ビジネスマッチングを利用するメリットとは?注意点やおすすめサイトもご紹介!
中小企業こそビジネスマッチングでビジネスパートナーと出会おう
企業が円滑に事業を進めていくためには、自社だけでなくほかの企業やビジネスパートナーの存在も欠かせません。
需要と供給が噛み合った、対等な関係のビジネスパートナーを見つけることができれば、お互いにとって良い企業活動につながります。
ただし、そう簡単に最適なビジネスパートナーと出会えるわけではありません。
そこで活用したいのが、ビジネスマッチングのサービスです。
今回は、ビジネスマッチングとはどのようなものか、ビジネスマッチングを活用するメリットなどを紹介します。
特に中小企業で、事業をさらに発展させるためにビジネスパートナーの存在が必要とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
ビジネスマッチングとは?
そもそもビジネスマッチングとは、企業のニーズに合わせて企業同士を結び付けるためのサービスです。
例えば自社が手がける商品の外注を依頼したい企業と、自社の工場を活用して商品を生産したいと考えている企業がいたとします。
双方の需要と供給がマッチしていれば、マッチングをしてビジネスパートナーとしての関係を築くことが可能です。
ビジネスマッチングサービスを運営しているのは民間企業だけでなく、銀行などの金融機関や公的機関なども含まれます。
銀行や公的機関によるビジネスマッチングでは、対面やサイト上などで提供されますが、対面や展示会形式でマッチングするものが多くみられます。
ただし、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、インターネット上でも行われるようになりました。
ビジネスマッチングの種類
ビジネスマッチングは大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴について、以下で詳しく解説していきます。
事業者同士のビジネスマッチング
ビジネスマッチングの中でも特に多いのは、事業者同士を結ぶ形態です。
企業や個人事業主が抱える課題にマッチング業者が寄り添い、ニーズを叶える企業・個人事業主とのマッチングを提案します。
事業者同士のビジネスマッチングでも総合型と業種特化型の2種類があります。総合型の場合は業種・業態に関係なく、幅広い企業が登録しているのが特徴です。
一方、業種特化型では業界やサービスの内容に特化しています。例えば以下のような業種特化型のビジネスマッチングがみられます。
-
- IT系
- 建設系
- 金融系
- 製造系
- 公共団体
- M&A・事業承継
解決手段が明確、または特定の領域における課題を解決したい場合には、業種特化型のビジネスマッチングがおすすめです。
副業のビジネスマッチング
副業のビジネスマッチングは、企業が提供する案件を取り持ち、個人に案件紹介や請負を提案するサービスです。
主にクラウドソーシングや副業紹介サイトなどが該当します。近年は働き方改革にともない、副業の需要が増えているため、副業をしている個人に依頼しやすい環境が整っています。
人材のビジネスマッチング
人材のビジネスマッチングは、企業と求職者の間を取り持ってマッチングさせるサービスです。
少子高齢化によって企業の採用活動は年々難しくなっています。
人材のビジネスマッチングでは採用活動について困っている企業に対し、優良人材の紹介を行いながらサポートするのが特徴です。
ビジネスマッチングする方法
ビジネスマッチングを利用した場合、各サービスによってマッチングする方法が異なります。ここでは、ビジネスマッチングする方法について紹介します。
交流イベント
ビジネスマッチングを提供する運営団体によって企画された交流イベントでは、多くの企業や自治体などが参加しています。
この交流イベントに参加することで、対面でコミュニケーションを取りながら自社に最適なビジネスパートナーやクライアントを探すことが可能です。
交流イベントではビジネスパートナーを見つけるだけに留まらず、名刺を集めたり企業の認知を獲得できたりもします。
そのため、創業したばかりで企業同士のつながりが少ない人や、人材不足が深刻な課題となっている企業にもおすすめです。
金融機関からの紹介・イベント
銀行などの金融機関が提供するビジネスマッチングサービスでは、金融機関からの紹介やイベントを開催して事業者同士のマッチングにつなげています。
金融機関は各企業が手がけている事業の内容や実績、経営実態なども把握していることから、幅広い業界・業種の中から自社に最適な企業の提案も可能です。
企業の紹介だけでなく、イベントを開催して事業者を招き、交流してもらうこともあります。
Webプラットフォーム
交流イベントなどは実際に対面で交流を図ることになりますが、近年はオンライン上でマッチングできるプラットフォームも充実しています。
例えば求人情報を掲載して求職者とのマッチングを図る採用マッチングプラットフォーム、案件情報を掲載して副業する人やフリーランスなどに依頼するクラウドソーシングなどは、Webプラットフォームです。
WebプラットフォームはWebサイト上で行う「マッチングサイト」と、アプリ上で行う「マッチングアプリ」の2種類に分かれます。
マッチングサイト
マッチングサイトは主にブラウザのサイト上で提供されるプラットフォームです。
アプリとは違ってインストールをしなくても、インターネットにつながっていれば利用できます。
マッチングアプリ
マッチングアプリは、アプリをインストールすることで利用できるようになります。
少し手間はかかってしまうものの、インストール後は通信を必要とせず、端末のROM上で使用することになるため、電波に左右されず素早い操作も可能です。
ビジネスマッチングを活用するメリット
ビジネスマッチングを活用すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょう。ここでは、ビジネスマッチングにおける4つのメリットを紹介します。
クライアント・取引先探しに活用できる
ビジネスマッチングを活用する最大のメリットとして、クライアントや取引先探しをしやすい点が挙げられます。
ビジネスマッチングに登録した企業の中から、自社の課題解決につながるビジネスパートナーを探すことが可能です。
もしビジネスマッチングを活用せずに自社だけで探そうとした場合、1社1社を調べ上げ、見つかったら直接問い合わせて交渉をしなくてはなりません。
調査から交渉まで行うことになるため、時間と労力がかかってしまいます。
効率良くクライアントや取引先を探せるビジネスマッチングを活用したほうが良いでしょう。
コストを抑えて協業関係を結べる
ビジネスマッチングを活用することで、コストを抑えつつ他社と協業関係を結ぶことも可能です。
例えば中間業者を通じて他社に業務を発注したい場合、中間業者にもマージンを支払う必要が出てきます。
ビジネスマッチングを活用すれば、中間業者を入れずに他社と競合関係を構築できます。
ただし、マッチングサービスを活用する際には料金が発生するため、中間業者を入れた場合の費用と比較することも大切です。
他社のノウハウや製品・技術を知ることができる
これまで関わりのなかった企業と協業関係を結ぶことで、他社が持つノウハウや製品・技術を知ることもできるようになります。
一からノウハウを身に付けようとすると、かなりの時間がかかってしまうものです。
しかし、ビジネスマッチングで他社と競合関係を結べるようになれば、一から身に付けるよりも早く他社のノウハウで自社の課題に対応できるようになります。
また、単にパートナーを見つける以外に、競合他社や他業界の情報を入手する上でも役立ちます。
企業との協業によってブランド力を向上できる
マッチングして協業することになった企業が世間的に認知されている有名企業だった場合、そのブランド力を活かして自社のブランド力も向上することができます。
本来であれば多額の広告費用が必要であっても、協業関係や提携を結ぶことになれば自社への集客効果も高まるでしょう。
また、ステークホルダーからの信頼度も向上し、顧客離れなどのリスクも防げます。
ビジネスマッチングを活用する際の注意点
ビジネスマッチングを活用することで様々なメリットを得られますが、その一方で注意すべきポイントもあります。
ここでは、ビジネスマッチングを活用する際に気を付けたいポイントを紹介します。
確実にビジネスパートナーが見つかるわけではない
いくらビジネスマッチングを利用したからといっても、確実にビジネスパートナーを見つけられるわけではありません。
お互いにとってwin-winの関係が構築することが目的でもあるため、一方の企業だけが有利な条件だとマッチングもしにくくなります。
ビジネスマッチングの役目はビジネス機会を増やすこと
ビジネスマッチングを活用する方の中には、「ここで最適なビジネスパートナーを見つけて良い取引きにつなげたい」と考える方もいます。
実際、利用した方の中には良い取引きにつながった、円滑に関係を構築できたというケースも多いです。
しかし、あくまでビジネスマッチングの役目はビジネス機会を増やすことであり、良い取引きになるかは各企業の努力次第になります。
そのため、ビジネスマッチングでパートナーやクライアント・取引先などを見つけるだけでなく、その後の関係構築にも力を入れていくことが重要です。
成果が出るまで時間がかかる
ビジネスマッチングはあくまで企業同士を結び付けるための場やきっかけを提供するサービスであり、マッチング後はそれぞれ良い関係を構築するために商談・打ち合わせなどを行っていくことになります。
商談や打ち合わせの数が多くなることもあり、実際の成果につながるまでは時間がかかってしまうかもしれません。
また、マッチングはしても話し合いを重ねていくうちに、対等な関係が構築できないことがわかれば、選定を一からやり直す必要も出てきます。
中小企業におすすめのビジネスマッチングサイト6選
最後に、中小企業におすすめのビジネスマッチングサイトを紹介します。比較表や各サイトの特徴を参考にしつつ、活用するサイトを選んでみてください。
料金 | 登録企業数 | 実績数 | 特徴 | |
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アイミツ | 発注側:無料 受注側:要問い合わせ |
約2,500社 | 累計30万件 | 最短翌日に最適なビジネスパートナーを提案。情報収集を目的に利用することも可能。 |
比較biz | 発注側:無料 受注側:要問い合わせ |
不明 | 累計10万社以上 | 運営歴20年以上の実績を誇る。 |
発注ナビ | 発注側:無料 受注側:要問い合わせ |
約6,000社以上 | 累計22,000社以上 | IT関係に特化したビジネスマッチングサイト。 |
Biz-Create | スタンダード:無料 Sales Pro:月額55,000円(初月無料) |
約16,000社以上 | 月間商談件数約1,000社 | 金融機関と連携して国内企業の情報を数多く掲載。 |
一括.jp | 発注側:無料 受注側:要問い合わせ |
約6,000社以上 | 相談件数11万件以上 | 68種類以上の業種カテゴリーから業者を探せる。条件の合う複数の業者に一括で問い合わせることも可能。 |
リカイゼン | 発注側:無料 受注側: 初期費用12万円 Economyプラン1万円/月 Businessプラン6万円/月 Firstプラン9万円/月 |
不明 | 企業紹介10万件以上 | システム開発やWeb制作など、IT系を中心に様々な業種で一括見積もりが可能。厳しい審査を通過した企業のみ掲載される。 |
アイミツ
アイミツはこれまでに累計30万件以上のマッチングを支援してきた、実績のあるビジネスマッチングサイトです。
対応スピードが速く、コンシェルジュが2,500社以上の企業の中から最適なビジネスパートナーを選定してくれます。情報収集として活用することも可能です。
また、アイミツのマイページから選定した企業と日程調整を行うことができ、商談日時を決定できます。
比較biz
比較bizは180の業種から仕事の発注ができるビジネスマッチングサイトです。
20年以上ビジネスマッチングを支援してきたこともあり、豊富な実績を兼ね備えている点が魅力となっています。
仕事の依頼・見積もりについては、電話やメールなどでサポートしており、「企業からの提案を断りたいものの連絡しづらい」などの場面でもサポート担当が代行して断りの連絡を入れることも可能です。
発注ナビ
発注ナビは、IT案件に特化したビジネスマッチングサイトです。
登録企業はシステム開発やWEB制作会社、IT製品・サービスを提供する企業など、いずれもITに特化したサービスを提供しています。
ITの知識がなく、具体的に発注することが難しいという場合でも、発注ナビの専門コンシェルジュが丁寧にサポートしてくれます。
また、登録会社は第三者調査機関で信用情報を確認していたり、案件情報も一般非公開になっているためクローズド案件も安心して発注できたりするなど、安心して利用できるビジネスマッチングサイトです。
Biz-Create
Biz-Createは、三井住友銀行が提携するビジネスマッチングサイトです。大手銀行と連携していることから、国内にある様々な企業の情報と出会えます。
気になる企業が見つかったら、サイト上でチャットを活用しながら商談を行うことも可能です。
また、有料オプションのSales Proを活用すると、商談申し込み回数の上限が月300回まで増え、PRページの作成や商談結果の一括ダウンロードなどもできるようになります。
さらに銀行員がマッチング先を選定してくれるプレミアムサービスも提供しています。
一括.jp
一括.jpは、主にBtoBを中心とする一括見積もりが可能なビジネスマッチングサイトです。
最初に利用内容などの情報を入力すると、その情報が掲載業者に一斉送信され、連絡が来るのを待ちます。業者からの連絡が集まったら比較検討するという流れです。
業種カテゴリーも幅広く、SNS運用代行やテレマーケティング、映像制作・動画制作など多岐にわたります。
リカイゼン
リカイゼンは、これまでに10万件以上の企業紹介を支援してきたビジネスマッチングサイトです。
専門のサポートデスクが対応し、要望や悩みなどを細かくヒアリングしてくれます。
匿名で相談することも可能で、相談後にしつこい営業電話などがかかってくることもありません。
サービスの提供を開始してから16年の実績があることも、利用する際の安心につながっています。
まとめ・中小企業に合ったビジネスマッチングを利用してみよう
ビジネスマッチングを活用することで、自社のニーズに合ったパートナーやクライアント・取引先などを効率的に見つけられます。
特に創業したばかりの企業は他社とのつながりも少ない傾向にあるため、ビジネスマッチングを活用して良い関係を築けるビジネスパートナーを見つけてください。
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(編集:創業手帳編集部)