注目のスタートアップ

コーヒー専門通販「PostCoffee」とコーヒーのサブスクリプションサービスを提供する「POST COFFEE」が4.3億円調達

company

2022年10月12日、POST COFFEE株式会社は、総額約4億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

POST COFFEEは、コーヒー専門の通販サイト「PostCoffee」と、コーヒーのサブスクリプションサービス「PostCoffeeサブスクリプション」を展開しています。

「PostCoffeeサブスクリプション」は、簡単な質問に答えるコーヒー診断により、約30万通りの組み合わせから好みのコーヒーが届くサブスクリプションサービスです。

届いたコーヒー豆にフィードバックを送ることで、好みが最適化されていくこと、届けているすべてのコーヒーがスペシャルティコーヒーであることを特徴としています。

「PostCoffee」は、2022年4月にローンチしたコーヒーの専門通販サイトです。

有名コーヒーショップのコーヒー豆と、世界20か国以上の自社焙煎コーヒーをラインナップしています。

15時までの注文は当日発送で、最短翌日にポスト投函されること、全国送料無料であることを特徴としています。

今回の資金は、小売店への卸売、小売店向けの商品開発、レストラン・カフェ・ホテルなどへのコーヒー豆の卸売など、オフラインのチャネル拡大に充当します。

全日本コーヒー協会「日本のコーヒー需給表」によると、国内のコーヒーの消費量は年々増加を続けており、1996年に約35万トンだった消費量が、2018年には約47万トンへと成長しています。

さらに、日本は世界のコーヒー消費量において4%を占め、EU、アメリカ、ブラジルに次ぐ消費量であるため、世界的にも大きな市場規模といわれています。

近年は、アメリカを中心としてスペシャルティコーヒーが流行しており、国内でもスペシャルティコーヒーを提供するカフェや、取り扱うロースター(焙煎所)も増えています。

スペシャルティコーヒーとは、生産から消費まで徹底した品質管理が行われている高品質なコーヒーのことです。

コーヒーが大量生産大量消費のモデルによって流通することにより、世界的にコーヒー価格が低迷していきました。これにより、零細のコーヒー豆農園は十分な利益を得られない状況に置かれています。

スペシャルティコーヒーは、コーヒーに美味しさやオリジナリティといった付加価値を持たせ、さらにコーヒー農園と直接取引をすることで生産者にも利益が還元されます。つまり、コーヒー豆の持続的な生産・流通を実現するための仕組みでもあるのです。

こうしたスペシャルティコーヒーは、流通量が少ないことから、ロースターは自社ECのみで販売するというケースが目立ちます。

一方で、消費者にとってこの状況はスペシャルティコーヒーを探すことが難しいという課題があります。

POST COFFEEは、このスペシャルティコーヒーの流通の課題を解決するため、コーヒーのショッピングモール「PostCoffee」を運営しています。

今後はオフラインでの販路拡大にも取り組み、スペシャルティコーヒーをさまざまな領域へと広げていくようです。

ECサイトはプロダクト販売のチャネルとして重要な存在です。ただ販売するだけでなく、企業・ブランドの価値観を発信するためのものとして活用することもできます。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期におけるECサイトの導入について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EC POST COFFEE PostCoffee PostCoffeeサブスクリプション コーヒー サブスクリプション スペシャルティコーヒー 嗜好品 株式会社 資金調達 通販 食品 飲料品
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

カジュアル面談プラットフォーム「Meety」が1.9億円調達
2022年3月2日、株式会社Meetyは、総額1億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 カジュアル面談プラットフォーム「Meety(ミーティー)」を運営しています。 企業に所属してい…
エッジAIのアルゴリズムを提供する「エイシング」が3億円調達
2019年11月20日、株式会社エイシングは、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 エッジAIにおいて、導入機器側でのリアルタイムな自律学習・予測を可能にするAIアルゴリズム「ディープ…
クラウド型ホテル運営ソリューション提供の「SQUEEZE」が9億円調達
2020年4月1日、株式会社SQUEEZEは、総額9億円の資金調達を実施したことを発表しました。 クラウド型ホテル運営ソリューションを提供しています。 ICTとクラウド・ワーカーを活用して省人化された…
レーザー核融合商用炉の実現を目指す「EX-Fusion」が18億円調達
2023年7月6日、株式会社EX-Fusionは、総額18億円の資金調達を実施したことを発表しました。 EX-Fusionは、高出力・高繰り返しレーザー技術と連続ターゲット供給装置や最先端の光制御技術…
高血圧治療用アプリなど「治療アプリ」を展開する「CureApp」 米投資会社「カーライル」が70億円のマイノリティ成長投資を実施
2022年8月16日、株式会社CureAppは、カーライル(本社:米国ワシントンD.C.)からマイノリティ出資を受け、戦略的提携を発表しました。 カーライルによる投資額は約70億円です。 CureAp…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集