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2022年3月4日株式会社mog 稲田明恵|ボランティアを通じた実践型キャリア支援プログラムの事業展開が注目の企業
ボランティアを通じた実践型キャリア支援プログラム事業で注目なのが、稲田明恵さんが2019年に創業した株式会社mog(ママ、お仕事がんばって!)です。
令和2年度雇用均等基本調査によると、女性の育児休暇取得率は81.6%となっています。
数字だけを見ると取得率は高く推移し、制度がきちんと活用されているようにも見えます。
しかし実際のところ、育児休暇は “休暇” と呼ぶにはかけ離れた現実もあります。
出産を終えるや否や、休む暇もなく子育てに追われる日々と向き合い、睡眠不足をはじめとした身体的・精神的負担を抱える女性も少なくはありません。
また、常に家にいて子供の世話に追われることにより、社会からの疎外感や孤立感を感じ、言い知れぬ喪失感に苦しんでいる女性も多く存在しているのです。
出産前にバリバリ働いていたワーキングウーマンであればなおのこと、こうした気持ちを抱えがちなのではないでしょうか?
そうした女性たちが再び職場に戻るとなった時にも、前までの自分や仕事の進め方とのギャップに苦しんだり悩んだりし、働く意欲を低下させてしまうこともあるといいます。
もし子育て中の時間を、社会との接点を持ち続けられる環境にし、社会に貢献している自分を実感でき、それらを通じて自分自身の生きる意味を見つめ直す時間として有効に活用できるようになれば、多くの女性の抱える悩み解消だけではなく、本来の意味での女性活躍社会の実現や、誰も取り残さない社会実現への大きな一歩にもなるのではないでしょうか?
今、すべての女性が自分の軸を持ち、ライフステージごとにこれからの人生を自分自身で決め、その可能性をより一層拡げていくためのサポート事業に、注目が集まっています。
株式会社mog(ママ、お仕事がんばって!)の事業の特徴は、ボランティアという形で様々な社会や事業体との関わりを持つことによって、個々人の活躍の場を広げたりキャリアアップやキャリアチェンジのきっかけをサポートできる、という点です。
株式会社mog(ママ、お仕事がんばって!)の稲田明恵さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
「これからのキャリアのために新しいことにチャレンジしたい」「自分の強みを知って、可能性を広げたい」という意欲的なワーキングママに、他社でボランティア活動をする機会を提供します。
ボランティアだからこそ、未経験の業種や職種にチャレンジしやすく、転職や、企業によっては禁止されている副業をせずに、新しい経験を積むことが可能です。
幅広い業種のスタートアップ企業、NPOなどのラインアップの中から、希望するボランティア先を選択、人材業界での経験が長いmogのスタッフが、ワーキングママの意欲や経験と、ボランティア先をマッチングします。
「ママボラン」に参加したワーキングママは、ボランティア活動を通じて、自分では当たり前と思っていたスキルや仕事の進め方が、社外でも通用する強みであることを自覚し、自信をつけることで、勤務先でのキャリアアップやジョブチェンジ、転職、起業など、キャリアの可能性を広げることができます。
また、ボランティア活動を通じて、身につけたスキルをアウトプットする機会が得られるとともに、ワーキングママのキャリア支援のプロによる個別のキャリアカウンセリングや、自分の強みや今後のキャリアの方向性を明確にしていくキャリア研修をセットにしたキャリアデザインプログラムも受けられます。
さらに、同じくボランティアをしている意欲的なワーキングママと情報交換ができるコミュニティ、ライフやキャリアについて考えるイベントやセミナーなどにも参加可能。インプットとアウトプットの相乗効果によって、ワーキングママが自らのキャリアを主体的に描けるようになります。活動はすべて基本的にオンラインのため、全国どこからでも参加できます。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
「これからのキャリアのために新しいことにチャレンジしたい」「自分の強みを知って、可能性を広げたい」という意欲的なワーキングママにご利用いただきたいです。
具体的には、「育休中にパワーアップして復帰したい」「興味のある業界や職種を経験してみたい」「育休中で、社会から取り残されたような不安感・孤独感がある」これからの働き方やキャリアについて考えたい」「同じようなキャリア意識のママたちとつながりたい」「身に着けたスキルをアウトプットする場が欲しい」「起業や副業など、これからのキャリアのために他社でボランティアしてみたい」、このような思いを持っているワーキングママたちです。
・このサービスの解決する社会課題はなんですか?
近年、出産後も仕事を継続するワーキングママの存在は当たり前になる一方で、マミートラック(※)という言葉もあるように、保育園の送迎に伴う働く時間の制約や、子どもの体調不良などによる急な休みなどがあることを理由に、やりがいや責任のある仕事や長期的なキャリアアップをあきらめてしまうワーキングママは多くいます。(※ワーキングママが、育児を優先させるためにキャリアの一線から退く状態のこと)
またリモートワークの普及により、ビジネスパーソンの時間の使い方は大きく変化しつつあります。かつては副業といえば、隙間時間で内職やアルバイトなどの仕事をした対価として金銭を得ることを主に指していましたが、現在は、勤務先とは異なる企業でチャレンジがしたいという目的で、パラレルワークや副業・複業をする人が増えています。
このような中「ママボラン」は、「これからのキャリアのために新しいことにチャレンジしたい」「自分の強みを知って、可能性を広げたい」という意欲的なワーキングママに、他社でボランティア活動をする機会を提供します。ボランティアだからこそ、未経験の業種や職種にチャレンジしやすく、転職や、企業によっては禁止されている副業をせずに、新しい経験を積むことが可能です。幅広い業種のスタートアップ企業、NPOなどのラインアップの中から、希望するボランティア先を選択、人材業界での経験が長いmogのスタッフが、ワーキングママの意欲や経験と、ボランティア先をマッチングします。
「ママボラン」に参加したワーキングママは、ボランティア活動を通じて、自分では当たり前と思っていたスキルや仕事の進め方が、社外でも通用する強みであることを自覚し、自信をつけることで、勤務先でのキャリアアップやジョブチェンジ、転職、起業など、キャリアの可能性を広げることができます。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
1.資金面の悩み
創業時から社員4人で立ち上げているので人件費やシステム費、広告費など必要経費がかさむ中で一刻も早く売り上げを上げなければという焦りがありました。
2.創業半年でコロナ禍になってしまったことによる市況感の急激な悪化
中途採用を停止する企業も増え、弊社の主力事業であるワーキングママの転職支援も激減すると予想され、不安になりました。しかし幸いにも大規模な投資をする前だったこと、また、多くの企業がリモートワークを導入し、それが普及・浸透したことで在宅勤務可能な中途採用の求人が増え、ワーキングママの転職市場においては追い風になりました。
いまだにお金の心配は尽きませんが、とにかくメンバーに恵まれて前向きな仕事ができているのが救いです。創業から3年で、すでに3回事業をピボットさせて試行錯誤しながら、より良いサービスづくりに向けて楽しく働くことができています。
・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?
「点ではなく線の人材サービスをつくりたい」という思いで創業したので、そういう会社、そういうサービスにしていきたいと考えています。現在は転職支援サービスの「ママリブラ」と、他社でのボランティア活動を通したキャリアデザインプログラム「ママボラン」を提供していますが、たとえば「転職の時」や「育休中の時」などだけでなく、キャリアに悩んだらその都度立ち寄ってもらえる事業をつくりたいと思っています。特に女性は、ライフステージの変化によりキャリアを見直すタイミングが来るので、そのたびに「mogに相談しよう」と思ってもらえる存在になりたいです。
・今の課題はなんですか?
収益の安定化。現在、売上の柱になっている転職支援だけでなく、キャリア支援事業を安定化させて軌道に乗せたいと考えています。
・読者にメッセージをお願いします。
ESG投資が注目されているように、これからは社会性と経済性をいかに両立させて、サスティナブルな事業を創っていけるかが大切だと思っています。
「ワーキングママのキャリア支援」という古くて新しい社会課題に、私たちはこれまでの人材サービスで培った知見をもとに挑んでいきたいと思っています。
まだまだ足元のおぼつかない小さな会社ですが、事業を通じて日本の雇用慣行を変え、女性が堂々と仕事を楽しみ、ママが仕事を通じて自己実現できる社会を創っていきます。
家族が出勤するママの後ろ姿へ「ママお仕事がんばって!」と応援できる社会を創るために、これからも踏ん張りたいと思います。
会社名 | 株式会社mog(ママ、お仕事がんばって!) |
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代表者名 | 稲田明恵 |
創業年 | 2019年 |
資本金 | 500万円 |
社員数 | 6名 |
事業内容 | 人材紹介事業、研修事業 |
サービス名 | ボランティアを通じた実践型キャリア支援プログラム「ママボラン」、 ワーキングママ専門の転職サービス「ママリブラ」 |
所在地 | 東京都渋谷区上原1-3-9 |
代表者プロフィール | 大学卒業後、株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介の法人営業を経験後、特例子会社や障がい者雇用支援「dodaチャレンジ」など、20代で事業責任者として新規事業の立ち上げを経験。その後、人事マネジャーとして人事労務の運用、研修・採用領域を担当。第1子の出産を機に、ワーキングママが抱える悩み・不安を解消したいと「ママボラン」を構想、業界初のボランティアマッチング事業をスタート。2019年、女性が仕事を通じて自己実現できる社会を目指してmogを創業。特技は利き酒、趣味はアートギャラリー巡り。キャリアコンサルティング技能士2級。6歳女児の母。 |
カテゴリ | 有望企業 |
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関連タグ | mog キャリア ワーキングママ 女性 稲田明恵 育休 転職 |
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