【速報】日本最大級のスタートアップイベント「Slush Tokyo 2019」レポ
創業手帳編集部が現地取材しました
(2019/02/28更新)
フィンランド発、今や日本最大級とも言われるスタートアップイベント「Slush Tokyo」の初日が、2019年2月22日(金)に東京ビッグサイトで開催されました。
今回は、その様子を創業手帳編集部がお届けします。
この記事の目次
Slush Tokyoとは
「Slush」は、2008年にフィンランドで始まった国際的なスタートアップ・カンファレンスです。
2015年には「Slush Tokyo」の前身である「Slush Asia」が日本でも開催されるようになり、2018年3月28日~3月29日の2日間に渡って東京ビッグサイトで開催されました。
初期は3000人規模だった本イベントは、今や6000人規模までに成長。今や、日本のスタートアップ界でも欠かせないイベントになっています。
本イベントの特徴は、運営チームの若さ。2015年からCEOを務めてきたアンティ・ソンニネン氏が退任し、古川 遥夏氏(CEO)と柿嶋 夏海氏(COO)をコアメンバーとして、平均年齢22.2歳のチームでイベントの企画・運営を行なっています。
また、当日のイベント運営も、ボランティアで募った学生たちで行われています。2018年には世界51カ国から集まった400人以上の学生たちがボランティアで参加されました。中には、「Slush Tokyo」のボランティアを経験したいがために、来日する学生もいるそうです。
会場の様子をお届けします
Slush Tokyoの特長としてまず挙がるのが、アーティストが行うライブのような派手な演出です。
今回のメインステージも、登壇するスピーカーが映えるように照明などの調整が細かに行われていました。
メインステージでは、後ほどご紹介する東京都知事 小池百合子氏や株式会社アカツキ 代表取締役CEOの塩田元規氏、SHOWROOM株式会社 代表取締役社長の前田 裕二氏など、豪華なメンバーがスピーチを行なっていました。
小池百合子氏 登壇
午前11時05分。東京都知事 小池百合子氏が登壇しました。
「東京都は、スタートアップ・ベンチャーキャピタルが成長していくための支援とともに、日本と東京のポテンシャルを高めるため、女性起業家たちのさらなるレベルアップを目指しております。
スタートアップに対する障壁・リスクが大きいことによって、チャレンジする人が少ないのは勿体無いと思っています。1回の資金調達を少ない額から始めていき、それを何度も繰り返していくことによって信用を資金を積み重ねていく。それがやがて若いスタートアップが成功する大きな波となるでしょう。
会場に来た皆さんの中には、起業しようと考えている方が多いと思います。自分の決意と情熱を忘れず、変わり続けようとする意思を持って、世界に飛び立ってほしいと思います。」
と、会場に集まった起業家たちにエールを送っていました。
創業手帳が注目したスタートアップ
ここからは、Slush Tokyoに出展していた中で、創業手帳編集部が注目したスタートアップをご紹介します。
neeboor, Inc.
neeboor, Inc.が展開するサービス「neeboor」は、リアルプレイス×リアルタイムのローカル位置SNSと呼ばれるもの。
利用者が今いる位置でコメントを投稿すると、利用者の周りにいる人たちと交流ができるだけでなく、自分の近くにいるほかのユーザーを見たり、友だちになることができたりするサービスです。
本サービスは2019年の6月に本格始動を予定しているとのことです。
株式会社reinno
株式会社reinnoが開発しているサービスは、利用者のスマホから簡単に注文・支払いをすることができるという飲食店に特化したサービス。
代表の岩上氏自身の経験から作られたという本サービスは、アプリ一つで、注文取りや会計、レジ締め等の作業を削減することができたり、利用者が待つことなく円滑に料理を提供することが可能になる、というものです。
2019年4月に本格始動を予定しているとのことです。
株式会社 justInCase
株式会社 justInCaseのサービスは、「少額短期保険業」と呼ばれるもの。
例えば、スマホの画面が割れた時に活用できる「スマホ保険」や、旅行に行く時やイベントの時などに使える「一日モノ保険(近日公開予定とのこと)」があります。
月々356円という安い保険料、安全に使えば保険料が30%前後割引になるなど、充実したサービスでシェアを広げています。
&COLOR INC.
&COLOR INC.が展開していたのは、インエアー方式イヤースピーカー「M360」。一見普通のイヤホンに見えますが、実はそうではありません。
低音から中音、高温に至るまで、まるでスピーカーやヘッドフォンで聴いているかのような音響体験をイヤホンサイズで可能にしているイヤースピーカーです。
もともとスピーカー開発を行なっていたという代表の佐川氏。耳の中でも「高解像度」なサウンドを作り出すことに成功しています。
Slush Tokyo 共同創業者 アンティ・ソンニネンからコメントが届きました
Slush Tokyoの共同創業者であるアンティ・ソンニネン氏からも、本イベントについてコメントをいただきました。
「昨年に続き、ビッグサイトでの開催になりました。良いメンバー、オーディエンスが集まり、会場や関係者とも信頼関係ができてきたと感じています。自分自身は新しいメンバーを支えるスーパーサポーターとして盛り上げていきたいと思っています。今後の展開も期待して下さい!」
日本最大級に「イケている」スタートアップイベントを目指して
「今までで一番最年少のチームですが、その私たちが日本最大級のイケているスタートアップイベントを作っていくことができる状況にいます。自分たちの理想を実現するために、行動していきます。」
先日行われたSlush Tokyoメディア向けイベントにてそう語っていた、CEOの古川 遥夏氏。
小池百合子氏を始めとした招待したスピーカーの豪華さ、ライブパフォーマンスのようなド派手な演出など、日本最大級に「イケている」イベントにするためのこだわりが随所に見えたイベントでした。
今回の結果を踏まえて、来年はどのように進化したイベントとなるのか。今後に注目です。
Slush Tokyo 2019 概要
【日時】2019年2月22日、23日
【場所】東京ビッグサイト(東京都江東区有明3丁目11-1)
【URL】https://tokyo.slush.org/
(編集:創業手帳編集部)