注目のスタートアップ

プリント基板製造における環境負荷を大幅に低減する製造技術を提供する「エレファンテック」が9億円調達

company

2023年5月9日、エレファンテック株式会社は、総額約9億円の資金調達を実施したことを発表しました。

エレファンテックは、2014年から、既存製法に比べてCO2排出を75%、水消費を95%削減できるインクジェット印刷による電子回路製造技術を開発し、2020年に量産に成功しています。

金属をナノ化してインク状態にし、必要な部分にだけ金属を印刷することで、大幅な省資源化を実現しています。

また、既存の製法よりも製造工程が少ないため、環境負荷の低減だけでなく、コストパフォーマンスの向上も実現します。


絶縁体の板(もしくはシート)の上や内部に、電気をよく通す銅箔などの配線を施したプリント基板は電子機器にとって必要不可欠な部品のひとつです。

このプリント基板に電子部品をはんだ付けして電子部品同士をつなぐことで、電子機器に必要な機能が実装されています。

基板上に銅箔パターンを形成する一般的な方法は、基板をすべて銅箔で覆い、印刷したい部分だけ硬化させ、硬化していない部分を洗い流すというものです。

この製法は、硬化のためにフォトレジストという化学薬剤が必要となることや、一定量の銅が廃棄されること、大量の排水があることなど、環境負荷が高いことが課題となっています。

エレファンテックの製法は、必要な箇所にのみインクジェットによって金属ナノ粒子を印刷し、配線を形成するという製法であるため、既存の製法よりも環境負荷が低く、CO2排出の75%、水消費の95%削減を実現しています。

さらに製造工程がシンプルであるため、スピーディでコストパフォーマンスに優れた製造を実現できることも特徴としています。

事業のさらなる成長のためには戦略的な資金調達が重要です。シリーズ発行累計200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ エレファンテック エレファンテック製法 ピュアアディティブ法 プリント プリント基板 ものづくり 基板 技術 株式会社 製造 製造業 資金調達 量産化 金属インクジェット印刷 電子回路 電子回路基板
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」の設立方法完全ガイド|流れ・費用・必要書類など解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

マテリアルズインフォマティクスをコア技術に材料開発を効率化するSaaSなどを提供する「MI-6」が6.5億円調達
2023年5月10日、MI-6株式会社は、総額6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 MI-6は、マテリアルズインフォマティクス(MI)をコア技術に、材料開発を効率化するSaaS「…
プラスチック代替の新素材「LIMEX」開発・製造・販売の「TBM」が20.6億円調達
2020年11月24日、株式会社TBMは、総額約20億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 プラスチックの代替となる、石灰石などの無機物を主原料とした新素材「LIMEX」を開発・製造…
ライフ・サイエンス分野の研究支援サービス「Sophiscope」開発の「fuku」が4,500万円調達
2020年10月14日、fuku株式会社は、総額4,5000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、「Sophiscope(ソフィスコープ)」のオープンβ版の先行利用の応募受付を開始したこ…
農業経営者・農業者グループ向け経営管理クラウドサービス「RightARM」を展開する「テラスマイル」が「誠和」と資本提携
2023年2月3日、テラスマイル株式会社は、株式会社誠和と資本提携契約を締結したことを発表しました。 株式会社誠和とは、2022年7月に業務提携契約を締結しています。 テラスマイルは、農業経営者・農業…
感覚共有技術「BodySharing」の研究開発・事業開発を手がける「H2L」が資金調達
2023年3月30日、H2L株式会社は、トヨタ紡織株式会社をリード投資家とする資金調達を実施したことを発表しました。 H2Lは、感覚共有技術「BodySharing」の研究開発と事業開発を手がけていま…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集