【2025年最新】中小企業向けウイルス対策ソフト比較!おすすめソフト10選と選び方の詳細解説

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ウイルス対策ソフトでビジネスの安全性を確保しよう


企業に対するサイバー攻撃は年々激化しています。
特にセキュリティ対策が十分でない企業はターゲットになりやすく、被害も大きくなる傾向があります。
マルウェアやランサムウェアによる攻撃を受けることはもはや他人事ではなく、一刻も早く対策を講じる必要があるのです。
本記事では、開業後間もない企業様や中小規模の事業者様に向け、ウイルス対策ソフトの重要性や選び方、おすすめ製品を詳しく解説します。

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ウイルス対策ソフトでビジネスの安全性を確保しよう

経済産業省が実施した調査(※)の結果、約7割の中小企業において組織的なセキュリティ対策が整備されていないという実態が明らかになりました。
また、近年では取引先を経由してウイルス感染を広げる「サプライチェーン攻撃」が増加しており、中小企業は大企業への攻撃の足掛かりとして狙われやすくなっています。

開業直後の企業では、コスト削減のためにセキュリティ対策が後回しになりがちですが、万一、ウイルスに感染してしまった場合には損害の復旧と信頼の回復に莫大なコストがかかります。
ウイルスに感染してからでは遅いのです。早期にウイルス対策ソフトを導入し、マルウェア感染による業務停止やデータの流出を未然に防ぐことが不可欠な時代になっています。

※:経済産業省 中小企業の実態判明 サイバー攻撃の7割は取引先へも影響

ウイルス対策をしないとどうなる?中小企業が負うリスクとは

もしもウイルス対策が不完全な状態でマルウェアやランサムウェアの被害に遭った場合、企業や経営者はどのようなリスクを負うことになるのでしょうか。

法的リスク

ウイルス感染により企業が被る最も甚大な被害のひとつが、個人情報や機密データの流出です。
例えば、企業が保持する顧客の個人情報を流出させてしまった場合、個人情報保護法に基づき法的責任を問われるケースも少なくありません。
また、被害が自社だけにとどまらず、第三者まで拡大する可能性があるのがサイバー攻撃の怖いところです。
ウイルス感染によって取引先にも被害を及ぼした場合、賠償責任が発生する可能性もあります。

社会的リスク

企業がサイバー攻撃を受け、データの流出・損失やシステムダウンにより業務を停止せざるを得なくなった場合の被害は、一時的な経済的損失だけではありません。
ウイルス対策を怠っていた事実により顧客や取引先の信頼を損なうだけでなく、ブランドイメージの低下にも繋がってしまうのです。
失われてしまった信頼を回復するには、長い時間がかかります。
売上減少や取引先の撤退といった二次的な損害を防ぐためにも、ウイルス対策ソフトを導入し、被害を最小限に抑えることが求められているのです。

ウイルス対策ソフト比較で重視すべきポイント

「ウイルス対策ソフトはどれでも同じ」「とりあえず入れておけばOK」と思っていませんか?
企業で導入する際には、ビジネスレベルの機能を備えたウイルス対策ソフトが必要です。
中小企業でウイルス対策ソフトを比較検討する際に重視すべきポイントをまとめました。

ウイルス検出率

ウイルス対策ソフト比較でまずチェックすべきは、ウイルスの検出率です。
ウイルスやマルウェアは日々進化し、毎日新たな脅威が誕生しています。
ウイルス検出率の高いソフトではウイルス定義のアップデートが頻繁になされており、既知のウイルスだけでなく、最新の脅威にも対処しやすくなります。
特にAIを活用した振る舞い検知技術を搭載した製品は、ランサムウェアやゼロデイ攻撃にも強い傾向があり、企業のデータを守る強力な防御手段となります。

多層防御機能への対応

多層防御とは、異なる種類のセキュリティ対策を組み合わせて、複数の層(レイヤー)で攻撃を防ぐ手法です。
コンピューターに侵入したウイルスを駆除するのが一般的なウイルス対策ソフトの基本機能ですが、それに加え、ウイルスの侵入口や拡散経路にも防御を施すことで、より高度なセキュリティを実現します。
似た言葉に「多重防御」がありますが、これは同じレイヤーに複数のセキュリティ対策を組み合わせることを指します。
多重防御は、特に重要なデータを扱う企業で、1つのポイントについて厳重に防御したい場合に採用されることが多いです。

規模・利用環境

ウイルス対策ソフトは、製品によって利用人数の上限や対応するOSが異なっています。
企業でウイルス対策ソフトを導入する際は、自社の規模や利用環境に合った製品を選びましょう。
中小企業では、複数デバイスにインストールでき、管理者やシステム担当者によって管理・制御ができる製品が適しています。
法人向け製品では、PCだけでなく、スマホやタブレットなどのデバイスにも対応しているものが多く、統合管理機能を備えていますので、社給デバイスをまとめて管理・保護することも可能です。

動作の軽さ

「ウイルス対策ソフトを入れたらパソコンが重くなった」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際、ウイルス対策ソフトの中にはパソコンの動作が重くなるものもあります。
セキュリティ対策の強化は重要ですが、ソフトの動作が重くて業務に支障をきたすようでは本末転倒です。
特に、PCのスペックがそれほど高くない場合には、動作の軽さを比較項目に加えておきましょう。

サポート体制

ウイルス感染やセキュリティの脆弱性が発覚した場合、迅速に対応できるサポートがあると安心です。
企業のIT担当者が対応しきれない場合でも、専門家の支援を受けることで、被害を抑えることができます。
いざという時に迅速なサポートが受けられるよう、ウイルス対策ソフトのサポート体制も確認しておきましょう。
連絡手段や対応速度によって、緊急時の対応力が大きく異なってきます。
ほとんどのソフトウェアにはメールサポートが付いていますが、メールではリアルタイムでの対応が難しく、緊急時の対応には向いていません。
リモートサポートや電話対応が充実している製品を選ぶことで、トラブル発生時の迅速な対応が可能となり、業務への影響を最小限に抑えることができるのです。

【比較表】中小企業におすすめのウイルス対策ソフト10選

中小企業での導入に適した高機能なウイルス対策ソフト10本を紹介します。

名称 ウイルス検出率(※) 対応OS 提供形態 企業規模 利用人数 無料トライアル サポート 公式価格 特徴
Norton スモールビジネス 99.96% Windows, Mac, Android, iOS クラウド 小規模事業者 20人まで 30日間 あり 6,880円(6台/年) 世界的に高い評価を持つ総合セキュリティソフト
Trend Micro ウイルスバスター ビジネスセキュリティ 96.12% Windows, Mac, Android, iOS クラウド/オンプレミス 中小企業/大企業 要問い合わせ あり あり 要見積り エンドポイント保護、データ漏えい防止、フィッシング対策など広範囲の保護
McAfee ビジネスプロテクション 99.95% Windows, Mac, Android, iOS,Chromebook クラウド 小規模事業者/中小企業 要問い合わせ 30日間 要問い合わせ 要見積り Dell製PC購入者向けの総合セキュリティスイート
AVAST プレミアムビジネスセキュリティ 99.93% Windows,Mac,Windows Server クラウド 小規模事業者/中小企業/大企業 要問い合わせ 30日間 要問い合わせ 5,431円(1台/年) 高機能のアンチウイルス、スマートスキャンなどを提供
ESET プロテクトコンプリート 99.94% Windows, Mac, Linux クラウド 小規模事業者/中小企業/大企業 要問い合わせ 要問い合わせ 要見積り 軽量で高速な動作が特徴
kaspersky スモールオフィス セキュリティ 99.95% Windows, Mac, Android クラウド 小規模事業者/中小企業 要問い合わせ 要問い合わせ 20,910円(3台/年) 検出率の高い小規模企業向けウイルス対策ソフト
AppGuard SBE データなし Windows クラウド 小規模事業者/中小企業 300人まで あり オプション(1,200円/ライセンス/年) 6,000円(1台/年) マルウェアの感染プロセスを無効化
ZERO ウイルスセキュリティ データなし Windows, Mac, Android,iOS パッケージ 小規模事業者 要問い合わせ 要問い合わせ 2,970円(1台/買い切り) 期限なし、買い切り型のウイルス対策ソフト
PC Matic PRO データなし Windows, Mac,iOS,Linux クラウド 小規模事業者/中小企業/大企業 要問い合わせ 30日間 要問い合わせ 要見積り ホワイトリスト方式を採用
Microsoft Defender for Endpoint 99.84% Windows, Mac, Linux, Android, iOS クラウド 中小企業/大企業 上限なし あり 要問い合わせ 5,059円(Microsoft 365 E3:1ユーザー/月) Microsoft 365に統合

※:AV-Comparatives(オーストラリアの第三者機関)評価による

Norton スモールビジネス

Nortonは、世界的に高い評価を得ており、個人からビジネスまで幅広く利用される総合セキュリティソフトです。
中小企業向けプラン「Norton スモールビジネス」では、リアルタイム保護に加え、セキュアブラウザ、パスワード管理、ダークウェブモニタリングなどの多彩な機能を搭載しています。
加えて、クラウドバックアップ機能があり、ランサムウェア攻撃に対する対策としても有効です。

Trend Micro ウイルスバスター ビジネスセキュリティ

「Trend Microウイルスバスター ビジネスセキュリティ」は、中小企業はもちろん、将来的なビジネスの拡大も視野に入れたセキュリティソリューションです。
ウイルスの検出はもちろん、迷惑メール・スパイウェア対策やWebフィルタリング、ヒューリスティック検索(振る舞い検知)など、企業の情報セキュリティを強化する機能が揃っています。

McAfee ビジネスプロテクション

「McAfee ビジネスプロテクション」は、デル・テクノロジーズと共同で開発された、Dell製PC利用企業向けのセキュリティソリューションです。
単一の製品の中にファイアウォール、暗号化、VPN、デバイス保護など多様な機能を含み、Web上のコンソールから必要な操作をすべて行うことができます。
限られたリソースで十分なセキュリティ体制を維持し、経営者が会社の運営に専念できるようにとの思いから生まれた、中小企業に特化した製品と言えます。

AVAST プレミアムビジネスセキュリティ

「AVAST プレミアムビジネスセキュリティ」は、中小規模のビジネス向けに最適化されたセキュリティソフトです。
アンチウイルスに加え、Webフィルタリング、VPN、USB保護といった総括的ソリューションを提供しています。
小規模オフィスやリモートワーク環境に適した製品です。

ESET プロテクトコンプリート

ESETは軽量でありながら強力な保護機能を持つセキュリティソフトとして有名です。
「ESET プロテクトコンプリート」は、エンドポイント保護を主軸に、リモート管理機能、振る舞い検知、AIによる脅威分析を搭載しています。
動作が軽快で、古いPCやリソースが限られた環境でも快適に利用できるのが魅力。
統合管理機能が充実しているため、IT管理者にとって管理しやすいソリューションです。

kaspersky スモールオフィス セキュリティ

「kaspersky スモールオフィス セキュリティ」は、手頃な料金で導入できる小規模企業向け製品です。
バックグラウンドで動作し、アンチウイルス、デジタル衛生管理、エンドポイント管理など包括的なセキュリティ対策を提供します。
独自のクラウド型脅威インテリジェンスを活用し、未知の脅威にも迅速に対応できるのが特徴です。

AppGuard SBE(Small Business Edition)

「AppGuard SBE(Small Business Edition)」は、従来のウイルス対策ソフトとは異なり、「侵入を防ぐ」よりも「実行させない」セキュリティアプローチを採用した革新的なエンドポイント保護ソリューションです。
ウイルス定義の更新が不要なため、負荷が軽く、システムに影響を与えにくいのも大きな特長です。
最大300台までの端末を一元管理できるため、中小企業のIT管理者にも扱いやすい設計。
標的型攻撃やランサムウェア対策に強く、政府機関などの高度なセキュリティを求める環境でも採用実績があります。

ZEROウイルスセキュリティV

「ZEROウイルスセキュリティ」は、更新料が不要な「買い切り型」のウイルス対策ソフトとして人気があります。
第三者機関が実施するパフォーマンステスト(軽さのテスト)で1位を獲得しており、軽快な操作も高く評価されています。
一方、高度な脅威検知やAI分析機能は搭載されておらず、管理機能も限られています。
そのため、高度なセキュリティ対策を求める環境にはやや不向きですが、コストを抑えて基本的なウイルス対策を導入したい企業には手軽な選択肢です。

PC Matic PRO

「PC Matic PRO」は、従来のブラックリスト方式から発想転換し、「ホワイトリスト方式」を採用したセキュリティソフト
既知の安全なアプリケーションのみを許可することで、未知のマルウェアやゼロデイ攻撃を防ぐ仕組みです。
従来のウイルス定義ファイルに依存しないため、新たな脅威にも迅速に対応できるのが特徴です。
また、端末内でスキャンしないため動作が軽量で、PCの動作を妨げることなく快適に利用できるのも魅力です。

Microsoft Defender for Endpoint

「Microsoft Defender for Endpoint」は、次世代マルウェア対策、デバイス制御、条件付きアクセス等、高度な脅威検出とエンドポイント保護を提供するソリューションです。
Microsoft 365エンタープライズ版に組み込まれていますので、該当ライセンスをお持ちの場合は追加料金なしで利用可能です。
Microsoft 365の管理コンソールから操作でき、スマホやタブレットを含むIoTデバイスを一元管理できます。

ウイルス対策ソフトの提供形態の違い

ウイルス対策ソフトには、無料・有料、クラウド型・オンプレミス型といった提供形態が存在します。
それぞれ、どのような特徴があるのか詳しく解説していきます。

無料版と有料版

ウイルス対策ソフトには無料版と有料版がありますが、無料版のソフトは基本的なウイルススキャン機能のみの場合が多いです。
無料版は主に個人向けの製品であり、ビジネス向けの高度なセキュリティ対策には向いていません。
また、中には広告が表示されるものもあり、業務の効率を損なうこともあります。
ビジネス用途の場合は、より高い安全性を確保するため、有料版の中から選ぶことをおすすめします。
法人向けの有料ウイルス対策ソフトでは、ファイアウォールやスパム対策など高度な機能の追加、クラウドでの一元管理機能などさまざまな付加機能があり、企業のセキュリティ対策を広範囲でカバーしてくれます。

クラウド型とオンプレミス型

ウイルス対策ソフトには、大きく分けてクラウド型とオンプレミス型の2つの形態があります。

クラウド型は、Webベースで簡単に管理できるため、高度な知識や技術が不要。IT人材不足の中小企業にとっても導入が容易です。
リモートワークとの相性も良く、社内外のデバイスを統合的に管理できます。

オンプレミス型は、自社サーバーにソフトを導入する形態のものです。
カスタマイズ性が高く、特に金融機関や医療機関など、高いセキュリティが求められる業種に適していますが、導入コストが高く、運用にも手間がかかります。
最近では、セキュリティソフトはクラウド型が主流になりつつあり、選択肢も豊富です。

特にリソース不足に悩まされている中小企業では、コストが抑えられ、設定・管理が容易なクラウド型がおすすめです。

まとめ・中小企業にはビジネスレベルのセキュリティ対策が必須

本記事では、主要なビジネス向けウイルス対策ソフトを比較し、それぞれの特徴や強みを紹介しました。
セキュリティ対策を怠ると、自社だけではなく顧客や取引先にも被害が及んでしまいます。
もしもパソコン付属のウイルス対策ソフトや無料ソフトをお使いの場合は、早急にビジネス向けセキュリティソフトに切り替えを行いましょう。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進においても、セキュリティ対策の強化は不可欠です。

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(編集:創業手帳編集部)

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