創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2023年4月12日各種相続手続きを支援するWebサービス「そうぞくドットコム」を展開する「AGE technologies」が5.9億円調達
2023年4月12日、株式会社AGE technologiesは、総額5億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
AGE technologiesは、相続に伴う不動産の名義変更手続きサービス「そうぞくドットコム不動産」、相続で発生した銀行口座の払い戻し手続きサービス「そうぞくドットコム預貯金」、相続に関するノウハウを集約したWebマガジン「そうぞくドットコムマガジン」、相続手続きを軸に空き家発生の抑制と利活用につなげる自治体支援サービスを展開しています。
「そうぞくドットコム不動産」は、戸籍謄本・住民票・不動産の固定資産評価証明書などの必要書類の代行取得、申請書類一式の自動作成、法務局への郵送を行うことができるWebサービスです。
今回の資金は、「そうぞくドットコム」の利用者拡大に向けたプロモーションの強化、証券・生命保険・相続税の申告など各種手続きへの対応を目的とした開発、事業者向けサービスの本格展開、データを活用した相続周辺領域における既存・新規事業の拡大に充当します。
日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入しています。超高齢社会とは65歳以上の人口が全人口の21%を占めている社会のことです。
高齢化の進展によって生じる課題はさまざまですが、その課題のひとつに相続の問題があります。
国内では相続するにはさまざまな手続きを必要とします。しかしこの手続きが面倒であることから手続きを放置してしまう人が一定数存在しています。
また、不動産相続の場合は、活用できなかったり売却できなかったりすることも多いことから、相続手続きを行わない、あるいは相続しても空き家として放置するというケースも散見されます。
放置した空き家が火災に遭ったり、台風などの災害で倒壊したりした場合、近隣の住民に迷惑をかけてしまうこともあります。さらには最悪の場合、何らかの被害を与えてしまうこともあるでしょう。
そのため、こうした空き家問題・相続の問題の解決に向け、相続手続きを簡便に行うことができる仕組みを構築することが求められています。
株式会社AGE technologiesのコメント
このニュースを受けまして、株式会社AGE technologiesよりコメントが届きました。
・今回の資金調達の目的は何ですか?
まず一つは「そうぞくドットコムの利用者拡大及び、対応手続きの拡充に対する投資」です。そうぞくドットコム不動産は、リリースから3年でサービスを通じて登記された累計の不動産件数が21,000件を超え、急成長を遂げています。一方、年間で相続登記される不動産の数は約500万件、更には2024年4月の「相続登記の義務化」というトピックを控える中、市場の成長可能性は非常に大きく、更なる利用者拡大のため、プロモーションを強化していきます。
また、不動産のグロースに加えて、「そうぞくドットコム」ブランドのもと、2022年5月にリリースした「そうぞくドットコム預貯金」に次ぐ新サービスとして、証券、生命保険、相続税の申告など手続きの対応幅を広げていけるよう開発投資を行います。
次に「事業者向けの相続業務支援サービスに対する投資」の推進です。
相続手続き業務を効率化する事業者向けサービスの本格展開を行います。本サービスは、顧客対応窓口のデジタル化支援(Webサイト構築及びチャットボット導入によるコミュニケーションのオンライン化)や、内部手続きの効率化(手続きプロセス、顧客管理、財産管理機能の提供など)を行うことで、煩雑でアナログな相続業務をワンストップでデジタル化し、手間・工数の削減を目指すサービスです。セキュリティ基準の向上を含めた更なる開発投資を進めるとともに、全国の金融機関に向けた認知拡大を加速させます。
・今後の展望を教えてください。
相続手続きで終わらない「周辺領域でのサービス展開」を予定しています。
現時点でそうぞくドットコムには、シニア層を中心として約20,000人の相続関係者のデータ、また約500億円分の財産データが蓄積されています。今後はこれらのデータ活用を通じ、不動産売却、保険の活用、遺言の作成、老後資金ニーズに対するファイナンスサービスの提供など、相続から始まる周辺領域において、幅広いサービスを展開していきます。
さらにはエイジテック領域における事業者との連携や、「空き家の発生抑制」に関する全国の自治体との取り組みなどを含め、さまざまな視点から、今回調達した資金をもとに、既存事業領域の拡充と新規事業拡大を同時並行で加速させていきます。
・読者へのメッセージをお願いします。
インターネットによる産業革命が起こってから約30年、日々の生活はとても便利になりました。しかしその中心ではなかった“高齢者マーケット”という領域は、未だにアナログな体験・業務が取り残され、多くのペインが存在しています。
一方で、時代の経過とともにユーザーのネットリテラシーは向上し、あらゆる産業においてDXが進み、まさにいま局面が変わりつつあります。そこで生まれたのが“エイジテック”です。
これまで30年変わらなかった業界・産業構造にゲームチェンジを起こすことは非常に難易度の高いこと。しかし、デジタルネイティブである私たち世代だからこそ突破できる力があると思っており、日々使命感を持って取り組んでいます。
国内では数十年先の市場拡大が約束され、マーケットインパクトと社会的意義の両方を達成できるこの領域で、共に山の頂上を目指せる仲間を探しています。
企業経営においてもさまざまな手続きが必要となります。手続きに時間をとられてしまうと損失になってしまいますので、自動作成できるサービスを活用するとよいでしょう。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、登記書類をオンラインで自動作成できるサービスを紹介しています。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | AGE technologies Webサービス Webマガジン そうぞくドットコム 不動産 代行 利活用 取得 手続き 支援 書類 株式会社 申請 相続 空き家 自動作成 自治体 資金調達 銀行口座 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2020年12月3日、dely株式会社は、イオンリテール株式会社と連携し、2020年12月3日(木)から「クラシル」内でネット・スーパーのサービスを開始することを発表しました。 「クラシル」は、国内最…
2022年3月2日、株式会社KPtechnologoesは、総額5,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 建設業界向けクラウド型受発注ソフト「建設PAD」を開発・提供しています。 契約書…
2024年6月4日、株式会社テクノワとC2C Platform株式会社は、総額4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 テクノワは、プラント業界の発注企業と受注企業/一人親方をつなぐダイ…
2019年10月2日、株式会社Antwayは、5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ニッセイ・キャピタル株式会社です。 この資金調達は、ニッセイ・キャピタルが運営する「50…
「地域観光新発見事業」のご案内です。 地域の観光資源を活用した地方誘客に資する観光コンテンツについて、十分なマーケティングデータを活かした磨き上げから適時適切な誘客につながる販路開拓及び情報発信の一貫…
大久保の視点
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…