開業手帳2015年10月19日
靴製造小売業の開業手帳
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- 靴は素材別に分類すると、革靴・ゴム靴・ケミカル靴・布靴などに分類できます。
今回は革靴製造業を中心に解説します。
日本の靴製造業は一般的大都市に集中しており、東京では台東区、大阪では西成区に集中しています。
また婦人靴については少量多品種生産の傾向が強くなっているので、中小零細メーカーが多くなっています。
しかし最近は低価格の輸入品も多くなっており、国内メーカーも毎年減少してきています。 - 靴自体は日用品ですが、その中には嗜好性が強いものも多くなっています。
人によっては数十万円以上支出する人も珍しくありません。
靴については歩きやすさやフィット感もありますので、ファッション性のみならず健康面からのアクセスも大切です。
職人が各自の足に合った木型を作るオーダーメイド工房も、最近は職人の高齢化の影響もあり事業所の数は減ってきています。
しかし長期的な不況の影響もあり、手に職を付ける事が可能な靴職人を目指す若者も増えています。
このような背景もあり、靴職人開催の靴作り講座、さらにカルチャースクールなども注目されています。靴作りの技術を習得した後独立する若者も多くなってきました。 - 輸入靴は今後も市場規模は拡大することが予想されていますが、高品質の靴やオーダーメイド品の人気も根強く残っています。
- 靴は素材別に分類すると、革靴・ゴム靴・ケミカル靴・布靴などに分類できます。
1.開業する際に必要となる手続きについて
開業の際に必要となる資格はありません。
新規参入は自由にできます。
通常の開業手続きですが、個人の場合は税務署に開業申請を、また法人の場合は必要に応じ、健康保険や厚生年金関係は社会保険事務所へ、雇用保険関係はハローワークへ、また労災保険関係は労働基準監督署、そして税金関連は所轄の税務署、または税務事務所に申請してください。
靴作りを行うには、靴職人の弟子入りで学んだり、開講スクールに通ったりするケースも増えています。
しかし靴作りの専門学校が日本には少ないので、諸外国に留学してその技術を習得する人もいます。
2.開業する際の注意点、準備について
・業態について
靴製造業を開業する際の形態ですが、企画やデザインを主体にして製造を外注(海外生産含む)するファブレス製造業、また職人が製造まで担当するオーダーメイド靴製造小売業に分類されます。
さらに自社製造と製造の一部を外注したり、一部を他から仕入品したりして販売する所もあります。
既存店の中には大手メーカーの下請として製造している企業もありますが、今後新規開業する際は独自性を持ったオーダーメイドに近い靴を製造すると差別化も図れます。
・品揃えとサービスについて
靴職人が手掛ける高価な靴は工芸品的な性質もあることから、デザイン力などの技術力も必要になります。
また独自の機能を打ち出した靴も考えらます。
例えば歩きやすい靴や、片足ごとにサイズが違う靴、さらに抗菌可能な靴など、量産品できない靴を提供できれば専門店としてもやっていけます。
また靴の製作・販売だけでは売上の限界も出てきます。
オーダーメイド商品であれば完成まで時間がかかる場合もあります。
それ相応の規模で展開するには、自社製造品以外の売上も必要です。
例えばベルトや靴、財布なども一緒に製作販売するのも一つの方法です。
また靴工房の中には、靴作り講座を開設している所も多くなっています。
講座を開講することで店舗の知名度も高まります。
・広告宣伝について
工房店はオーダーメイド要素も強いので、商圏を広げる必要があります。
例えばインターネットや口コミサイトなどが宣伝ツールになることもあります。
ホームページでは価格が記載されていない所も多くなっています。
職人のこだわりが強くなっているお店ほど価格を表示しない所が目立ちます。
オーダーメイド靴については初期の木型が3~6万円、また靴1足については10万円前後が相場と言われています。
高価な靴も多くなっており、デザインや素材、また機能が異なりますので価格の設定が難しい面がありますが、だいたいの目安を表示することをお勧めします。
価格を明示することで、競合他店との差別化も図れるでしょう。
ホームページで販売する時は、お店のコンセプトを明確にするようにしてください。
3.必要資金例
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4.ビジネスプラン策定例
準備中
5.入っておくべき保険
準備中
6.必要になる契約書
準備中