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役員報酬とは何?

役員報酬とは、企業が役員に対して支払う給与を意味します。対象となる役員は取締役、執行役、会計参与、監査役であり、役員報酬の支給方法や金額の決め方は法律によって厳格に定められている。

役員報酬についての定義、種類や決め方についてくわしく説明します。
はじめに、企業が労働の対価として支払うものは2種類あり、従業員に対しては「従業員給与」ですが、役員に対しては「役員報酬」となります。どちらも企業が労働者に支払う対価としては同じですが、役員報酬については会社法および法人税法で厳しいルールが定められています。

次に、役員報酬の対象となる役員は次の4つが該当します。
(1) 取締役
全ての株式会社に必ず置かなければならない会社の業務執行に関する意思決定の機関です。
(2) 執行役
取締役会などで決定された業務を実行する役割を担います。
(3) 会計参与
取締役とともに企業の計算書を作成します。会計参与を担うのは税理士、公認会計士、税理士法人、監査法人に限られます。
(4) 監査役
取締役の業務内容や会計などを監査する役割を担います。

続いて、これら役員報酬の決め方について見ていきましょう。
前提として、税務上では企業の資本から損金となる原価や経費を差し引いた法人所得に対して法人税がかかりますが、役員報酬も損金として計上することができます。
しかし、役員報酬を自由に決めることで法人税が不当な金額にならないよう、損金として認められる役員報酬は次の3つに限られます。

(1) 定期同額給与
一年間、毎月一定額を支給するもので、原則として役員報酬はこの定額同額給与で支払うこととされています。
役員報酬の金額は、事業年度開始から3ヵ月以内に決定する必要があります。株式会社であれば株主総会議事録または取締役会議事録を作成した後、同事業年度中は毎月同じ金額の給与を支給し続けることで、損金に計上することができます。

(2) 事前確定届出給与
所定の時期に所定の金額を支給するもので、事前に税務署へ申告をする必要があります。
役員には一般従業員に支払われるような賞与はありませんが、あらかじめ税務署に申告した金額を役員報酬として支払うことで、損金として計上することができます。

(3) 利益連動給与
該当の事業年度の有価証券報告書に記載される利益に関する指標などをもとに算定し支給するものです。
ただし、中小企業などに多い同族会社は利益連動給与の対象とはなりません。また、事業年度の利益が確定した後、1ヵ月以内に支払われた、または支払われる見込みであることが条件となります。

また、役員報酬を決める場合の手続きについても補足します。
役員報酬は、企業の設立日から3ヶ月以内に、株主総会および取締役会の決議によって決定する必要があります。先ほどの説明の通り、基本的には役員報酬は毎月一定額を支給する「定額同額給与」が原則となります。

そして、役員報酬を増額、減額する場合には、年に一度のみ事業年度開始時から3ヶ月以内であれば変更することができます。その際の手続きにも、株主総会および取締役会の決議が必要となります。
具体的な決議の手続きとして、まず、株主総会の決議では個別の役員報酬は対象とせず、役員全体の総額変更が対象となります。株主総会の招集通知に総額変更の議案を記載して株主総会にはかり、半数を超える賛成票をもって可決されます。決議事項については議事録を残す必要があります。ちなみに、一度可決された報酬金額は翌年以降も有効となります。

次に、取締役会の決議では、株主総会の決議を経て個別の役員報酬が対象となります。こちらも半数を超える賛成票をもって変更案が可決され、議事録が残されます。なお、取締役会の決議によって個別の役員報酬の決定を代表取締役へ一任することも認められています。

ここまでで、役員報酬の定義、種類や決め方について説明しましたが、まとめると次の通りとなります。
・役員報酬は企業が役員に対して支払う給与であり、対象者は取締役、執行役、会計参与、監査役が該当する。会社法および法人税法で厳しいルールが定められている。
・役員報酬の種類は、役員報酬の原則となる毎月一定額を支給する定期同額給与、事前に税務署へ申告をして所定の時期に所定の金額を支給する事前確定届出給与、事業年度の有価証券報告書の利益をもとに算定し支給する利益連動給与がある。
・役員報酬の決定は株主総会および取締役会の決議により、企業の設立日からは3ヶ月以内、途中の増額や減額は年に一度のみ事業年度開始時から3ヶ月以内と定められている。

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