「開業したいけど不安…」その理由と今日から実践できる不安解消法を紹介
不安を抱えて開業に一歩踏み出せない人は多い

独立や開業を検討している人の中には、様々な不安からなかなか一歩踏み出せない人もいるでしょう。
実際に日本政策金融公庫総合研究所が発表した「2024年度起業と起業意識に関する調査」で、起業関心層にまだ起業していない理由を尋ねたところ、経営資源やビジネスアイデア、失敗した時のリスクなど、様々な理由から起業できていない人が多くいることがわかりました。
開業に一歩踏み出すためには、開業前に直面しやすい不安を解消していくことも大切です。
本記事では開業に対して不安を抱えている人向けに、直面しやすい不安とその解消法について解説します。
自分が抱える不安を解消し、開業に向けて動き出したいという人は、ぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
開業前に直面しやすい不安と解消法

開業したくても様々な不安に陥り、どうすればいいかわからなくなる人も多いです。
しかし、それぞれの不安に対して1つずつ解消していけば、開業に向けて行動を起こしやすくなります。
ここで、開業前に直面しやすい不安と解消法を併せて解説していきます。
開業資金・収入面に対する不安
開業前に直面しやすい不安として、開業資金や収入面に対する不安が挙げられます。
冒頭で紹介した起業関心層が起業できていない理由として最も多かったのは、「自己資金が不足している」の44.3%でした。
また、「十分な収入が得られそうにない」も3番目に多く、23.2%の人が不安に感じています。
実際に、開業するとなると費用が必要です。いくら開業に向けて準備をしていたとしても、資金が不足する可能性もあります。
また、事業をスタートさせても軌道に乗るまでは時間がかかるため、運転資金が足りなくなるリスクも考えられます。
売上げが出るようになっても、会社員と違って毎月給料が決まっているわけではないため、安心できないという人は多いです。
まずは副業から始めてみる
開業資金や収入面に対する不安は、いきなり独立・開業をしようと考えることで起こりやすい不安といえます。
そのため、開業資金や収入面に対する不安を解消するには、まず副業から始めてみるのがおすすめです。
独立・開業をしようとするとそれなりに開業費や運転資金が必要となりますが、副業からスタートすれば本業で収入を確保できているため、副業で収入が不安定でも続けられます。
また、副業を経験することによって開業後の収入や働き方のイメージもつきやすくなり、現実的に計画を立てられるようになります。
こうした理由から、いきなり独立・開業をするのではなく、副業からスタートするのがおすすめです。
小資本でできるビジネスに挑戦する
できるだけ早く収入を安定させたい場合には、小資本でできるビジネスを選んでみましょう。
少ない資金で開業することで、万が一失敗したとしてもリスクを最小限に抑えられます。
小資本でできるビジネスの種類も多岐にわたり、自分に合う職種も見つかる可能性があります。
-
- コンサルティング
- オンライン講師
- 代行サービス
- ECサイト運営
- Webライター
- Webデザイナー
- プログラマー
- ハンドメイド販売
- イラスト制作 など
小資本でできるビジネスを成功させるためには、モチベーションを継続しやすいビジネスを選ぶことと、市場のニーズを把握することが重要です。
失敗した時のリスクに対する不安
開業できない人の中には、失敗した時のリスクを恐れて行動できない人も多い傾向にあります。
「2024年度起業と起業意識に関する調査」で、まだ起業していない理由に「失敗した時のリスクが大きい」を挙げた人に対して失敗した時のリスクを尋ねた(複数回答)ところ、以下のような結果となりました。
-
- 安定した収入を失うこと…69.8%
- 借金や個人保証を抱えること…63.6%
- 事業に投下した資金を失うこと…59.0%
失敗した際の資金面の問題を挙げる人が多くみられました。
資金面の問題以外にも、再就職が困難になる可能性や事業を辞めたくなっても辞められないこと、従業員や取引先などの関係者に迷惑をかけてしまうことを挙げている人もいます。
最悪のケースを想定して準備を進めてみる
失敗した時のリスクに対して不安を感じている人は、最悪のケースを想定して準備を進めてみるのがおすすめです。
最悪のケースを想定して準備を進めておけば、失敗しそうになってしまった場合でも事前に回避策を決めているため、行動に移しやすくなります。
また、あらかじめ撤退するラインを決めておくことで、そこまで全力で取り組むこともできます。
「失敗は成長につながる」と考える
失敗を恐れて一歩踏み出せない人は多いですが、失敗するからこそ成長できることもあります。
例えば、開業で失敗した際に、何が原因で失敗したのかを明確にすることで改善点や次への教訓となります。
また、経営がうまくいかなくても人脈やスキルが失われるわけではありません。開業によって得たものを次の開業や再就職などに活かすことも可能です。
ビジネスアイデアやノウハウに関する不安
開業前にビジネスアイデアやノウハウに関する不安を抱く人も多いです。
例えば、開業しようと考えているものの、なかなかビジネスアイデアが思いつかなかったり、思いついたとしても本当に需要があるのかわからないと感じたりする場合もあります。
また、思いついたビジネスアイデアで本当に収益を増やせるのか、不安に感じる人もいるでしょう。
ビジネスアイデアだけでなく、知識やスキルが十分に足りているかわからず、不安に感じる人もいます。
開業する際にノウハウはある程度必要ですが、最初からすべての知識を習得する必要はありません。
目的を明確にする
ビジネスアイデアやノウハウに関する不安を解消するなら、目的を明確にすることが大切です。目的は開業する人によって異なります。
例えば、「会社勤めだと難しかった自由な働き方を手に入れて、家族との時間を増やす」ことを目的に開業する人もいれば、「お金を稼ぎたい」という目的で開業する人もいるでしょう。
目的は明確になればなるほど準備にも取りかかりやすく、その目的を叶えるためにどのようなビジネスが適しているかを考えられるため、アイデアも思いつきやすくなります。
また、はっきりとした目的があると「自分は何をどこまで学ぶべきか」も見えてくるため、ノウハウの不安も解消されやすいです。
事業計画書を作成する
何となく思いついたビジネスアイデアで本当に事業として成功できるか不安な場合は、事業計画書の作成がおすすめです。
事業計画書は事業内容や成長戦略、費用計画、収益の見込みなどをまとめ、事業の方向性を明確に示したものです。
事業の方向性が曖昧な状態で開業すると、資金はどれくらい必要なのか、どれくらいの収益が見込めるのかがわからず、事業運営が難しくなる可能性もあります。
事業計画書をあらかじめ作成すれば、長期的な視点で事業運営の具体的なイメージが沸き、今やるべきことも明確化されます。
個人事業主は事業計画書を作成する義務はないものの、開業の不安を解消できるだけでなく、融資を受ける際に金融機関への説明資料としても活用できるため、作成しておくのがおすすめです。
漠然とした不安
自分が何に対して不安を感じているのかわからないものの、漠然とした不安を持っているという人もいます。
この漠然とした不安は開業の準備が不十分であることと、情報が不足していることが大きく影響している可能性が高いです。
例えば、開業をすると本業のビジネスだけでなく、事務手続きや資金繰り、税務なども行う必要があります。
これらについてまったく知らない状態だと何をやるのか、自分でできるのかなどがわからず、漠然とした不安を感じてしまいやすいです。
何が不安なのか紙に書き出してみる
開業するにあたって漠然とした不安を抱えている場合、まずは何に対して不安を感じているのか紙に書き出してみるのがおすすめです。
何に不安を抱いているのか最初はわからなくても、とにかく頭に浮かんだ言葉を書き出してみてください。
紙に書き出すことで、これまで頭の中でぐるぐると考えていたものが整理され、自分が何に不安を抱いているかが見えてきます。
開業に関する情報収集をしてみる
開業について一切知らない状態で飛び込むよりも、しっかりと情報収集をしてから着実に一歩を踏み出したほうが失敗のリスクも軽減されます。
何に対して不安を持っているのか明確にするためにも、開業に関する情報を収集してみるのがおすすめです。
例えば、以下のことが挙げられます。
-
- 開業するにはどのような書類が必要なのか
- やりたいと思っている事業に許認可は必要なのか
- どれくらいの初期費用・運転資金があれば継続して事業運営ができるのか
- 税務はどのように行えばいいのか など
こうした情報を収集しておくことで、何をどのように準備すればいいかも明確になります。
「不安になるのは当たり前」と考える
開業に対して不安を感じるのは決してあなただけではありません。開業を検討している人の多くは、様々な不安を抱えています。
そのため、「開業に不安になるのは当たり前」と考え、怖がり過ぎないことが大切です。
いつまでも不安に対して深く考えすぎてしまうと、かえって悪い方向に進んでしまい、ますます行動できなくなってしまいます。
「開業に不安を持って始める人もいるけど、事業を継続できている人もいる」とポジティブに捉え、実際の行動につなげていきましょう。
相談相手や勤務先、家族に関する不安
「開業について誰かに相談したいものの、誰に相談すればいいかわからない」といった悩みを抱える人は多いです。
また、開業するために今働いている会社を辞めようとした時、勤務先の上司から引き止められたり、家族から反対されたりすることもあるかもしれません。
なかなか仕事を辞められなかったり、家族から理解を得られなかったりする場合、いくら開業するための準備を進めていたとしても失敗に終わってしまいます。
公的機関を活用する
開業について相談するなら、公的機関を活用するのがおすすめです。例えば、商工会議所・商工会では、様々な事業者の経営相談に応じています。
「開業を考えているが、何から始めればいいかわからない」「開業に向けて使える融資制度を知りたい」「事業計画書を作成するのにアドバイスが欲しい」など、あらゆる相談が可能です。
また、中小企業基盤整備機構ではセミナーや交流会、無料相談会を実施しています。
よろず支援拠点なら開業前の相談だけでなく、開業後の売上拡大に関する相談ができたりします。
家族に伝える時は目的・事業計画を共有する
開業時に家族から理解を得ていることで、精神的な負担も軽減されやすく、また場合によっては事業で家族からのサポートを受けられることもあります。
家族に理解してもらい味方につけるためには、開業したい旨を伝える時に工夫が必要です。
例えば、単純に「開業したい」と伝えても、家族は納得してくれない可能性があります。そのため、なぜ開業したいのか、どのように事業を行うのかなど、具体的な目的と事業計画を伝えるのがおすすめです。
具体的な目的・事業計画を伝えることで家族の不安も解消され、応援しやすくなります。
立地に関する不安
開業で店舗を構えたい場合、立地を決めることになりますが、どこに店舗を構えるかで集客効果は大きく違ってきます。
例えば、20代・30代の女性をターゲットにおしゃれなカフェを開業したい場合、わかりにくい場所に店を構えると行きづらくなり、集客に影響する可能性が高いです。
また、店を出したい地域・場所は決まっているものの、駅近などの人気エリアはテナントの家賃が高く、継続して払っていけないのではないかと不安に感じる人もいます。
立地条件に優先順位をつける
立地選びをしているのに、なかなか希望の条件に当てはまる土地が見つからない場合には、立地条件に優先順位をつけてみてください。
そもそも、希望条件をたくさん設けてしまうとすべての条件に合う土地・物件を見つけるのが難しくなってしまいます。
理想どおりの土地・物件が現れる可能性は非常に低いため、絶対に外せない条件と工夫次第で妥協できる条件に分け、優先順位の高い条件から絞り込んでいってください。
出店希望エリアを広げてみる
出店したい場所に強いこだわりを持つ人もいますが、少し離れた場所で理想の土地・物件が見つかる場合もあります。
知らない場所に出店するのも不安に感じてしまうものですが、一度その場所を訪れて歩いてみると、その場所への理解が深まり不安も解消されます。
出店希望エリアを最初から限定している人は、少しだけ広げてみるのも検討してみてください。
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実際にあった「不安の乗り越え方」事例

ここで、実際に不安を乗り越え、開業を成功させた人の事例を紹介します。
株式会社おてつたびの代表取締役CEOを務める永岡里菜さんは、地方で人手不足に悩む事業者と、知らない地域に行ってみたいと思う若者をマッチングするWebプラットフォーム「おてつたび」を運営しています。
永岡さんは三重県尾鷲市出身ですが、千葉大学に進学し、そのまま東京で仕事をするようになりました。
しかし、「尾鷲市のような地域に人が来る仕組みをつくりたい」という想いから、フリーランスとなり様々な地域を巡ったといいます。
この時、永岡さんはサラリーマンを辞める=世間のレールから外れるという恐怖心や不安を抱いていました。
しかし、前職のつながりなどを活かして最低限の仕事を受けつつ各地域を巡り、おてつたびの考案につながっています。
株式会社ポップインサイトを創業した池田朋弘さんは、前職の経験からユーザテストに価値があると感じていました。
当時のユーザテストはテストルームにユーザーを招待し、インタビューに答えてもらうのが一般的でしたが、池田さんは自宅でも可能になる「リモート・ユーザテスト」を開発します。
しかし、開業時に2歳の子どもがいた池田さんは、収入面に対する不安を抱いていたそうです。
こうした不安は、開業する前に副業で助走期間を設けたことで解消できました。
また、最低限家族が暮らせる役員報酬を設定し、1年以内に単月黒字を出せなければ辞めるという目標を定めました。
この目標が大きなモチベーションとなり、半年程度で目標の達成につながっています。
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開業の不安や負担を解消する「開業支援サービス」を活用しよう

開業に関する不安や悩みは、誰かに相談することで解消する場合もあります。そのような時に活用したいのが「開業支援サービス」です。
開業支援サービスは単に相談に乗ってくれるだけでなく、開業に向けた具体的なアドバイスから手続きのサポート、開業後の集客・マーケティング支援など、幅広くサポートしてもらえます。
上記で紹介した公的機関で開業支援サービスを受けることもできます。
民間の事業者が提供する開業支援サービスには業種に特化した支援を行っている場合もあるため、自分が相談したいことや業種、目的などに合わせて開業支援サービスを選んでみてください。
まとめ・開業の不安は準備で減らせる!
開業をするためには様々な知識を習得し、ある程度の資金を準備する必要があります。さらに、開業が未経験だとわからないことも多く、不安に感じることも多いです。
しかし、開業に対する不安は大抵が情報収集や準備によって解消できるものです。
開業への不安が大きい人は、まず開業について調べたり副業を始めたりするなど、小さくても行動を起こしてみましょう。
創業手帳(冊子版)では、開業・起業に対して不安を抱く人に役立つ様々な情報を掲載しています。成功事例なども紹介しているので、不安な人はぜひ創業手帳をご活用ください。
(編集:創業手帳編集部)






