注目のスタートアップ

「アステナホールディングス」の連結子会社「岩城製薬」が抗ウイルス薬を開発する「キノファーマ」に出資

company

2022年10月17日、アステナホールディングス株式会社の連結子会社である岩城製薬株式会社は、株式会社キノファーマに出資したことを発表しました。

キノファーマは、宿主因子をターゲットとし、ウイルスの増殖を抑制する新しいコンセプトの抗ウイルス薬を開発しています。

2022年10月現在、子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)感染症と、尋常性疣贅(HPVによる皮膚のイボ)を対象とした抗ウイルス薬は、フェーズIIの臨床試験段階にあります。

さらに、HPC感染を起因とした疾患に対する治療薬だけでなく、インフルエンザや、デング熱、コロナウイルス感染症の治療薬開発にも取り組んでいます。

岩城製薬とキノファーマは、2021年1月から共同で尋常性疣贅の治療薬開発を進め、2022年8月に共同開発・商業化契約を締結しています。

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、皮膚病や、性感染症、子宮頸がんなどの原因として知られています。

子宮頸がんの原因の99%は、子宮頸部へのHPVの持続的感染であることがわかっています。

HPVは、性交渉の経験がある場合、ほぼすべての男女が感染しています。感染した場合、免疫機能によって排除されるか、もしくは一部の感染は持続感染となります。

HPVの持続感染は子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)につながり、CINが進行すると子宮頸がんへとなってしまいます。

がんになる前にHPVを排除できれば治療できると考えられていますが、現状はHPVを排除できる薬は存在していません。

HPV感染とそれに伴う子宮頸がんを予防するため、性交渉を持つ前の段階からHPVワクチンを接種することが推奨されていますが、国内ではワクチン接種が開始された当初に副作用が相次いだという報告があったことによりワクチン接種率が1%以下へと低下してしまいました。

とはいえ、世界中ではHPVワクチンの接種が進んでおり、この接種データによりHPVの安全性が高いことは確認されています。

国内では依然として接種率が低いという課題があり、またさまざまな理由でHPVワクチンを接種できない人もいます。

キノファーマはこうした人のため、HPVを排除する治療薬の開発に取り組んでいます。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ウイルス がん 株式会社 製薬
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「グロース・キャピタル」がコーポレート・サイトを開設
グロース・キャピタル株式会社は、コーポレート・サイトを2020年12月11日に開設したことを発表しました。 コーポレート・サイトでは、支援した事例の紹介や、ファイナンス分野での研究活動や、共催セミナー…
デジタル・マーケティング事業など展開の「Sole Brain」が5億円調達
2020年4月13日、株式会社Sole Brainは、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ライフ・サービス領域のBtoC事業を行う企業をメイン・ターゲットに、デジタル・マーケティング事…
国際物流プラットフォーム提供の「Shippio」が16.5億円調達
2022年9月28日、株式会社Shippioは、総額16億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、新サービス「Any Cargo」をリリースしたことも併せて発表しています。 Sh…
契約書レビューAIのクラウド・サービス「り~が~るチェック」提供の「リセ」が2.15億円調達
2020年11月17日、株式会社リセは、総額2億1,570万円の資金調達を実施したことを発表しました。 少人数法務を支援する契約書AIレビューのクラウド・サービス「り~が~るチェック」を提供しています…
非侵襲的大腸がんスクリーニングAIシステムの研究開発・臨床実装を手がける「Boston Medical Sciences」が9.3億円調達
2025年2月12日、Boston Medical Sciences株式会社は、総額9億3000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Boston Medical Sciencesは、ハーバー…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集