日本サブスク大賞2021が決定!選ばれた18のサービスを紹介

創業手帳

サブスク事業の流行を掴んで事業に活かそう

近年注目を集めているサブスクというビジネスモデル。多くのビジネスが軌道に乗り、成功をおさめているなか、自社でもサブスク事業を検討しているという創業家や企業経営者の方は多いと思います。

一方で、すでに多くのビジネスが生み出されている中、今からどのような事業をサブスク化すればよいか悩む人も少なくありません。

一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会は、年に一度『お得』『お悩み解決』『便利』の3要素をもとに、レベルの高いサブスク事業を表彰する「日本サブスク大賞」を選定しており、その表彰式が今年は12月8日におこなわれました。

今回の記事では日本サブスク大賞2021を受賞したサービスを紹介します。高評価を得ている受賞サービスを参考に、新たなビジネスモデルを検討して見るのもよいでしょう。

新たにサブスクリプション事業を始めたいと検討中の方は、こちらの記事もあわせてお読みください
サブスクリプションサービスの始め方やメリット・デメリットを紹介

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サブスクリプションとは

そもそもサブスクとは「サブスクリプション(subscription)」の略語です。「サブスクリプション(subscription)」は「定期購読、継続購入」という意味があり、サブスクは月一回、年一回など定期的に料金を払いながら継続的に利用する形態のサービスを指します。

携帯電話の契約や新聞、雑誌など従来より存在する料金体系ではありましたが、近年では音楽のSpotify、動画のNetflixなど、以前と異なる新たな分野でのサービスが普及。従来は従量制であったり、利用するたびに支払っていたサービスが続々とサブスク化しています。

サブスク化することで、従来は高額な初期費用が必要であったサービスを低い月額で利用できたり、消耗品を継続的に自宅まで届けてもらったりすることができます。サービスの利便性向上が、サブスクビジネスの普及の背景になっているのです。

日本サブスクリプション大賞とは

日本サブスクリプション大賞は一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会が選定しているもので、その年に活躍したサブスクサービスを表彰しています。

サブスクサービスの運営企業がエントリー、同振興会と有識者の審査のもと、グランプリとゴールド〜ブロンズ、特別賞やスポンサー賞を決定します。グランプリ以外は企業向けサービスと消費者向けサービスそれぞれで選定しています。

エントリーされた130社もの企業、サービスから剪定が行われます。各部門とも「お得」「お悩み解決」「便利」の3つの基準で審査を実施され、グランプリには賞金100万円のが贈呈されます。

2020年は、保育園で紙おむつが使い放題になるサブスク「手ぶら登園」(BABYJOB)がグランプリになりました。では、今年はどのようなサービスが受賞したのか、詳しくみていきましょう。

日本サブスク大賞2021。どのようなサービスが大賞に?

日本サブスク大賞2021では旅、電動自転車、ヘルスケアなどさまざまなジャンルのサブスクビジネスがエントリーされ、グランプリや三賞などに選ばれています。ここからはグランプリおよび各賞のノミネートサービスを紹介していきます。

 

グランプリ:HafH / 株式会社KabuK Style


HafHは、月額2,980円〜で宿泊施設が利用できる「旅のサブスク」。サービス内で獲得できる「HafHコイン」を消費して、ホテルやペンションなどさまざまな宿泊施設を予約可能です。

使用しなかったコインはためておき、翌月以降まとめて使うことも可能。休暇期間までためておいて、一気に使ったり、たまのご褒美にコインを一気に消費して高級な宿泊施設を利用するなど、自由度の高いサービスです。

観光や出張目的だけでなく一時的な居住施設やワーキングスペースなど、さまざまな用途で利用されているようです。また使用できる宿泊施設は2021年11月末現在、36の国と地域、569都市の1010拠点におよび、海外旅行にも有効です。

 

企業向け

企業のエントリー自体は企業向け、消費者向けに分けておこなわれております。表彰もグランプリ以外は企業向けと消費者向けに分けて実施しています。企業向けサービスは主に企業を顧客としてサービス提供をしているBtoBのサブスクビジネスです。

ゴールド賞:JOLLYGOOD+ / 株式会社ジョリーグッド


JOLLYGOOD+(ジョリーグッドプラス)は、デジタルヘルス・医療に特化したVR分野のサブスクサービスです。ヘルスケア関連を中心にさまざまなVRコンテンツを300本以上ようしており、入会すれば、いつでも・どこでも・何度でもVR体験が可能に。例えば次のように、さまざまな場面で活用されています。

  • セミナーにおける医療技術の体験
  • 医療関連の職業体験
  • 精神・発達障がい者を対象にしたソーシャルスキルトレーニング
  • リラクゼーションを目的としたVR

精神科分野を中心に治療の一環として用いられる一方で、セミナーや職業体験などの教育コンテンツにもさかんに活用されているのです。

シルバー賞:チラCEO / 株式会社オンリーストーリー


チラCEOは決裁者約5000名が登録する決裁者とのビジネスマッチングプラットフォームです。無料版、有料版があり、無料版では掲示板に自社の経営課題や売りたいビジネスについてアピール。目に止まった他社の決裁者と情報交換をおこない、ビジネスを進めることが可能です。

さらに有料版では、興味のある決済者に直接メッセージを送り、商談を進めることが可能。また決済者を集めたオンラインイベントを開催し、自社の課題やビジネスについてアピールできます。自社のビジネス加速にさらに役立つサービスです。

現在平均で、毎月150名以上の登録者が増え、全体の8割超が決裁者です。決裁者同士の商談や提携等のより経営改題の改善や、自社ビジネスの拡大を進めることができます。

ブロンズ賞:エアプラ / 株式会社イプラ


エアプラは自動車業界のさまざまなサービスの集客支援をおこなうサブスクサービスです。自動車販売店、整備工場、レンタカー、ガソリンスタンドなど各業態に応じた集客活動を簡単に実施できるようになります。

IT+心理学+業界40年の経験をもとに自動車業界における「売れる仕組み」づくりを徹底しています。

例えば、車種名を入力するだけで、その車種に特化した機能をイラスト付きで消費者に訴求するポップ作成機能や、顧客への車検案内ハガキなど6,000種類の中から選べる業界特化型オールインワンパッケージなどを運営。また、ネットからの送客をスムーズに行うため、車の価格情報を即座にブログ記事にして世の中に発信する機能などもあります。

特別賞

3賞以外の特に優秀なサービスとして、次の5つのサービスが「特別賞」として表彰されています。

One’sCloset / 株式会社フレイトリンクスジャパン
アパレル業界向けのクラウドベースの販売管理・在庫管理サービス。シンプルかつ多機能、クラウドなので面倒なシステム構築などが不要で、すぐに利用できます。EC機能や他サービスとの連携機能などによりコストカットや業務効率化が可能です。

LMIS / 株式会社ユニリタ
データ可視化やナレッジの蓄積などを通じたヘルプデスク機能のパフォーマンス向上サービスです。導入企業は150社以上、ユーザー数も1万人以上、継続率も99%と高くなっています。顧客向けのヘルプデスク機能を改善することで、顧客体験や満足度の向上が期待できます。

TELECUBE / 株式会社ブイキューブ
テレキューブはブース型の会議スペースをサブスクサービスとして提供しています。1人用の会議室の場合は月額44,800円〜から利用可能。Web会議や面談などに使用できるほか、防音性が高いのでプライベート作業空間として使用できます。

また、1人用だけでなく、2〜4人用まで豊富なラインナップを用意しているのも特長です。

お金の健康診断 / 株式会社400F
同サービスは二つの側面があり、一般消費者向けとして質問に答えるだけで家計診断ができるサービス。一方で「企業向け」という意味では、FPが顧客を獲得する営業ツールとして活用できます。家計診断にはFPをはじめとしたプロがお答えするサービスとなっており、家計診断などをきっかけに顧客獲得につなげることが可能です。

HELP YOU / 株式会社ニット
さまざまな業務を経験豊富なアシスタントがサポートしてくれるサービスです。総務、経理、人事などさまざまな専門性のアシスタントが在籍。HELP YOUに登録するだけで、あらゆるサポートニーズに対して一括で対応してもらえます。

消費者向け

一方で、消費者向けとは、その名の通り一般消費者をメインターゲットにしたビジネスがエントリーされており、こちらも企業向け同様に三賞と特別賞がノミネートされています。

ゴールド賞:電動アシスト自転車のサブスクサービス / サイクループ株式会社


サイグループは通勤や通学、子供の送り迎えなどに利用可能な電動アシスト自転車のサブスクサービスを提供しています。また、Uberや出前館のデリバリー配達員向けのプランも。月額1,990円〜利用でき、また17車種から好きな機材を選ぶことができます。

現在では近畿圏近郊と首都圏近郊でサービスを展開。借りた電動アシスト自転車は無料で点検・整備をしてもらえます。

シルバー賞:YOJO / 株式会社YOJO Technologiesh


YOJOはオンラインによる次世代型薬局サービスを運営しています。「一人ひとりの健康に対するかかりつけ薬局」というコンセプトのもと、顧客それぞれの悩みに対して、薬剤師が適切な薬剤商品の提案や配送を実施。

特にターゲットを女性の不定愁訴(原因がはっきり分からないがなんとなく体調が悪い状態)においており、漢方を活用した治療提案を積極的におこなっています。LINEで気軽に相談できるフォーマットにより、病院には行くのをためらって見落とされがちな症状をケアできる仕組みになっているのです。

ブロンズ賞MEDULLA / 株式会社Sparty


MEDULLAはオンライン上のカウンセリングを通じて髪の状態や、顧客の好みに合ったヘアケア商品を提案、販売するサービス。もちろん購入後は自宅まで配送してもらえます。

現在2018年5月以降の累計会員数は30万人にのぼり、過去のデータベースと顧客の悩みを組み合わせて、ベストな商品の組み合わせを選び出す仕組み。製品の組み合わせは5万通り以上と豊富です。また、会員は使用後の感想をオンライン上で送ることで、スタイリストがそれぞれの顧客に合わせてカスタマイズしていきます。使い続けることで自分の髪に最適なヘアケアが可能になるサービスです。

特別賞

消費者向けサービスについても特別賞を5社選んでいます。

ADDress / 株式会社アドレス
全国にADDressが管理する家に定額で住めるサービス。月額4.4万円〜で好みの物件に住むことができます。いずれの物件もインフラや暮らす上で必要な寝具、調理器具、電化製品が完備されています。

AYAME / 株式会社crossDs japan
月額でパンプスを中心とした靴を手に入れることができるサービスです。足のサイズや形を3Dスキャナで解析したうえで、それぞれにベストなパンプスを作ってもらえます。1年間のメンテナンス費用も含まれていて、契約期間は1年。1年後にはパンプスは自分のものになります。

カラリア / 株式会社High Link
カラリアでは「香りの定期便」というサービスを展開しており、850種類もの豊富な香水やルームフレグランス、バスグッズなどから好きなものを毎月使用できます。

月額の金額により毎月好きな商品を1〜3種類選ぶことが可能です。なお、サブスクサービスの中では1ヶ月程度で使い切る少量サイズで提供されますが、気に入った製品は別途購入することもできます。

コンパス / 有限会社オフィス・モデルン
コンパスは月額2,200円で登録されているコンサートを自由に行くことができるサービスです。現在は東京・神奈川のコンサートを中心に取り扱ってます。現状はクラシックのコンサートが中心になっていますが、今後徐々にジャンルを拡大させていく想定もあるようです。

HitoHana(ひとはな)のお花の定期便 / 株式会社Beer and Tech
HitoHanaは現在10万人以上の会員登録があるフラワーデリバリーサービスで、毎月専用ボックスに入れた状態で宅急便にて丁寧に届けてくれます。毎月季節感のある花が届くので、花のある生活を楽しむことが可能です。

 

スポンサー賞(テモナ賞):パンスク / 株式会社パンフォーユー


最後に、スポンサー賞としてパンスクが表彰されました。全国のパン屋から定期的にパンが届きます。一回あたり送料込みで3,990円で、配達頻度は2週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回から選ぶことが可能です。食パン、菓子パン、惣菜パンなどを1回あたり8個程度届けてもらえます。

まとめ

近年急速に普及が進むサブスク形式のサービス。いまやさまざまなサービスに応用されるビジネスモデルとなっています。

自社のビジネスにおける集客が課題となっている企業においては、もしかすると、サブスク化して初期費用を引き下げることが、顧客獲得につながるかもしれません。今回表彰されたビジネスモデルも参考に、自社サービスのサブスク化を検討してみてはいかがでしょうか。

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