注目のスタートアップ

細胞ファイバー技術を利用した細胞量産技術を開発する「セルファイバ」が4億円調達

company

2022年5月12日、株式会社セルファイバは、総額約4億円の資金調達を実施したことを発表しました。

セルファイバは、細胞ファイバー技術を利用した細胞量産技術の開発を行う、東京大学発スタートアップです。

細胞ファイバー技術とは、髪の毛ほどの細さの中空ハイドロゲルチューブ内に細胞を封入して培養するという技術です。

培養皿での平面培養などの従来の培養法に比べ、細胞を長期間維持できること、品質の良い細胞を高い密度で培養できることを特徴としています。

すでに細胞医薬品における実生産スケールの基盤製造技術は確立しており、英国のThe Technology Partnership社と協力し、細胞製造用装置の開発を開始しています。

今回の資金は、開発加速のための人材確保、医療用・研究用の装置開発・改良、技術優位性を高めるための知財戦略の立案実行などに充当する予定です。

万能細胞とも呼ばれるES細胞やiPS細胞は、再生医療や創薬の実現のため、大きな期待が寄せられています。

再生医療とは、どのような細胞にも分化することができるES細胞やiPS細胞を培養して臓器をつくり、それを移植したりする医療のことを指します。

また、細胞を活用したがん治療として、免疫細胞治療も大きく注目されており、細胞を活用した医療は次世代の医療として開発が推進されています。

細胞医療が大きく注目されている一方で、細胞の培養にまつわる膨大なプロセスについては手作業で行われていることが少なくありません。そのため、低コストで大量かつ高品質に細胞を培養できる手法の確立が求められているのです。

セルファイバは、従来の培養法に比べて、大規模かつ高品質な培養法を実現しています。効率の良い培養法が普及すれば細胞医療の研究・臨床も進むため、今回の資金調達で社会実装に向けた開発を加速させていくようです。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 技術 株式会社 細胞 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

難治・希少疾患に注力した研究開発型の創薬ベンチャー「ジェクスヴァル」が3億円調達 「アルフレッサ ホールディングス」と業務提携
2025年1月16日、株式会社ジェクスヴァルは、3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルフレッサ ホールディングス株式会社との間で、資本および業務の提携に関する基本合意書を締結しています。…
スペースデブリ除去など軌道上サービスに取り組む「アストロスケールホールディングス」が10億円調達
2023年10月6日、株式会社アストロスケールホールディングスは、株式会社みずほ銀行から10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 これにより、2023年2月発表の調達額と合わせたシリーズG調達…
ローカルビジネスのDXを支援する「CS-C」が店舗の口コミサイトを運営する「デザインワン・ジャパン」と業務提携
2022年8月25日、株式会社CS-Cは、株式会社デザインワン・ジャパンと、業務提携契約を締結したことを発表しました。 CS-Cは、ローカルビジネス(地域に根づいた店舗ビジネス)に特化したSaaS型統…
産業用3Dデータ処理に特化したAIスタートアップ「bestat」が1億円調達
2025年10月20日、bestat株式会社は、総額1億円の資金調達を発表しました。 bestatは、産業用3Dデータの処理に特化したAIスタートアップです。 3Dデータの自動生成・管理・活用AIエー…
在宅ワーカーを活用した建築積算代行サービスを提供する「CORDER」が1億円調達
2022年9月7日、株式会社CORDERは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 CORDERは、在宅ワーカーを活用した建築積算代行サービス「CORDER」を提供しています。 副業・フリ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集