創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2025年4月14日スタートアップの資金調達や投資家の管理業務を効率化するプラットフォームを提供する「スマートラウンド」が資金調達

2025年4月3日、株式会社スマートラウンドは、資金調達を発表しました。
引受先は、あおぞら企業投資株式会社が運営するベンチャーデットファンド(あおぞらHYBRID3号投資事業有限責任組合)です。
スマートラウンドは、スタートアップの資金調達や投資家の管理業務を効率化するプラットフォーム「smartround」を提供しています。
スタートアップ向けに、資本政策、ストックオプション管理、機関決定(株主総会・取締役会)の運営を支援する機能と、投資家向けに、投資先企業の会社データ、証券データ、財務データと投資ファンドのデータの一元管理を実現する機能を提供しています。
今回の資金調達を通じ、あおぞら企業投資と協力し、ベンチャーデットの提供・管理の手法の確立を目指します。
国内におけるスタートアップの主な資金調達手段は、ベンチャーキャピタル(VC)などの投資家を引受先とする株式発行による方法が一般的とされています。
スタートアップが事業を展開するには資金調達が欠かせませんが、起業家の多くはファイナンスに精通しているわけではなく、資金調達の実務に多くの時間を取られたり、予期せぬトラブルに直面したりするなどの課題を抱えています。
一方で、スタートアップを支援する投資家側も、投資案件や投資先企業の情報管理を表計算ソフトなどで行うケースが多く、業務の非効率さや人的ミスの発生といった問題が見られます。
「smartround」は、こうしたスタートアップと投資家の双方が抱える課題を解決することを目指したプラットフォームです。
スタートアップ向けには、資本政策、経営管理、データ共有、投資家検索、株価算定、投資家とのコミュニケーションなど、目的や事業フェーズにあわせて使えるさまざまな機能を提供し、ファイナンス関連の実務の効率化に貢献しています。
投資家向けには、投資先の管理やスタートアップの情報の閲覧・共有機能など、必要な情報をスムーズに集約・管理できる仕組みを整えています。
株式会社スマートラウンドのコメント
このニュースを受けまして、株式会社スマートラウンドよりコメントが届きました。
株式会社スマートラウンド 代表取締役社長
1995年に慶應大学法学部卒業後、三菱商事入社。海外向け鉄道案件を手掛ける。2001年にHarvard Business Schoolに留学。2003年に同校卒業、米国独立系VCであるGlobespan Capital Partnersに入社。同社日本代表を経て、2005年に株式会社ロケーションバリューを起業、複数の位置情報サービスを展開。2012年に同社をNTTドコモに売却しロックアップを経て、2015年にGoogleに入社。Googleマップの製品開発部長、Androidの事業統括部長を歴任。2018年にGoogleを離れ、株式会社スマートラウンドを起業、現在に至る。一般社団スタートアップ協会代表理事を兼務。エンジェル投資家としても活動している。
・今回の資金調達の目的は何ですか?
今回の資金調達の主な目的は、スタートアップにおける「デット・ファイナンス(借入)」の管理領域と、ベンチャー・デット提供者側の「融資先管理」領域への事業拡大です。これまでスマートラウンドは、株式や新株予約権を中心としたエクイティ・ファイナンスに関する株主管理および投資家向けサービスを提供してきましたが、近年の資金調達手法の多様化に伴い、デット領域にも本格的に取り組むことを決めました。
私たちは、「まず自分たちが体験する」ことを大切にしています。実務を深く理解し、より実態に即したプロダクトを開発するためにも、自社自身がベンチャー・デットを実際に活用してみることが不可欠だと考え、今回の資金調達を実施しました。
・今後の展望を教えてください。
今後は、今回のデット・ファイナンス領域に加え、LP投資家向けのファンド投資管理機能の拡充や、未上場株式のセカンダリー取引の円滑化など、smartroundのプラットフォームをさらに進化させていく予定です。
スタートアップのあらゆる情報を標準化・構造化することで、スタートアップ自身はもちろん、VCなどの直接投資家、LP投資家、デット提供者、ファンドアドミ事業者、監査法人など、スタートアップ・エコシステムに関わるあらゆるプレイヤーにとって価値のある「共通インフラ」としてのデータ基盤を目指していきます。
・読者へのメッセージをお願いします。
私たちスマートラウンドは、「スタートアップが可能性を最大限に発揮できる世界をつくる」というミッションのもと、スタートアップのコーポレート業務を効率化するサービスを展開してきました。スタートアップを取り巻く環境が激変する中、私たちもその変化に即応し、サービスを“爆速“で進化させています。
現在、smartround上でパートナーとつながっているスタートアップはスタンダードプランを無料でご利用いただけるほか、プロフェッショナルプランも月額8,000円でご提供しています。資本政策、株主総会、取締役会、財務管理、SO管理、投資家との情報共有、株価算定など、スタートアップの成長に欠かせない機能を幅広く取りそろえています。
すでに6,500社以上のスタートアップにご利用いただいているsmartroundを、ぜひ一度お試しいただければと思います。
企業・事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | BtoB smartround スタートアップ ストックオプション スマートラウンド デット ファイナンス ベンチャー ベンチャーデット 一元管理 効率化 取締役会 投資家 株主総会 株式会社 業務 管理 資本政策 資金調達 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2023年2月17日、株式会社トドケールは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 トドケールは、郵便物・配達物のデジタル管理ツール「トドケール」と、郵便物・配達物を遠隔で管理するミニBP…
2023年6月6日、AMI株式会社は、総額9億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 AMIは、心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器「超聴診器」の研究開発を通して、聴診DXに取り…
2024年4月30日、株式会社トヨコーは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社脱炭素化支援機構、りそなキャピタル8号投資事業組合です。 各社からの出資総額は2.5億円であり、今回…
2023年2月28日、オシロ株式会社は、総額5億1,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 オシロは、クリエイター・アーティスト向けのコミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」…
株式会社Oysterは、「OneCompliance(ワンコンプライアンス)」を2023年7月18日に正式リリースしたことを発表しました。 「OneCompliance」は、法人向けのコンプライアンス…
大久保の視点
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…