ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」とは
BASE(ベイス)のサービス内容やメリット・デメリットを解説!ビジネス使用できるネットショップ作成サービスか
BASEはショッピングアプリと連動できるECショップを作成できるサービスです。モノづくりや販売系のビジネスに関心がある人に向けて、使い勝手やサービスの特徴、メリットデメリットを解説します。
BASEはECサイトの制作や運用・運営に詳しくない人でも使えるため、商品さえ準備できればすぐに始められます。
また、ECショップだけでなくショップ開店にあたって必要な関連サポートも充実したサービスです。
ビジネスでの導入を考えている人は、機能面やコストなどにも注意して検討しましょう。
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この記事の目次
BASE(ベイス)とは
BASE(ベイス)とは、誰でも簡単にECサイトを作ることができるネットショップ作成サービスです。
テレビコマーシャルやスマホアプリのストア内などで見かけることも多く、知名度が高くなってきました。
さまざまな機能があり、気軽にネットショップを作れるのが魅力です。
ネットショップ作成サービス
BASEでは、スマホアプリもしくはPCからインターネットを通してネットショップを作ることができます。
BASE内のテンプレートなどを活用することで、特別なスキルや知識なしに、ファッショナブルなネットショップを立ち上げ、商品を登録、販売することが可能です。
プログラミングやウェブデザイン、グラフィックスの知識など、学ぶ必要もありません。
こうした気軽さから、多くのクリエイターやオンライン通販を検討していたショップなどが利用をはじめました。
2020年12月8日、BASEのネットショップ数が130万ショップを突破したと報じられています。
BASEのネットショップ作成サービスの基本機能
BASEの利用を検討する上では、人気だけでなく機能が充実していることが重要です。BASEでは、ネットショップを作成し、自作商品の販売ができますが、関連サービスなどもあります。
ネットショップを作成し、運営していくにあたって必要な機能が利用できるかどうか、確認しておきましょう。
ショッピングアプリ
BASEの機能のメインであり、売買する上で期待したいのは、BASEのショッピングアプリとしての機能です。
BASEにはネットショップ作成機能とショッピングアプリの2つの側面があり、ネットショップを作成したらBASEのショッピングアプリでユーザーに観られるようになっています。
ショッピングアプリのユーザーも700万ユーザーといわれており、ネットショップの数に劣らない人気アプリです。
ネットショップの作成を検討中の方は、まずショッピングアプリの方からどんなショップがそろっているか、サイト内の雰囲気や競合をチェックしてみても良いでしょう。
資金調達や決済サービス
BASEは、ショップの作成と販売だけでなく、ネットショップビジネスを支えるサービスも持っています。
資金調達や決済サービスの利用で、さらにショップ運営が快適になるでしょう。
資金調達できる金融サービス「YELL BANK」
「YELL BANK」は、BASEでショップを作成したショップオーナーのための金融サービスです。
「YELL BANK」では、将来の売上金額を予測して売掛債権を買い取ります。融資ではなく売掛債権の買取なので、リスクなく資金調達が可能です。
また、将来の売上を即時資金に変えられるため、開店したばかりで現金が少ない時期にも安心です。
決済サービス「PAY.JP」
BASEでは、クレジットカード決済を簡単に導入できるオンライン決済サービスもあります。
1年間無料で利用でき、個人法人に関係なく導入出来るサービスです。決済手数料は3.0%~となっています。
簡単支払いのID決済サービス「PAY ID」
「PAY ID」はオンラインはもちろん、オフラインの支払いにも使える購入者向けのID決済です。購入者向けサービスも充実させることで、購買意欲を高めます。
デザインマーケット
BASEの気軽でスキルなしにネットショップを作れる仕組みは、この「デザインマーケット」で成り立っているといっても過言ではありません。
無料で利用できるテンプレートもありますが、デザインマーケットにはさまざまなクリエイターの力作が有料で販売されています。
自社ショップのイメージに合ったショップデザインを探して、自由に購入できます。もちろん、知識やセンスのある方はデザインマーケットでの販売も可能です。
販売されているテンプレート(テーマ)には独自機能もオプションとして設定されており、より柔軟なショップ運営に役立てられます。
BASE(ベイス)を使ってショップ開設するメリット
BASEでショップを開設するメリットについて紹介します。
BASEはモノづくりや販売を中心にビジネスを展開したい人にとって、初期段階で多くのメリットが感じられるサービスです。
誰でも簡単にネットショップが作成できる
BASEは、無料、有料の各種テンプレートとドラッグアンドドロップでデザインできる簡単な操作方法になっています。
そのため、特別なPCスキルが必要なく、初めてのネットショップ作成でも楽に操作可能です。
その他ネットショップの知識や経営経験がなくても、初心者向けサポートが整っており、初めての起業を支えます。
無料でも利用できる
BASEは、無料でもネットショップ作成が完了し、さらに販売もスタートできます。
有料と無料でサービス内容は異なるものの、一通りのネットショップとしての機能は無料で揃っており、不自由はしません。
そのため、売れ行きが不透明でもコストをかけず、リスクを抑えてショップを始められます。
コストがかからないため、起業する前のお試しでマーケットリサーチ的に運用してみることも可能です。こだわったショップを作りたい場合には有料プランもあります。
Instagramと連携できる
BASEでは、Instagramと連携することで、インスタの投稿から直接ユーザーに向けて商品販売できます。
インスタ投稿時に、商品をタグ付けしてリンクさせるだけなので簡単です。
Instagramのユーザーへ向けてショップや自社商品のピーアールできるだけでなく、販売までできるので顧客の取りこぼしを防ぎます。
ショップの公式Instagramを持っている場合もおすすめです。商品画像でアピールできるInstagramはショップ経営では欠かせません。
商品情報の連携と同期、ドメインの認証を行い、アカウントをビジネス向けにしてショッピング機能を設定します。
アクセス管理できる
BASEでは、ネットショップでの商品公開や販売だけでなく、アクセス管理もできるため、集客のためのSEO対策も意識して行えます。
閲覧数、検索・SNS流入数などを確認することも可能です。Google Analytics 設定Appを入れることもできます。
ショップブログを作れる
BASEにはショップのトップページから飛べるブログもあります。
ショップブログとして、商品の紹介やスタッフブログのような形で運用でき、独自のカラーがさらに出しやすくなるでしょう。
無料で取り入れられる拡張機能で利用可能になります。
ノウハウを学べる
BASEには、ノウハウ記事を読めるサイト「BASE U」があります。登録しなくても読むことのできるサイトです。
ネットショップのさまざまなノウハウを学べます。BASEの使い方だけでなく、ネットショップの開設・運営・集客のノウハウも紹介しているため、情報収集に生かしましょう。
ショッピングアプリと連動
BASEには販売者と購入者を繋ぐアプリもあり、ショッピングアプリからの流入、購買も見込めます。
ネットショップ作成の「BASE」で作ったサイトは、ショッピングアプリと連動するため、特に何かの手続きをする必要もありません。
BASEでの集客、販促は主に自身で行う必要がありますが、ショッピングアプリとも連携しているため、何もしなくても多少の流入は見込めるかもしれません。
BASE(ベイス)を使ってショップ開設するデメリット
BASEは、ネットショップを無料で気軽に作成できますが、全てが万全というわけではありません。
使いにくいと感じる部分やコスパが悪いと感じる部分などもあるため、悪い面にも目を向けておきましょう。
集客力が弱い
BASEでは、公式からのピックアップや宣伝などはありません。
そのため、ショッピングアプリで多少の流入は期待できますが、利用者が積極的に探してくれないとお店を見てもらえないことも多くなります。
また、本格的な顧客の流入アップを目指すには、自社での拡散が必要です。
BASEのショップはアプリだけでなくネット上で独立したショップのように検索もできるため、ブログの更新やSNSでのシェアで積極的に集客力を高めましょう。
売上に比例して費用が増える
BASEでは、ネットショップ開設と商品の陳列までは無料で出来ますが、売上が出るとそれに対して手数料などの費用がかかります。
そのため、売上が多くなると手数料の負担が大きくなり、手数料が利益を圧迫する恐れがあります。
BASEの利用コストは売上に対してかかる費用のみです。そのため初期費用を抑えることはできます。
しかし、販売件数が増えると増えた分コストが上がるため、売上のめどが立つようになったら他のサービスを検討することも必要かもしれません。
デザインに限界がある
BASEのデザインのバリエーションは、初心者、個人のチャレンジ程度なら満足できる内容ですが、本格的にビジネスでネットショップを開設するには物足りなくなるかもしれません。
動画の差し込み、色やレイアウトの調整は可能ですが、自社サイトとして発展させたい場合には不十分です。
基本的なことはできる無料ブログレベルと考えておくと良いでしょう。
自分でHTML、CSSの編集ができる人は、「HTML編集」Appsをインストールするだけでカスタマイズできます。
ただし、その管理画面エディタも使いにくく、あまり一般的なエディタではありません。
BASE(ベイス)の利用料金
BASEでは、月額費用(毎月かかる固定費)は無料です。
販売時にかかる手数料が主な利用料金となります。
決済手数料やサービス料などが売れるごとにかかるため、ある程度の売上予測や目標が決まったら手数料の計算もしておきましょう。
また、その他に売上金額を引き出す際の手続きにも費用がかかります。
販売時 | BASEかんたん決済手数料 | 3.6%+40円 |
サービス利用料 | 3% | |
振込時 | 振込手数料 | 250円 |
事務手数料 | 振込申請額が2万円未満の場合500円 |
BASE(ベイス)でネットショップを開設する流れ
BASEでネットショップを開設する際の基本的な流れを紹介します。特に難しい手続きなどはないため、誰でもスムーズに開設可能です。
BASEアカウントを作成する
BASEでネットショップを開設するためには、まずはアカウントを作成し、新規登録する必要があります。
登録時に必要なのはBASEで作成するネットショップのURLです。メール認証を行うと、アカウントの登録が完了します。
ショップ設定をする
アカウントを登録したら、ショップを設定していきます。デザイン画面から好みのテーマを選び、各種パーツを配置します。
一般的なCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を触ったことのある方であれば、初めてでも問題なく使いこなせるでしょう。
全くパソコン操作に詳しくない人でもアイコンなどが直感的に分かるデザインなので、すぐに慣れます。
またこの段階で、ブログなどの必要な機能を追加しておくと便利です。
商品を登録する
ショップの形が整ったら、商品管理から画像やタイトルを設定して商品を登録していきます。
商品登録のボタンから、商品名と価格、商品説明、在庫数を手順にそって入力などを進めるだけで登録完了できます。
デザインも商品を登録した後でも変えられますし、商品も次々追加可能です。
公開する
最後に、公開ボタンを押すだけで作成したネットショップが公開されます。
ショッピングアプリ内でも見られますが、ネット上に普通のネットショップとしても公開されているため、SNSなどで告知しましょう。
まとめ
BASEは、パソコンに強くない人やネットショップ初心者でも気軽にECサイトを立ち上げられるサービスです。コストもショップ作成だけなら1円もかからず、便利に使えます。
ただし、本格的にネットショップを立ち上げて、ビジネスとしてやっていきたい人にはやや物足りなさを感じるかもしれません。
とりあえずネットショップを立ち上げ、売上や注目度を見て、今後の売上予測を立てる目安として使うには役立ちます。
創業手帳(冊子版)は、資金調達や販路拡大など起業後に必要な情報を掲載しています。起業間もない時期のサポートにぜひお役立てください。
(編集:創業手帳編集部)