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デビットノートとは何?

デビット・ノート(debit note)とは、主に海外取引(貿易実務)で使用される帳票です。売主(発行者側)が買主に対して発生した債権を、相手側勘定の借方(debit)に記帳して、その債権の内容や金額等を買主手側に通知する書求書のことをいいます。
関連する帳票にインボイス(invoice)とクレジット・ノート(credit note)があります。
海外取引では、この3つの帳票の関係性を理解し、貿易実務を行う必要があります。

インボイス(invoice)とは
貿易取引で、相手側に取引金額を請求する時の基本的な帳票はインボイス(invoice)です。
買主及び売主情報など国際配送に必要な情報や商品・数量・金額・取引条件・出荷地・着地などの項目が記載されています。
そのため、インボイス(invoice)は、通関のためにも使用される重要な書類の一つです。通関によって相手国へ輸入許可がおりた物品だけが買主に請求することができ、インボイス(invoice)に記載された内容と金額が、原則として、買主の債権(debit)となります。
例えば、一台 500,000円の機会を10台、 A国からB国に輸出した場合には、総額5,000,000円のインボイス(invoice)が発行されます。

デビット・ノート(debit note)とは
貿易取引では、商品市況や為替の変化により、商品の発送後に、取引金額が変更(増額)となることがあります。先の例では、一台 500,000円の取引金額をインボイス(invoice)発行後に、売主・買主の双方合意のもとに、550,000円に増額された場合です。
この場合、差額分の50,000円×10台分の債権が増加し、売主に対して追加で請求する必要があります。この追加請求で使われる帳票が、デビット・ノート(debit note)になります。

クレジット・ノート(credit note)とは
貿易取引では、インボイス(invoice)の金額が減額されることもあります。商品市況や為替の変化、欠品、不良品などの場合です。先の例では、一台が不良品であることがわかり、500,000円の減額請求が必要となる場合です。この場合の減額請求がクレジット・ノート(credit note)になります。

買主・売主で呼び方が変わる

売主からみて、デビット・ノート(debit note)は‘お金を払ってください’という通知であり、
クレジット・ノート(credit note)は、‘お金を払います’という通知です。
商取引では、売主から買主に対して帳票が発行されることが基本ですが、買主から売主に発行されるときもあります。その場合には、同じお金の流れでも、デビット・ノート(debit note)とクレジット・ノート(credit note)は逆の呼び名になります。

実務上では、違う意味で使われることもある
デビット・ノート(debit note)とは、追加請求を意味しますが、実務上では、違う意味合いでも使われることがよくあります。
インボイス(invoice)は、個々の取引に発生する帳票です。継続的に取引を行っている企業間では、個々のインボイス単位に決済することは、事務負担が大きく、金額ミスや支払い漏れなども発生しがちです。
そのため、1ケ月など一定の期間の取引をまとめて売主から買主に発行される帳票をデビット・ノート(debit note)と称されることも多いです。

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