テーラー(オーダーメイド洋服店)の開業手帳

  • テーラーは顧客の注文を受けた後、服を仕立てて販売する形態です。
    仕立て服についてはその多くは紳士専用のスーツ、ジャケット、またコートなどになっていますが、最近は女性用の注文にも対応する所が増えています。
  • ビジネススーツ全体については、不景気やクールビズなどの影響、さらにカジュアル化や低価格化も追い打ちをかけ、ビジネススーツの需要については縮小傾向にあります。
  • 家計の年間支出金額が落ちていますが、オーダーメイド自体はまだ残っています。
    また最近では5万円前後といった安いスーツも登場しており、生地やサイズのオーダーも増えています。
    多くの数は期待できませんが良質の顧客を対象にするのか、またそのような顧客をいかに満足させられるかが大きなポイントになります。
    既製品とは品質や価格も異なる注文服に対しては、紳士服の市場動向とは異なる需要がある可能性があります。

1.開業する際に必要となる手続きについて

開業の際は特に必要とされる資格はありません。
新規参入は自由にできます。
通常の開業手続きですが、個人の場合は税務署に開業申請を、また法人の場合は必要に応じ、健康保険や厚生年金関係は社会保険事務所へ、雇用保険関係はハローワークへ、また労災保険関係は労働基準監督署、そして税金関連は所轄の税務署、または税務事務所に申請してください。

2.開業する際の注意点、準備について

・店舗のコンセプト、経営形態について
店舗を持って営業するケースや、工場から出張して営業を行う業者もいます。
量販品ではありませんので、インターネット広告ができれば、店舗を持つ必要性もなくなります。

また生地については、その多くは卸売業者から直接仕入れるケースになっていますが、店舗のない出張経営であれば、生地の仕入れについては他の業者に委託している所もあります。
さらに生地を買い取りについては、いかに希少価値のある良品質の生地を顧客に提供できるかになります。
ブランドにこだわらず、オリジナル商品を提案することで差別化戦略も可能です。

オーダースーツの平均的価格は、ハンドメイド・生地代込みで17~20万円の相場になっています。
しかし生地の価格について見てみますと、1着当たり数万円~200万円と大きな幅があります。
さらに仕立て代については、フルハンドメイドの場合は1着当たり10万円前後になっています。
またパターンメイドの機械縫いであれば、国内品で5万円、海外品で2万円以下になります。
このようなこともあり注文洋服店の多くは、ハンドメイド仕立てや、パターンメイド、もしくはイージーオーダーといった比較的廉価な仕立てで顧客に提供しています。

・品揃えについて
スーツやコートのみでは注文数も見込めません。
そのためスーツと一緒に、靴やシャツなども受注できるシステムを構築する必要があります。
例えばある若手経営者は、自分でイタリアに行き生地を仕入れて販売を行っていますが、そこでは国内では販売されていない現地ブランドの小物などを仕入れて、顧客に提供しています。
注文服については今までは職人技が求められてきましたが、今後は服の仕立てだけでなく、センスやおしゃれ感いかに引き出せるかが大きなポイントになります。

・広告宣伝について
インターネット宣伝や口コミが大きな宣伝ツールになります。
ある老舗テーラーはホームページを製作しましたが、様々な方法で生地を入手した人が手縫い職人を探して問い合わせてくるケースも増えているそうです。
街中のテーラー数の少なさや、たとえ店舗があっても入りにくいことがインターネット経由の問い合わせに繋がった可能性があります。

ホームページ開設の際は、店舗のコンセプトや価格の明記は当然ですが、仕立て方法や工程も掲載してください。さらにホームページ上で注文を受けられるようなシステムを導入すると効果も高くなります。しかしコミュニケーションが重要な注文服であれば、ホームページは顧客獲得の入り口とみなした方が賢明です。

3.必要資金例

準備中

4.ビジネスプラン策定例

準備中

5.入っておくべき保険

準備中

6.必要になる契約書

準備中

小売店に関するお店ごとの開業手帳

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