注目のスタートアップ

藻類基点の産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を主導する「ちとせグループ」が31億円調達

company

2023年9月12日、ちとせグループの統括会社であるCHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.は、総額31億円の資金調達を実施したことを発表しました。

ちとせグループは、バイオテクノロジー関連の技術開発・事業開発を行う株式会社ちとせ研究所を中核法人とするバイオ企業群です。

グループ企業に、プランテーション産業との共同事業、熱帯地域に適した農業の展開及び農業技術移転、高付加価値作物の栽培・販売を行う「Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd.」、タンパク源としてのスピルリナの生産・販売を手がける「株式会社タベルモ」、高品質な農産物の販売やそれらの生産方法を東南アジアに展開する「Chitose Agriculture Initiative Pte. Ltd.」、多種多様な微生物で構成される菌叢の研究を行う「株式会社ちとせフローラ」があります。

2021年春から、石油産業に代わる藻類基点の新産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を主導しています。

太陽光を唯一のエネルギー源とする藻類の大規模生産を行うと同時に、燃料・プラスチック・食品・化粧品など、藻類製品を社会に普及させる取り組みをさまざまな企業・機関と協働して進めています。

今回の資金は、藻類の生産規模拡大や製品開発に充当します。


藻類とは、陸上植物であるコケ植物、シダ植物、種子植物を除いた光合成を行う生物の総称です。顕微鏡が必要なほど微小な生物である微細藻類がその多くを占めています。

藻類は、人類に有益な物質を含んでいるほか、新たな物質を生産できるため、以前から産業利用のための研究が行われてきました。

最近では、食料供給の安定やクリーンエネルギーへの移行が注目されており、藻類は高タンパク質含有量から新しい食品として期待されているだけでなく、効率的なバイオ燃料の生産などでも期待されています。

藻類のメリットは、陸上植物に比べて生産効率が高く、少量の水と太陽光があれば生育可能で、土地の制約を受けないという点が挙げられます。したがって、藻類は将来的には世界的な産業として確立されると予想されています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業などとの提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD. MATSURI ちとせグループ ちとせ研究所 バイオ バイオテクノロジー プロジェクト 事業開発 技術開発 株式会社 構築 産業 藻類 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

電気運搬船や大型蓄電池を開発する「パワーエックス」が9.2億円調達
2022年8月3日、株式会社パワーエックスは、総額9億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 パワーエックスは、大型蓄電池の製造・販売や、電気運搬船「Power Ark」の開発を展開し…
「第4回 社会課題の解決を支えるICTサービス大賞」でナレッジ共有ツール「Qast」が「新型コロナ対応賞」を受賞
2020年12月1日、any株式会社は、2020年11月17日に開催された「第4回 社会課題の解決を支えるICTサービス大賞」において、「Qast」が「新型コロナ対応賞」を受賞したことを発表しました。…
多言語法律文書向け編集・管理システムなど提供の「日本法務システム研究所」が8,000万円調達
2019年12月19日、株式会社日本法務システム研究所は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 多言語法律文書向けクラウド型編集・管理システム「LAWGUE(ローグ)」や、業務…
薬局や訪問看護などを展開する「GOOD AID」が「JR東日本スタートアップ」と資本業務提携
2021年5月26日、GOOD AID株式会社は、JR東日本スタートアップ株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 GOOD AIDは、調剤薬局「おだいじに薬局」や、零売薬局チェーン「…
創薬バイオベンチャーの「セルアクシア」が6.4億円調達
2022年8月19日、セルアクシア株式会社は、総額約6億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 セルアクシアは、従来の治療法では治せなかった難治性疾患に対して画期的な有効性を示す新規細…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集