Gemini(ジェミニ)とは?最新の生成AIの性能・特徴!使い方や活用事例も
Gemini(ジェミニ)1.5 Pro(プロ)など最新モデルの使い方もご紹介。無料でも使える?
ChatGPTのリリースから始まった生成AIブーム。強豪であるGoogleも負けじと、自前の生成AIであるGemini(ジェミニ)をリリースしました。実はこのGemini、ChatGPTなどと比較しても優れている点があり、生成AI識者たちの間で注目を集めています。
本記事では、Googleがリリースした生成AI、Gemini(ジェミニ)の概要や使い方、活用方法のアイデアなどについてまとめてご紹介します。
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この記事の目次
Gemini(ジェミニ)とは?最新の生成AIの性能・特徴
Gemini(ジェミニ)は、Googleによって開発された次世代のマルチモーダル生成AIシステムです。2023年12月6日に発表され、Googleが「これまでに構築した中で最も能力が高く、汎用性の高いモデル」と述べているように、従来の言語モデルを超えた能力を持つとされています。
Geminiは、テキスト、コード、画像、音声、動画など、さまざまな種類のデータを組み合わせて理解し、処理することができます。さらに、複雑な問題を理解し、解決策を見つけ出すための高度な推論能力も備えています。また、新しいアイデアを生み出し、ストーリー、詩、音楽など、創造的なコンテンツを生成することも可能です。
Geminiの高度な能力は、様々な分野で革新的なアプリケーションを生み出す可能性を秘めています。例えば、より自然で人間らしい会話ができる高度なチャットボットやバーチャルアシスタント、記事、ストーリー、詩、音楽など、様々な種類のコンテンツを自動生成するシステム、個別指導や自動評価など、学習体験を向上させるための教育ツール、そして病気の診断、治療法の開発、患者のケアなど、医療従事者を支援するシステムなどが考えられます。
Geminiは、従来の言語モデルと比較して、マルチモーダル理解、高度な推論能力、創造性において優れています。テキストだけでなく、画像、音声、動画など、さまざまな種類のデータを処理できるだけでなく、より複雑な問題を理解し、解決策を見つけることができ、さらにより創造的なタスクを実行し、新しいアイデアを生み出すことができます。
Geminiは、Googleの様々な製品やサービスに統合され、段階的に展開される予定です。GoogleのAI技術における大きな進歩であるGeminiは、私たちの生活、仕事、学習の仕方に大きな影響を与える可能性を秘めています。
以前は、Googleの生成AIはBard(バード)という名称でしたが、Geminiに名称が変更されました。
現在、使えるモデルには、Gemini1.0 Pro、Gemini1.5 Pro、Gemini 1.5 Flashなどがあります。
無料でも使える!Gemini(ジェミニ)の代表的なモデル3つをご紹介
現在使えるGeminiの代表的なモデル3つをご紹介します。それぞれにメリットがあるので、うまく使い分けてみましょう。
Gemini1.0 Pro(プロ)とは?
Gemini 1.0 Proは、GoogleのマルチモーダルAIモデルの初期バージョンで、さまざまなデータタイプ(テキスト、コード、オーディオ、画像、ビデオ)を処理および統合できるように設計されています。ただし、現状ではテキスト入力と画像入力の2種類が利用できます。
Geminiがリリースされた当初から利用できるモデルで、現在でもWebブラウザ版から無料で利用できます。
Gemini(ジェミニ) 1.5 Pro(プロ)とは?
Gemini 1.5 Proは、高機能なモデルとして注目を集めています。このモデルの大きな特長は、一度に入力できるトークン数が大幅に増加したことです。Gemini 1.5 Proでは、なんと100万トークンもの入力が可能になりました。
この100万トークンという膨大な入力容量により、Gemini 1.5 Proは11時間分の音声データや1時間分の動画データ、30,000行以上に及ぶソースコードや70万語以上の英単語など、膨大なデータを丸ごと処理(入力)することができるのです。
これほどまでの大容量データを一度に入力し、処理できるモデルは他に類を見ません。さらに、実験環境下では、LLM史上最大となる1,000万トークン(10M)の入力にも成功しているとのことです。
上記のことより、他の生成AIや、これまでのモデルと比較したときの特徴として言えるのが、データ量の大きい動画での活用が期待できます。動画を入力して文字起こししたりすることもできるので、YouTube動画を配信する方などには特に便利でしょう。
ただし、現時点ではGemini 1.5 ProはWebブラウザ版では対応していないので、利用する際には注意が必要です。Gemini 1.5 Proを利用するための使い方は後述するGoogle AI Studioを利用すれば、無料で利用できます。
Gemini(ジェミニ)1.5 Flash(フラッシュ)とは?
Gemini 1.5 Flashは、2024年5月15日のGoogle I/Oで発表された革新的なAIモデルです。Geminiシリーズの中で最も軽量ながら、100万トークンのコンテキストウィンドウを維持し、高速応答と優れたコスト効率を実現しています。
このモデルは、テキストだけでなく、動画、画像、音声などのマルチモーダルデータに対する推論が可能です。1時間のビデオや11時間のオーディオ入力を処理できるなど、大規模なマルチメディアデータにも対応しています。
後述するGoogle AI Studioを利用すれば、無料で利用できます。
有料版Gemini(ジェミニ)のAdvanced(アドバンスド)とは?
Gemini Advanced(アドバンスド)は、最新のAIモデルであるGemini 1.5 Proを利用できるサブスクリプションサービスです。月額料金は2,900円ですが、登録から2か月間は無料トライアル期間として提供されます。この期間中は、Gemini Advancedのすべての機能を無料で利用することができます。
無料トライアル期間が終了すると、自動的に有料契約に移行します。ただし、2か月以内に解約手続きを行えば、料金は一切発生しません。これにより、ユーザーはGemini Advancedのサービスを実際に体験した上で、継続利用するかどうかを判断することができます。
Gemini Advancedには、Google One 2 TBストレージの特典も付属しています。これにより、ユーザーは大容量のクラウドストレージを利用することができ、AIモデルの処理結果やデータの保存などに活用できます。
Gemini(ジェミニ)の使い方。1.5 Pro(プロ)はどこで使える?
GeminiのWebブラウザ版は、Googleアカウントにログインさえしていれば、Chrome、Safari、Firefox、Opera、Edgiumのそれぞれのブラウザで利用できます。
ただし、無料のWebブラウザ版で利用できるのは、最新のGemini1.5 Proではなく、Gemini1.0なのでご注意ください。
もし、Gemini1.5 Proを利用したい場合には、2つの方法があります。
1つ目は、Geminiの有料版である、Gemini Advancedに契約することです。
もう1つの方法は、Google AI Studioにアクセスして利用する方法です。この方法であれば無料で利用できます。PC版のやり方について、以下でその方法をご紹介します。
まず、以下のページ(Google AI Studio)にアクセスし、「Google AI Studio にログイン」をクリックします。
次に「Use Google AI Studio」という文言の右横にある「New Prompt」というボタンをクリックします。
すると、以下のように、Google AI Studioのホーム画面が表示されます。
ここで、右上にある「Model」の「Gemini 1.5 Pro」をクリックします。
Gemini(ジェミニ)の最先端モデル1.5 Pro(プロ)の使い方・ビジネス活用方法・アイデア
Gemini1.5 Proの使い方・ビジネス活用方法のアイデアをご紹介します。以下のアイデアを使えば、ビジネスをより飛躍させることができるでしょう。
長い動画からブログやレポート、議事録を作る
Gemini1.5 Proは、動画の文字起こしに非常に便利なツールです。動画をアップロードするだけで、その内容を一言一句、正確に文字起こしすることができます。この機能は、ブログ記事や議事録、レポートなどを作成する際に大変役立ちます。
文字起こしが完了したら、「文章をブログ用に整えて」などのシンプルな指示を与えるだけで、Gemini1.5 Proが自動的に動画の内容をブログ記事用の文章に変換してくれます。これにより、動画コンテンツを簡単にテキスト化し、効果的に活用することができます。
また、Gemini1.5 Proは最大1時間の長さの動画を一度に処理できるため、ほとんどの動画コンテンツに対応可能です。1時間を超える長時間の動画であっても、複数の部分に分割してアップロードすれば、全体を文字起こしすることができます。
長時間に及ぶ録画内容も、Gemini1.5 Proを使えば簡単に文字起こしができ、必要な情報を効率的にテキスト化することが可能です。
起業家の方々にとって、動画コンテンツの有効活用は重要な課題の一つです。Gemini1.5 Proの文字起こし機能を活用することで、動画に含まれる貴重な情報を簡単にテキスト化し、ブログ記事やレポート、議事録などに転用することができます。これにより、コンテンツ制作の効率化と品質向上を同時に実現できるでしょう。Gemini1.5 Proは、動画活用を促進し、ビジネスコミュニケーションの向上に貢献する強力なツールと言えます。
長い法的文書などを要約・レビューする
Gemini 1.5 Proは、長い法的文書の要約やレビューに非常に効果的です。以下に、その理由と具体的な利点を説明します。
Gemini 1.5 Proは、最大100万トークンのコンテキストウィンドウを持ち、大量の情報を一度に処理できます。これにより、長い法的文書を迅速かつ正確に要約することができます。文書全体の要点を抽出し、重要な情報を簡潔にまとめることで、法的判断を迅速に行うことができます。
法的文書のレビューには、高度な解析能力が必要です。Gemini 1.5 Proは、複数の文書を比較し、矛盾点や重要な変更点を特定することができます。これにより、法的リスクを特定し、適切な対策を講じるためのインサイトを提供します。
法的文書のレビューや要約は通常、多くの時間と人手を要します。Gemini 1.5 Proはこのプロセスを自動化し、大量の文書を短時間で処理できるため、時間とコストの大幅な節約が可能です。特に、複雑な契約書や法令のレビューにおいて、その効果は顕著です。
Gemini 1.5 Proは、文書内の特定の情報を迅速に検索する機能も備えています。特定の条項やセクションを検索し、関連する情報を素早く抽出できるため、法的調査やデューデリジェンスを効率的に行うことができます。
膨大なデータを分析して、新たな洞察・インサイトを導き出す
Gemini 1.5 Proは、膨大なデータを分析し、新たな洞察を導き出すことに適しています。最大100万トークンのコンテキストウィンドウを持つGemini 1.5 Proは、大量のデータを一度に処理する能力があります。この拡張されたコンテキストウィンドウにより、複数の大規模なドキュメントやデータセットを統合して分析し、包括的なインサイトを提供することができます。
また、Gemini 1.5 Proは、テキスト、画像、音声、ビデオなど、複数のデータタイプを同時に処理するマルチモーダル機能を備えています。これにより、異なるデータソースを統合して分析し、より精度の高い結論を導き出すことができます。
さらに、データの視覚的な表現を生成する機能があり、複雑なデータセットを視覚的に理解しやすい形式で提供します。これにより、データのトレンドやパターンを迅速に把握することができます。
具体的なビジネス応用例としては、マーケティング分析、金融データの分析、医療データの解析などが挙げられます。マーケティング分析では、顧客データを分析し、消費者行動のトレンドやパターンを発見して、マーケティング戦略を最適化します。金融データの分析では、大量の財務データを解析し、投資戦略の策定やリスク管理に役立てます。医療データの解析では、患者データや医療研究のデータを解析して、診断や治療計画の改善を図ります。
Gemini 1.5 Proの強力なデータ分析機能は、ビジネスにおけるデータ活用を促進し、意思決定の質を向上させるでしょう。起業家の方々は、自社の持つデータをGemini 1.5 Proで分析することで、新たな事業機会の発見や業務効率化、リスク管理などに役立てることができます。Gemini 1.5 Proは、ビッグデータ時代におけるビジネスの競争力強化に貢献する、強力なツールと言えるでしょう。
Gemini(ジェミニ)を活用しましょう
以上、Geminiの概要や活用方法のアイデアなどをご紹介しました。ぜひ記事を参考に、積極的にGeminiを活用してみてください。
GeminiやChatGPTなどの生成AIをいかに活用するかが、今後のビジネスの成功に大きく関わってくる時代になりました。是非、こちらの「ChatGPT生成AIガイド」を参考に、自身のビジネスでの活用方法を検討してみてください。無料で差し上げています。
(編集:創業手帳編集部)