注目のスタートアップ

電気自動車充電サービス「WeCharge」提供の「ユビ電」が「オリックス」から資金調達

company

2022年9月27日、ユビ電株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、オリックス株式会社です。

また、オリックス自動車株式会社と業務提携契約を締結したことも併せて発表しています。

ユビ電は、電気自動車充電サービス「WeCharge」を提供しています。

充電ごとの電気量・料金を計測できるEV充電設備と管理アプリにより、マンション・月極駐車場・商業施設・大学・オフィスなど、さまざまな駐車場・土地へのEV充電設備の設置を簡単にするサービスです。

法人・公的機関向けには「WeCharge for Business」「WeCharge for Gov」として提供しています。

今回の提携により、ユビ電とオリックス自動車は、「WeCharge」とオリックス自動車オリジナルの燃料給油カード(AMSカード)の決済連携など、法人顧客向けにEV充電サービスの拡充を目指します。

さらに、車両調達やEV充電設備の導入の提案から、導入後の充電利用の分析、車両メンテナンスなどの一元管理をワンストップで提供します。

世界的な気候変動への対策として、ガソリン車から電気自動車(EV)への転換が推進されています。

たとえば、EU(欧州連合)は、2035年以降、ハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を事実上禁止にするという方針を明らかにしています。

また、日本は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」によりEV戦略について具体的な数値を示し、乗用車は2035年までに新車販売で電動車100%にすること、商用車については、小型車両は新車販売で2030年までに電動車を20%~30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料車を100%にすることを掲げています。

一方で、2021年の国内の新車販売台数の割合としては、EVが0.9%、PHV(プラグインハイブリッド)も0.9%であり、欧米・中国・米国と比べると低い水準となっています。

国内でEVが普及しないのは、充電インフラの整備が遅れていることが理由としてあげられます。

EVは急速充電であっても15〜60分の時間がかかり、地方になると充電スタンドの数が少なくなるため、旅行などの長距離の移動では利用しにくいという課題があります。

また、マンションなどの集合住宅の駐車場に充電設備を設置したい場合、管理組合の許可を得る必要があり、この交渉に失敗するというケースが散見されます。

これは、充電設備は共用設備となるため、住民が設置費用を負担することになるのですが、EVユーザーは限られているため設置に反対する住民がいること、EVユーザーだけが負担するという条件にしたとしても、充電時の電気代だけを計算する方法がなかったことなどが理由です。

ユビ電の「WeCharge」はこのような充電インフラ・充電設備の課題を解決するサービスです。

さらにEVは、企業の脱炭素の取り組みでも注目されており、企業への充電設備の設置のニーズが高まってきています。

企業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EV IoT WeCharge WeCharge for Business WeCharge for Gov オリックス オリックス自動車 サービス マンション ユビ電 充電 充電インフラ 充電スタンド 充電設備 株式会社 設備 資金調達 電気 電気自動車 駐車場
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

企業向けNFT⽣成プラットフォーム「NFT Garden」正式版サービスがリリース
2023年6月16日、Connectiv株式会社は、「NFT Garden」の正式版サービスをリリースしたことを発表しました。 「NFT Garden」は、企業向けNFT⽣成プラットフォームです。 2…
コオロギの養殖事業を展開する「CricketFarm」が協調融資により4,100万円調達
2022年9月29日、株式会社CricketFarmは、諏訪信用金庫と日本政策金融公庫長野支店農林水産事業から、4,100万円の協調融資を受けることを発表しました。 CricketFarmは、AIやロ…
AIなどにより機械自動化や現場作業自動化を支援する「DeepX」が16億円調達
2020年7月31日、株式会社DeepXは、総額16億円の資金調達を実施したことを発表しました。 幅広い産業の様々な機械や現場作業の自動化に向けて、汎用的なAI技術の開発を行っています。 今回の資金は…
「アスピレイション」がリモート・ワーク環境に特化した緊急セキュリティ診断サービスを提供開始
2020年4月9日、アスピレイション株式会社は、リモートワーク環境に特化した緊急セキュリティ診断サービスを提供開始することを発表しました。 サイバー・セキュリティ先進国イスラエルの最先端技術と知見を用…
独立支援型シェアサロン運営の「Reco」が資金調達
2021年9月15日、Reco株式会社は、総額数千万円の資金調達を実施したことを発表しました。 独立支援型シェアサロン「Reco(リコ)」を運営しています。 フリーランスや独立予定の美容師を対象とした…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集