電気運搬船開発の「パワーエックス」が国内最大手の造船メーカー「今治造船」と資本業務提携

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2021年12月3日、株式会社パワーエックスは、今治造船株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

パワーエックスは、沖合にある洋上風力発電所でつくられた電力を船で陸に運ぶため、電気運搬船「Power ARK」を開発しています。

また、2024年までに大型蓄電池の製造のための工場の設立を進めています。

今治造船は、愛媛県今治市に本社を置く国内最大手の造船メーカーです。

SDGs(持続可能な開発目標)が示されたことにより、クリーンなエネルギーである再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みが世界的に推進されています。

再生可能エネルギーには、太陽光、風力、地熱、、水力、バイオマスなどがあり、世界では風力発電が主流なものとなっています。

日本では風況や台風などの自然条件が理由となって風力発電の導入が遅れていますが、今後の再エネ割合を増加させるためには風力発電の普及が欠かせないと考えられています。

風力発電装置では、台風にも耐えうる風車が量産化されていることや、洋上風力発電設備のコストの低減などもあり、近いうちに日本においても風力発電の導入が進んでいくでしょう。

日本は四方を海に囲まれた島国であるため、洋上風力発電の可能性が大きい国です。

特に沖合は風が強い(風況が良い)ため、沖合に設置する浮体式の風力発電設備の実現が、日本における風力発電の普及にとって重要であると考えられています。

沖合の発電所から陸に電気を運ぶには通常海底ケーブルを利用することになります。しかし海底ケーブルは、船舶の航路、海洋資源開発、海洋研究、海洋環境保護など風力発電以外の海洋利用について配慮しなくてはならないですし、メンテナンスも必要となります。

そこでパワーエックスはこの海底ケーブルの課題を解決する「船で電気を運ぶ」事業の実現のため、電気運搬船と大型蓄電池の開発を行っています。

株式会社パワーエックスよりコメントが届きました。

電気を船で運搬する「電気運搬船」実現のためには、蓄電池と船舶に関する新たな技術開発とざまざまなイノベーションが必要となります。

脱炭素社会の実現は、造船・海運業界においても取り組まなければならない大きな課題です。

この資本業務提携によって、両社の強みを活かし、これらの実現に向けた開発や市場開拓をより本格的に進めていくことができると考えております。

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