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製造業向けの異常検知AIソフトウェアを提供する「アダコテック」が11億円調達

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2022年4月27日、株式会社アダコテックは、総額11億円の資金調達を実施したことを発表しました。

アダコテックは、効率的な異常検知を可能とする製造業向けの異常検知AIソフトウェアを提供しています。

大手自動車会社など累計145社に導入されており、2021年度にはドイツへも進出しています。

今回の資金は、開発や、グローバルも含めた人材採用に充当します。今後、対象業界のさらなる拡大だけでなく、新規事業の立ち上げも行う予定です。

異常検知は、製造業などにおいて、出荷する製品などに異常がないかを調べる業務のことです。従来までは経験者による目視での異常検知が行われてきましたが、AI技術の進展によりAIを活用した異常検知が可能になりました。

これまでの目視での異常検知は見逃しなどのヒューマンエラーが発生することもあるほか、異常検知を行うための人件費もかかっていました。AIで代替することでヒューマンエラーをなくし、人件費を削減することができるため、多くの工場で異常検知AIの導入が進みつつあります。

アダコテックは、国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した、高次局所自己相関(HLAC)特徴抽出法を用いた画像解析技術の研究開発を行い、それを異常検知AIに応用しています。

このアダコテックの異常検知AIソフトウェアは、不良データを必要とせず少量の正常データのみでよいこと、高価なGPUが不要で汎用的なPCで処理できること、検知結果がブラックボックス化せず、PDCAを高速に回すことができること、という大きな特徴を持っています。

そもそも製造業において不良品は極力出さないほうがよく、日本での品質管理は100万個中何個というレベルで行われているため、通常の数の教師データを必要とするAIでは、不良データを十分な数用意できないこともあります。これが日本での異常検知AIの導入が進まない理由のひとつと言われています。

そのためアダコテックの異常検知AIソフトウェアは、日本基準の品質管理においても導入可能な異常検知AIであり、今後もその導入数を伸ばしていくと考えられます。

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