副業でビジネスを始めるときに行うマーケティングプロセスって?
将来の創業へ繋げる副業の始め方
(2017/06/15更新)
最近、「働き方改革」が進められている影響で、副業を認める会社が増えてきました。会社設立する前に、副業でビジネスを始めることは、起業失敗のリスク回避策としても効果的です。
しかし、本業がある中でのビジネススタートは時間との勝負でもあります。無駄なく、効果的に事業を始めるにはどうすれば良いのでしょうか。そこで今回は、副業として事業を始め、なんとクラウドファンディングのプロジェクトで目標金額より500%以上の資金を集めた「biz+u(ビズユー)」が実際に行った、マーケティングのプロセスをご紹介したいと思います。
この記事の目次
STEP1. 市場調査に使える3C分析とSWOT分析
まず、作りたい商品、サービスが決まったら、市場調査を行います。市場調査には、「3C分析」と「SWOT分析」いう手法を使って検討してみるのが効果的です。
biz+uの場合、本格的な革のビジネスリュックの製作を目指し、市場調査を行いました。
3C分析
3C分析は以下の3点を調査して、市場を分析する手法です。
- Customer(市場分析)
- Competitor(競合分析)
- Company(自社分析)
まず、「市場・顧客はどのようなものを求めているか?」を把握します。
景気変動や人口・流行の変化、新技術の誕生や普及などを調査して、市場や顧客のニーズを分析しましょう。
次に、「競合企業が提供しているサービスはどのようなものか?」を考えます。
競合企業の利益や販売管理費用などを見て「ビジネスの結果」を、製品や仕様などの仕組みを調査して「結果に結びついた仕組み」を探します。
最後に、市場分析・競合分析で得た結果を、自社の商品・サービスと照らし合わせます。
競合他社の良い点を取り入れたり、自社のビジネスが該当現場で成功する要因を探します。
例えば、biz+uのビジネスバッグの競合として有名ブランド商品であれば、広く知られていて、多くの店舗で売られており、大々的な宣伝もされている等が挙げられます。
SWOT分析
SWOT分析とは、以下の4点を調査して、自社の製品を分析する手法です。
- Strength(製品の長所)
- Weakness(製品の短所)
- Opportunities(製品を販売する機会)
- Threats(製品に対する脅威)
自社の製品の長所を探します。
自分自身で長所だと思っているところを挙げていくのはもちろん、自分以外の方に商品やサービスを実際に使ってもらって、良かった点を教えてもらうのも良いですね。
製品やサービスの弱みは自分自身が一番よく知っています。
直視することは嫌ですが、しっかり出し切っておくことが大切です。
社会で起こった出来事や流行で、自社のサービス・商品に対して有利に働くようなものはどれかを考えます。
3とは逆に、社会で起こった出来事や流行のなかで不利に働くようなことを考えます。
例えばbiz+uの強みは、企画した女性が働きながら子育てをしているので、必要な機能として、パソコンが入るサイズ、鍵や定期等の小物を入れるポケットがたくさんある、子どもと出かけた時に両手が使えるリュック、ビジネスバッグとしての見た目もしっかりしている等を備えていることが挙げられます。
STEP2. STP分析でターゲットを選ぶ
市場調査が終わったら、次は「どのような方に向けて販売するか」をSTP分析という手法を使って検討します。
- セグメンテーション(Segmentation)
- ターゲティング(Targeting)
- ポジショニング(Positioning)
例えば男性向け、女性向け、若者向け、という風に市場を細かく分けていきます。
細かく分けた市場の中で、自分の製品が狙う市場や顧客を決めます。biz+uは30~40代の働く女性をターゲットにしました。
ターゲティングで決定した市場での自社製品と他社製品の位置づけを決定します。高級か安価か、カジュアル感か高級感か等を決定します。
外部に製作依頼するときは曖昧な部分を残さない
市場とターゲットの分析が終わったら、ついに製作に入ります。
biz+uの場合は、自身が職人でないため、革のバッグは自分では作れませんでした。そこで副業という限られた時間の中で、個人の要望も実現してくれる職人を探して見つけ、本格的な国産の革を使ったビジネスリュックを製作することができました。
製作を外部に依頼するうえで大事なのは、担当者に会って製作者の要望をしっかり伝え、仕様をすり合わせていくことです。曖昧な部分を残すと、イメージと違うということがよく起こります。また、試作品が出来たら使ってみて、より使いやすいように改良を重ねていき、購入者が望むものを作り上げていきます。
製作費とPRを兼ね備えたクラウドファンディングも効果的
気になる費用ですが、個人で展開する場合はクラウドファンディングで集めることもできます。購入したいという支援(お金)が集まれば製作することができます。
実際に、biz+uは、今回ご紹介したプロセスを実践して、クラウドファンディングの期間中にもかかわらず、目標金額の500%以上の実績となりました。
ここで大事なのは、ブランド力がない個人が作った製品を多くの人に知ってもらう方法です。販売前にホームページを立ち上げて情報を発信したり、仲間と共にSNS等で情報発信をして広めていきましょう。
副業でも最短でビジネスを成功させる
今回は、副業で起業したbiz+uを例に挙げ、商品製作する際のマーケティングプロセスについて解説していきました。副業で始めても、しっかりとした手順を踏めば、成功の可能性はぐっと上がるものです。
あなたも、作りたい商品、サービスが見つかったら、今回のマーケティングプロセスを参考に、起業を成功に導きましょう!
biz+uについてはこちらのホームページからご覧ください。:http://bizulab.com/
biz+uのクラウドファンディングについてはこちらのホームページからご覧ください。: https://www.makuake.com/project/bizulab/
(監修:高田 直美)
(執筆:創業手帳編集部)