注目されているのです。実際に、南米にある国ボリビアの都市ラパスでは、2014年に渋滞の緩和を目的に、都市型ロープウェイ「ミ・テレフェリコ」が開業され、市民の足として利用されています。

ロープウェイは都市交通の現実的な解決案として様々なメリットがあります。モノレール・LRT・地下鉄などよりも建設費が安いこと、上空を活用するため渋滞を解消できること、大きな駅を必要としないこと、高低差といった地形に左右されないことなどがそのメリットです。

Zip Infrastructureの自走式ロープウェイ「Zippar」は、ロープのほかに曲レールも設置し、ロープとレールをシームレスに走行できる自走式の車両により、曲がれる、分岐を設置できるという、既存のロープウェイでは難しかった路線設計を可能にしています。

Zip Infrastructure株式会社のコメント

このニュースを受けまして、Zip Infrastructure株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

現在設計中の試験線での8人乗りモデル開発と、その走行実験のデータ収集などが目的です。

・今後の展望を教えてください。

2024年の許諾獲得と、2025年の運行開始を目指します。

・読者へのメッセージをお願いします。

会社を創業してから4年弱、やっと実際の1/1スケールでの実験が開始できます。この1年で設計や実験準備、営業面でも神奈川県秦野市が市内の交通システムとしての可能性を調査する予算を今年度予算で計上するなど、着実に進んできました。今までは夢を語るフェーズでしたが、これからはそれを現実にして、世の中の役に立てるフェーズだと考えています。まずは、今年の秋の試乗会、そして2025年の運行開始まで、突っ走ります!
ぜひ、我々と一緒に都市輸送の未来を作りませんか、連絡待ってます。

最新のプロダクトの開発には多くの資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、融資だけではなく、ベンチャーキャピタルから出資を受ける方法や、クラウドファンディングを成功させる方法など、資金調達に関するノウハウを紹介しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ インフラ モビリティ 交通 株式会社 次世代 神奈川県 自動運転 資金調達
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