注目のスタートアップ

尿によるがんの早期発見技術を開発する「Craif」が資金調達

company

2022年4月12日、Craif株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

Craifは、酸化亜鉛ナノ構造体とマイクロ流路を組み合わせた独自のデバイス「ナノワイヤデバイス」により、尿中に含まれる微量のがん細胞から分泌されるマイクロRNAを高効率に分離・回収し、AIを組み合わせて医療に応用することで、尿中バイオマーカー探索プラットフォームを構築しました。

これによる尿から高精度ながんを早期発見する検査の実現と、その社会実装に取り組んでいます。

今回の資金は、「尿から高精度にがんを早期発見する検査」の社会実装と、「一人ひとりに最適な治療の選択が可能となる検査」のさらなる開発・臨床研究の強化に充当されます。

がん細胞と正常細胞では分泌されるマイクロRNAの種類や量が異なるため、これを分析することでがんの早期診断を実現できると期待されています。

マイクロRNAは血液にも含まれているため、大手電機メーカーは血液中のマイクロRNAを取りだし分析するがん検査機を開発しています。たとえば東芝は1滴の血液から13種類のがんを2時間以内に検知できる技術の研究開発を行っており、すでに99%の精度で識別できるまで開発が進んでいるといいます。

一方で、血液による検査は注射によって血液を抜く、もしくは、針で皮膚を傷つけて血液を採取することが必要であるため、身体的・精神的に負担があります。また血液採取は、自宅で検査ができるほどにまで簡便化するにあたっては衛生面としても課題があります。

Craifの技術は、尿に含まれているマイクロRNAを取りだすことができるというものです。尿を採取するには身体的・精神的な負担がかからず、また毎日排泄するものでもあるため、日常的な検査としてもメリットのある方法といえます。

研究開発を主体としたビジネスでは、ビジネスとして軌道に乗るまでに研究開発のための資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI Craif がん ナノワイヤデバイス バイオマーカー プラットフォーム マイクロRNA 医療 早期発見 早期診断 株式会社 検査 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「i-nest capital」がデジタルトレーディングカードアプリやファンアプリプラットフォームを展開する「ユートニック」に出資
2022年7月7日、i-nest capital株式会社は、株式会社ユートニックに追加出資を実行したことを発表しました。 ユートニックは、デジタルトレーディングカードアプリ「DiiCa(ディーカ)」、…
顧客の声の分析AIを提供する「レトリバ」と顧客対応をクラウド化する「ジーネクスト」が業務提携
2022年5月16日、株式会社レトリバは、株式会社ジーネクストと業務提携契約を締結したことを発表しました。 レトリバは、顧客の声の分析AI「YOSHINA」や、社内文書検索アプリケーション「TSUNA…
女性エンジニア育成オンラインプログラミングブートキャンプ運営の「Ms.Engineer」が7,500万円調達
2022年1月20日、Ms.Engineer株式会社は、総額7,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 女性エンジニアを育成するオンラインプログラミングブートキャンプ「Ms.Enginee…
「シニフィアン」が200億円規模の新ファンドを組成
2019年6月26日、シニフィアン株式会社は、総額200億円のファンド「THE FUND」を設立したことを発表しました。 上場前段階に差し掛かる、レイター・ステージのスタートアップを主な支援対象とした…
自然言語処理AIを活用したSaaS提供の「ストックマーク」がカスタマー・サポート体制構築パッケージ「Zendesk Support Suite」を導入
2020年12月2日、株式会社Zendeskは、ストックマーク株式会社が、「Zendesk Support Suite」を導入したことを発表しました。 「Zendesk Support Suite」は…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集