注目のスタートアップ

株式会社Sportip 高久侑也|AI動作解析システム・アプリケーション開発の事業展開で注目の企業

AI動作解析システム・アプリケーション開発の事業展開で注目なのが、高久侑也さんが2018年9月に創業した株式会社Sportipです。

コロナ禍の影響でおうち時間が増え、時間の使い方が変わったと感じている方も多いのではないでしょうか?
様々な機関が調査しているアンケート結果を見ても、余暇を楽しんだり、家族との団らんや生活にかける時間が増えたという方が増えています。

それと同時に、運動不足を感じている人も確実に増加しており、スポーツ庁の調べ(令和3年2月)によると79.6%の方が運動不足を実感していると回答、その数は前年度 から0.9ポイント増えています。
また同調査結果では、成人の週1日以上のスポーツ実施率は59.9%(前年度 53.6%)〔6.3 ポイント増〕で、 全ての年代層で前年度を上回る結果となりました。

実は、日常的な運動への意識向上はコロナ禍前の2017年頃から急激な上昇傾向にありました。
その背景には2021年に開催された東京オリンピックやパラリンピックに啓蒙された部分もあると予測されます。
加えて2019年4月頃から本格的に猛威を振るい始めたCOVID19の影響も相まって、今のトレーニングブームに火をつけたのでしょう。

個々人が自ら意識して、「健康・体力の保持増進」を目的に運動習慣を身に付けてて健康維持・増進を図るようになることは、日本社会全体が元気に活発になることにもつながり、大変明るい話題であると思います。

しかしその一方で新たな課題も浮き彫りになってきました。
自分自身の身体の特徴や体力に合わせた適正な運動方法を理解できないまま、なんとなく自己流で体作りを始めたがゆえに、かえって体を痛めたり、思うような運動成果を得られずモチベーションを下げてしまうということです。
今までこれといった運動をしたことがなく、この機会に初めて運動を始めるという方は特にその可能性が大きいと考えられます。
これでは本末転倒です。

きちんとしたフォームや自分に適した動きを把握し、継続できる運動を習慣化するために、トレーナーや専門家の力を借りることも大事です。
また、増え続ける運動人口に的確に対応していくには、トレーナーや専門家の側も今まで以上に効率よく個々人と向き合い、それぞれの状態を正確に把握した指導を行っていくことが求められます。

今、こうしたトレーニングに関する新しい取組への期待と注目が集まっています。

株式会社SportipのAI動作解析システム・アプリケーション開発事業の特徴は、AIを駆使し、個人の動作のデータ解析およびそれらに合わせた適切な指導を届けることができるという点です。
これにより、従来のトレーナーの経験や技量に左右されていた技術的指導から、個々人の身体データを基にした適正な指導へ変えていくことが可能になります。

株式会社Sportipの高久侑也さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

「Sportip Pro」はジム・整体/接骨院・デイサービス等のアセスメントをAIで効率化・高度化することで売上アップ・コスト削減を実現するAIアプリです。スマートフォン・タブレットで撮影するだけで個人の身体情報を可視化し、個人に最適な運動メニューをわずか”1秒” のうちに提供します。4種類の姿勢分析機能やROMテスト機能、歩行分析機能、ジャンプ計測機能など200を超える測定機能があり、子どもから高齢者、一般の方からアスリートまで幅広く分析が可能です。また、2000を超える運動メニューの中から個人の状態にあった適切な内容が自動で提案されます。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

フィットネスジム・整体/接骨院・デイサービスなどはもちろん、病院や大学などの研究を行われる方にもご利用いただきたいです。特に①顧客獲得が難しい、②顧客の継続率が低い、③データの一元管理ができないという課題をお持ちの方々に効果的です。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

「Sportip Pro」はBtoBtoCのサービスのため、消費者と事業者それぞれの課題を解決します。
運動・リハビリを行われる消費者については、個人の身体・目的に合わせた適切な指導を届けることができていないために運動が継続しない・怪我をする・効率的ではない という課題を解決します。また上記に合わせて、フィットネスジム・整体/接骨院・デイサービスなどの事業者については、売上アップ・コストカットにかかわる顧客獲得・顧客継続率・スタッフの効率性アップなどの課題を解決します。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

0から何もない状態で始めていくので大変なことは多かったですが、その中でも特に採用と資金調達が大変でした。自分たちが達成したいことを明確にし、目標とのギャップを洗い出して今何をすべきか、どうすれば共感してもらえるかなど試行錯誤しながら乗り越えていきました。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

生まれてから死ぬまでの瞬間全てをサポートできるAIを構築し、個人の可能性を最大化できる運動指導をご提供し幸せな世界を構築して参ります。
スポーツ・フィットネス・リハビリなどBtoB, BtoCの全張りでみなさまへ貢献して参ります!

・今の課題はなんですか?

事業の成長スピードに対し、人材が不足していることが課題です。事業を支え、成長させていけるように採用を行い組織を更に強くさせていくことが必要です。

・読者にメッセージをお願いします。

データ収集含め全開発工程を社内で行っているという強みを活かし、日々変化していくお客様の課題・ご要望に合わせて、柔軟かつスピーディーに製品の改善を行い、常にお客様に最善のサービスを提供していきます。
自分達で未来を創り、世界を変えていくという強い気持ちを持って今後も楽しみながら挑戦を続けていきたいと思います。

会社名 株式会社Sportip
代表者名 高久侑也
創業年 2018年9月25日
事業内容 ・アプリケーション開発
・動作解析システムの開発
・メディアの運営
サービス名 「Sportip Pro」
資本金 6700万円
社員数 8名
所在地 〒113-0033東京都文京区本郷2丁目39番6号 大同ビル6階
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI姿勢分析 AI歩行分析 Sportip フィットネスジム 動作解析 整体 高久侑也
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