注目のスタートアップ

高齢者の転倒による骨折を減らす転んだ際に柔らかくなるマット「ころやわ」提供の「Magic Shilds」が1.4億円調達

company

2021年11月5日、株式会社Magic Shieldsは、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

歩いているときの硬さと、転んだときの衝撃吸収性を両立した置き床である「ころやわ」の開発・製造・販売を行っています。

高齢者の転倒による骨折を減少させるため、衝撃を受けた際に柔らかくなる改変剛性構造体を活用することにより、転んだときだけ柔らかい置き床を実現しました。

歩行時(踵・爪先・杖・車椅子使用時)には凹まない硬さを持っているため、歩行や車椅子でも安定して移動することができます。

転倒時には大きく沈み、大腿骨骨折のリスクを軽減します。フローリングと比較して約半分程度の衝撃に抑え、骨粗鬆症の大腿骨骨折の目安荷重(221kgf)を下回ります。

今回の資金は、生産設備の拡充や、センサーを含めた新商品の開発、人材採用に充当されます。

消費者庁が2018年9月に発表した啓発資料「御注意ください!日常生活での高齢者の転倒・転落!」によると、高齢者の事故のうち転倒・転落によるものは、死亡者数・緊急搬送者数ともに多くなっています。

高齢者の転倒・転落は骨折などの重大な怪我を負うことがあります。この怪我が原因で介護が必要な状態となった高齢者は約12.5%と多く、転倒や転落による怪我を防ぐソリューションが求められています。

高齢者の転倒は身体機能の低下や薬の副作用など様々な要因で起こりえます。発生場所については住宅内が約56%と過半数を占めています。

また高齢者の転倒は怪我につながるだけでなく、怪我を怖がることによって行動が消極的になってしまうという精神的な影響もあります。

そのためMagic Shieldsは、転んでも骨折しない安全な床「ころやわ」を開発しました。

従来からクッション床はありましたが、柔らかいことが要因で歩きづらかったり車椅子での移動が困難となっていました。

そのため日常生活でも柔らかい床を使うためには、衝撃を受けたときだけ柔らかくなる素材が有効なのです。

「ころやわ」には、人工的に作り出した特殊な内部構造によりベースの素材の物性とは異なった特性を持つ、メカニカルメタマテリアルの概念が活用されています。

ものづくり分野の知見が活用されたこのプロダクトは、高齢者の転倒時の骨折を防ぐソリューションとして、広く普及していくことが想定されます。

創造性は起業家にとって重要な要素のひとつです。「冊子版創業手帳」では、成功している起業家のインタビューを多数掲載しています。先人の思考やアイデアを知ることは、新たなビジネスの創造に役立つことでしょう。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Magic Shields ころやわ マット 介護 株式会社 置き床 資金調達 転倒 骨折 高齢者
関連記事はこちら

医療費・介護費を大幅に削減できる可能性 転んだときだけ柔らかくなるマジックシールズの置き床「ころやわ」は世紀の発明だ!

資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ビジネス・インテリジェンスの「Yellowfin」がモバイル分析アプリをリリース
2019年9月6日、Yellowfin Japan株式会社は、新しい「Yellowfin モバイルアプリ」のリリースを発表しました。 この新しいモバイル・アプリは、自動分析と、ストーリー・テリング、コ…
資金調達支援の「SoLabo」が「日本商業不動産保証」と提携し中小企業・個人事業主の資金繰り支援を開始
2021年6月4日、株式会社SoLaboは、株式会社日本商業不動産保証と提携することを発表しました。 株式会社SoLaboは、完全成功報酬型の資金調達支援事業を展開しています。 株式会社日本商業不動産…
月極駐車場管理SaaS「Park Direct」を手がける「ニーリー」が三菱地所グループのCVC「BRICKS FUND TOKYO」から資金調達
2023年11月8日、株式会社ニーリーは、三菱地所株式会社が運営するスタートアップ投資ファンド「BRICKS FUND TOKYO」(共同運営者:株式会社プライムパートナーズ)から資金調達を実施したこ…
小型人工衛星打上げロケット「ZERO」を開発する「インターステラテクノロジズ」が「ウーブン・バイ・トヨタ」と資本業務提携
2025年1月7日、インターステラテクノロジズ株式会社は、ウーブン・バイ・トヨタ株式会社と資本および業務提携に合意し、リード投資家としてシリーズFファーストクローズまでに約70億円の出資が決定したこと…
企業向け健康管理システム「Carely」を展開する「iCARE」がフィットネスクラブや介護リハビリ施設などを運営する「ルネサンス」と業務提携
2023年5月31日、株式会社iCAREは、株式会社ルネサンスと、2023年6月1日から業務提携を開始することを発表しました。 iCAREは、企業向け健康管理システム「Carely」を開発・提供してい…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集