注目のスタートアップ

高度環境制御ハウスを用いた機能性トマトの生産に取り組む「ゼブラグリーンズ」が資金調達

company

2022年10月12日、株式会社ゼブラグリーンズは、資金調達を実施したことを発表しました。

ゼブラグリーンズは、機能性成分が豊富な品種に着目し、生産・流通・消費・健康のバリューチェーンを構築することを目指しています。

まずは、高度環境制御ハウス施設による機能性トマトの生産に取り組んでいます。

今回の資金は、約4,200平方メートルの高度環境制御ハウス施設の整備などに充当します。

国内の農業は、少子化や後継者不足による人手不足、高齢化による生産性の低下、中山間地区が多いことによる過酷な環境、近年の気候変動など、さまざまな課題を抱えています。

農業ではこれらの課題解決のため、テクノロジーを活用したスマート農業の取り組みが進んでいます。

農業は主に、自然の環境にさらされた露天の畑などで作物を育てる露地栽培と、ビニールハウスなどで畑を覆い作物に適した環境で育てる施設園芸に分けられます。

近年、施設園芸におけるスマート農業では、環境制御装置が注目されています。

ビニールハウスなどの施設園芸では、従来から空調・光源・潅水装置など環境を調節するための装置が使われていました。

スマート農業における環境制御装置とは、空調・光源・潅水装置・暖房機・送風機などを統合的に管理し、施設内を自動的に最適な環境に保つというものです。

施設の維持が自動化されるため効率化・省人化を実現できるほか、継続的なモニタリングにより環境・作物の生育状態のデータを蓄積できるため、データドリブンな課題の発見・改善を実現できます。

株式会社ゼブラグリーンズのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ゼブラグリーンズよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

機能性成分のリコピン、うま味成分のグルタミン酸が豊富なPR-7という品種を最適な環境に制御するためのハウスの建設およびその事業の立ち上げのための調達です。

・今後の展望を教えてください。

①高度環境制御ハウスによる施設園芸のみならず、稲作などの転用や高付加価値を目指したアウトドア野菜(露地栽培)による脱炭素農業の実践。地域社会では、農業従事者の高齢化や担い手不足による荒廃農地が増加しています。荒廃農地や水田でアウトドア野菜などを栽培し、同時に脱炭素に取り組んでいきます。

②企業や大学、行政とのオープンイノベーションに取り組んでいきます。スマート農業、アグリテックの分野は注目されており、オープンイノベーションすることでより新しい技術の社会実装を行っていきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

弊社は脱炭素や循環型農業など環境に配慮した農業の実現、オープンイノベーションに積極的にチャレンジしていきます。

大規模・高価な設備を導入するには資金調達が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受ける際の注意点など、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ Agritech スマート農業 株式会社 機能性 生産 資金調達 農業
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」に田所雅之氏が顧問就任
2019年7月2日、株式会社日本クラウドキャピタルは、田所雅之氏が顧問に就任することを発表しました。 日本クラウドキャピタルは、日本初の株式投資型クラウドファンディング・サービス「FUNDINNO(フ…
設備管理クラウド「EmLink」を提供する「設備保全総合研究所」が資金調達
2025年9月9日、株式会社設備保全総合研究所は、資金調達を発表しました。 設備保全総合研究所は、製造業・インフラ設備の保全活動とリスク管理を効率化するクラウドサービス「EMLink」を提供しています…
11月2日 青果物(野菜・果実)の卸売価格速報値
農林水産省は青果物の卸売価格を毎日更新し、ホームページで公表しています。 日別情報については速報性を重視し、取引当日の情報をもとに取りまとめています。 数値は主要卸売市場を合計したものです。表にない品…
住宅ローンのオンライン管理システム「CE Mortgage」を利用した全国保証による「Web審査サービス」がリリース
2022年8月26日、クレジットエンジン株式会社は、提供する「CE Mortgage」を利用した「全国保証Web審査サービス」が2022年9月1日にリリースされることを発表しました。 「CE Mort…
会話サマリーAI電話「ピクポン」を提供する「pickupon」が2.4億円調達
2022年6月15日、pickupon株式会社は、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 pickuponは、会話サマリーAI電話「pickupon(ピクポン)」を開発・提供し…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集