ポジティブアクション加速化補助金を活用しよう!!
自ら目標を定め、達成できたら支給される女性活躍加速化助成金のポイントをまとめました!
(2015/12/15更新)
厚生労働省が扱う女性活躍加速化助成金「ポジティブ・アクション加速化助成金」をご存じですか? これは、女性が活躍しやすい職場環境の構築などに取り組む企業を支援する(1企業30万円、1回限り)ための補助金です。この助成金は、目標に対する事前の承認は必要とせず、取組み終了後に事後申請する形になっており目標の設定が鍵になります。せっかく頑張ったのに「この目標設定ではだめでしたね」とならないためにも、そのポイントを解説します。
ポジティブアクション加速化補助金とは?
ポジティブアクション加速化補助金は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、自社の女性の活躍に関する「数値目標」および、当該「数値目標」を達成するための施策である「取組目標」を定め、これらを達成した事業主に対して支給される助成金です。
この助成金は、取組目標を達成した場合に申請できる「加速化Aコース」、数値目標を達成した場合に申請できる「加速化Nコース」という、2つのコースから成り立っています。
また、これらの取組目標と数値目標は、取り組みを始める前に、あらかじめ「一般事業主行動計画」という書式に記載することになっています。
※一般事業主行動計画……事業主が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、①計画期間②目標③目標を達成するための対策の内容と実施時期を具体的に盛り込み策定するもの(従業員101人以上の企業は策定義務あり。100人以下の企業は努力義務。)
したがいまして、この助成金の受給を成功させるためのポイントは、取組目標と数値目標の定め方に尽きます。
目標の定め方
下表は目標の定め方の一例です。
取組目標(例) | 数値目標(例) | ||
① | 管理職を目指す女性社員のための研修を実施する | → | 女性管理職を2人以上登用する |
② | 性別にとらわれない公正な採用を実施するための採用担当者に対する研修を実施する | → | 採用者の女性比率を30%以上にする |
③ | 一般職から総合職への転換制度の構築、実施する | → | 一般職から総合職に転換する女性を3人以上増加させる |
(上記1つでも達成できれば)加速化Aコース 30万円 | (上記1つでも達成できれば) 加速化Nコース 30万円 |
具体的に、どのような目標を定めた場合に助成金の支給対象となるかは、厚生労働省のリーフレットや支給要領に記載されていますので、これらを熟読した上で、自社に合った目標設定をして下さい。
また、気を付けたいのは、この助成金は、支給申請にあたり、事前に計画書を提出して取組目標や数値目標について労働局の承認を受けるようなステップは無く、取組みが終わった後に事後申請をする形になるということです。
ですから、労働局が事後的に確認した結果、「この目標設定ではだめでしたね」ということになると、せっかくの取り組みが水の泡になってしまう恐れがあります。
取組目標や数値目標の内容が妥当かどうか心配な場合は、あらかじめ都道府県労働局の雇用均等室に相談して、チェックをしてもらうようにしましょう。
(監修:あおいヒューマンリソースコンサルティング 代表 榊 裕葵)
(編集:創業手帳編集部)